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少年サッカーの撮影 その21 [少年サッカーの撮影]

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例えば航空機や自動車、鉄道などは、人間よりもずっと速い速度で移動するが、移動に伴う被写体自体の変化は無い。0.2秒前と今とで、被写体の形は変わらない。変わるのは撮れる角度と背景の僅かな差(一瞬輝く銀翼や一瞬吹くバックファイアーは例外として)。それに対して人間、サッカー選手の五体は常に変化している。今と0.2秒後では、選手の表情や体躯の形、ボールの位置は明らかに違う。違うのであれば、撮影者がどれを望むのか、どれを良しとするのか、どれがボツ写真になるのか、といった問題が起きる。
同じスポーツといえど、打球シーンが一試合中何度も続くようなテニスや卓球などは、タイミングを計れば単写でも撮れる。確かにテニスや卓球のボール速度は、サッカーボールよりも早いが、被写体である選手の動く範囲はサッカーよりずっと狭く、その位置移動の予測もし易い。それよりもっと広いグランドを使う野球にしても、ピッチャーは必ずマウンドから投げ、バッターは必ずバッタボックスで打ち、打ったら必ず一塁方向へ走ると分かっていれば、単写で撮れないことはないかもしれない。
それに比べ同じスポーツでも、サッカーボールとサッカー選手は、試合中ずっと広いグランド内を縦横左右不規則に動き、その移動速度も様々に変化する。しかもサッカーは、選手同士が重なり合い、体をぶつけ合いながら、ボールを競うシーンも多く、それこそがサッカー撮影の醍醐味だったりする。

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上の写真は、CANON 1D MarkⅡの高速連写モード(約秒8.5コマ)にて撮った、中学生サッカーの写真だ。ゴールキックされた高く上がったボールを頭で跳ね返すシーン、サッカーでは良く見る(一試合で何度もあるシーン)場面だ。秒8.5コマとは、1枚目が撮られてから2枚目が撮られるまで0.133秒ということだ。その0.133秒の間に、ボールがこれくらい移動するということを、まずは知ってほしい。

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1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 L Ⅲ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 L Ⅱ+EF1.4xEXTENDERⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 L Ⅱ

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