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少年サッカーの撮影 その5 [少年サッカーの撮影]

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AI SERVO AFを使ってサッカーを撮るに当たり重要なのは、機材選びとAFの使い方だと思う。前者に関しては、後日書こうと思う。
後者に関しては、これほど進化したデジタル技術をもってしても、現在のAFは未来予測機能や撮影者の思考伝達機能は持っていない。撮影者がイメージしたところにピントを合わせてくれる訳ではないし、0.1秒先の選手の動きを正確に予想できる訳でもない。そのAFの基本的なことを理解した上で、AFに仕事をさせてやる、そんな感じでシャッターを切っていかないと、使いこなせているとは言えまい。極めて抽象的な言い方で申し訳ないが、勝手にピントは合ってくれない、合わさせてやる、といった感じなのだが、ご理解いただけるだろうか。
狙う選手(動体)にレンズを振ってAFフレームで捕捉し、AFを駆動させる。しかしその瞬間では、まだピントは来ていない。優れたAF速度の機材を使っているなら、瞬時にピントは来るはずだが、来るはずだと思ってシャッターを切らない。来たことを自分の眼で確認してからシャッターを切る。その間、時間にすれば0.2~0.5秒だろうか。この一瞬の間が大事なのだ。そして、決定的なシーン、本当に欲しいシーンなら、その間を生み出すために、欲しい画が来る一瞬前に既にAF駆動させてピントを合わせておく必要がある。つまり、撮影者自身が予測し、先回りしてAFを駆動させてジャスピンを得る時間(一瞬)を稼ぎ出す必要があるということ。
例えば、ボランチから前線の選手にボールが渡りそうなシーンがある。ボランチがボールを蹴り出してから前線の選手にレンズを振っているようでは遅いのだ。ボールが渡る前からその選手をAFで捕捉し、ジャスピン状態にしておいてボールが来たらシャッターを切る、またはその一瞬前から連写開始。そうでなければダイレクトでボールをさばくシーンはもちろん、トラップの瞬間や迫る相手選手との交錯シーンをジャスピンで撮れない。「ちゃんとAFフレームを狙った選手に合わせているのにピントが来ていないなんて・・・」と思うこと、経験ないだろうか。AFがしっかり仕事をしてくれる間を与えてやってないからだ、と思うべきことなのだ。

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例えば、高く上がったゴールキック。頭で跳ね返そうとする選手を撮ろうとするなら、ボールと選手の頭がぶつかる瞬間にシャッターを切っていたのでは撮れない。ボールがまだ空中に有る時に、どの選手がそのボールを受けようとしているのかを瞬時に判断し、ボールが落ち始める前にAFでその選手を捕捉していなければならない。そして、シャッタータイムラグを計算に入れた上で、連写または単写で狙う。難しいようだが、ゴールキックのようなロングキックの場合、蹴られてから落下するまでは意外と時間が有るので(たぶん2~4秒)、何度もトライして経験を重ねれば撮れるようになる。
以前、予測できない不規則な動き方をするのがサッカー選手だと書いた。予測できないのに予測しろとは矛盾している、とお叱りをいただくかもしれない。しかし、現在のAFが100%100点満点完全ではない以上、少なくともそれを使うなら、駆動させてピンとを合わさせてやる一瞬の間ぐらいは、撮影者が用意してやらねばなるまい。MF(マニュアルフォーカス)100%で撮りきる自信のある方を除いては。

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1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ
2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3&4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
5枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ

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