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少年サッカーの撮影 その60 [少年サッカーの撮影]

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我が子を撮る、我が子のチームを撮る、そういった場合に貴方が望む素晴らしい画というのは、どういうものだろう。新聞に載っている決勝点のシーンなどの、結果を表す写真とはちょっと違うのではないだろうか。望むのは、書店で売っているサッカー専門誌に載っている、有名選手のプレー中の躍動的な写真などではないだろうか。
敵味方合わせて22人の選手が、一つのボールを巡って広いグランドを動き回るのがサッカー。小学生低学年のサッカーなら話は別だが、それ以上になると、各自それぞれポジションが決められていて、チームにおける自分の役割分担も決められている。ボールは常に一つだから、そのボールが自分のポジションから遠いところに在る時は、自らのポジションでその行方を見守る時間も多い。そんな時に選手は、立ち止まっていたり、ゆっくりと歩いていたりすることになるのだが、我が子だからといって、それを撮っても印象的なサッカー写真とはならない(特に意図がある場合を除いて)。チームのユニフォームを着て、立っていたり歩いているシーンなら、別に試合中でなくても撮れるのである。

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寒暖の厳しいサッカー場まで足を運び、重いレンズを振り回してまで撮りたいのは、我が子が必死でプレーする姿、躍動的な動き、真摯にボールに向きあう表情、などだろう。ではそれは、試合中のどんな時に見せてくれるのか、と考えれば、自らのポジションで相手選手と競い合いながらボールを受ける、ボール相手に取られないように運ぶ、ボールを味方の選手に渡そうとパスする、ボールをゴールめがけて蹴る、といったシーンではないだろうか。つまり貴方が撮りたいのは、ボールに絡む選手たちのプレーということになり、試合中はボールの有るところに貴方の撮りたいシーンが有るのだ。そう考えていくと、ファインダーでボールを追えば良いという結論に達する。

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これまで何度も書いてきたが、広いグランド内で、前後左右に不規則に動き回るボールを、画角の狭い望遠レンズで追うのは、結構難易度の高い作業で、慣れないと難しい。年代が上がるにつれ、ボールの移動速度と移動距離は早く大きくなるので、さらに難しくなるが、これができないとサッカー撮影で思ったような画は得られない。試合中の撮影は、基本的にボールを追って、ボールを撮るのではなく、ボールにかかわる選手たちを撮って行くことをお勧めしたい。
しかし・・・
試合中にファインダーでボールを追っていては、上手くは撮れない。

少年サッカー60-4.jpg

少年サッカー60-5.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +-0  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 250  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F5.6 L
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/320 絞り F6.3 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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まーちゃん

撮影当初、サッカー専門誌を見てどのような構図がかっこいいか参考にしようとしましたが、ほとんどが大掛かりなトリミングをしており、写っている選手のほとんどが、ピッチ内を歩いていて、ボールのない状態が多いような気がします。
結局、ジュニアユースさんの「少年サッカー撮影」を見付け、とても参考にしてるので、キーパーを除いて、縦位置の2人の競り合っている画がほとんどです。
(ただ開放値f5.6なので、ボケ味が違いすぎます。)
4年生以上の試合で、まとめて7,8人を写すことをしなくなりました。
こういう引きの写真は他の方に任せてます。

被写体を追いかける際、APS-C機より大きくファインダーの見えるAPS-Hにして格段に楽になりました。


by まーちゃん (2009-02-16 11:45) 

tm-engineering

毎回参考にさせていただいております。
自分が撮影している小学生サッカーであっても、グランドは広いですね。最近は機材もってコードサイドを駆け回っていますが、難しさを感じています。プレイヤー以上に試合の流れを読まないといいシーンを大きくとるタイミングに巡り会わないです。。。
by tm-engineering (2009-02-16 20:49) 

ジュニアユース

みなさん、コメントありがとうございます。

まーちゃんさん、こんにちは。
確かに、動体撮影ではファインダーの見え易さも重要な部分で、そういう意味ではAPS-Hは、なかなか的を得た規格だと思っています。フルサイズはもっと見易いのでしょうが、今度は焦点距離がね。さて、APS-Hはいつまで続いてくれるのでしょうか、気になりますね。

tm-engineeringさん、こんにちは。
そうですね。試合の流れや撮影可能範囲の確認、天候(日差し)など考えながらの撮影になってしまいますね。それでも撮り続けていると、何となく体に染み付いてくるのが不思議なところですよ。お互いがんばりましょうね。

by ジュニアユース (2009-02-17 21:35)