SSブログ

Mモード+ISOオート [カメラ]

10月20日に発表された、CANON EOS 1D MarkⅣ。1D3ユーザーとしては、待望の後継機なのですが、外観の変更もほとんどなく、一見した限りでは「正常進化」という言葉がピッタリ、という印象。でも実は、よく見てみると・・・
実は、Pompokoさんに指摘されるまで気付きませんでした。キヤノンのホームページから、この機能説明を抜粋すると、

Mモード+ISOオート
マニュアル露出時は設定Tv/Av値に対して標準露出になるよう、ISO感度側をコントロールする新しい
制御方式を採用。シーンの明るさが変化しても、意図した動感と被写界深度で写真表現を維持したまま、
標準露出を確保することができます。

マニュアルモードはあまり縁が無いし、とスラっと読み流していましたが、これは実は、私が待ち望んでいた機能ではありませんか。
Avモードは、絞り値とISO感度を撮影者が設定し、シャッター速度は適正露出になるように、カメラ側が自動設定
Tvモードは、シャッター速度とISO感度を撮影者が設定し、絞り値は適正露出になるように、カメラ側が自動設定
これに、某社のデジタル一眼には「TAvモード」なるものがあって、
TAvモードは、シャッター速度と絞り値を撮影者が設定し、ISO感度は適正露出になるように、カメラ側が自動設定
というもので、私は以前からこの「TAvモード」がキヤノン機にも欲しい!と言い続けてきました。技術的にはそれほど難しいとも思えなかったので、早期に実現すると思っていたのですが、これがなかなか(一説には、特許の問題、という噂)。
サッカーを撮っていると、グランドは広いです。日中晴天の場合、日なたと日陰では明らかに露出が異なります。また、順光・逆光は試合中レンズを振るので激しく切り替わります。そんな中、選手やボールはグランドを縦横無尽に動くので、それのみ追っていると、思わぬシャッター速度・絞り値になることは、今までありました。「ISOセイフティシフト」という機能が1D3から採用されていて、設定された範囲のシャッター速度や絞り値を超えそうになると、自動的にISOを可変してくれる機能で、これに助けられたことは何度かありました。これは、緊急回避的な、消極的な自動可変ISOだったですが、しかし今回のこれはもっと積極的なもののようです。
たとえば、シャッター速度は1/1000で撮りたいが、開放F値ではやや甘いので、半段くらい絞りたい、といった場合、大体その値になるようにISOを設定しても、レンズを左右に振るだけで光量が変化して、設定値が変化してしまうことはよくありました。しかし今回のこのモードの組み合わせでは、設定したシャッター速度&絞り値は固定したままで、レンズをどんなに振っても、ISOが可変して適正露出の画が撮れることになります。
「ISOオート」自体はキヤノン機にも以前からあったのですが、これをMモードで選択できるようにすると、シャッター速度と絞り値は撮影者が設定し、ISO感度は適正露出になるようにカメラ側が自動で可変させてくれるという、TAvモードと同じ機能が得られるではありませんか。もちろん、不用意にISOが上がらないように、ISOの可変範囲の設定は、1D3と同様にできます。「TAvモード」という新たなモードを新設するのではなく、マニュアルモードでISOオートを選択できるようにするだけで、同様の機能を得られるなんて、キヤノンさんも考えたな~、と感心(これで特許をクリアー?)。
まあ、全てのパラメーターを撮影者自身が任意で設定するのがマニュアルモードだとすると、このMモード+ISOオートは、実質マニュアルモードではないのかもしれませんが、それでも私は大歓迎。サッカー以外にも、スポーツを撮られる方には、この機能はかなり有効な場合が多いのではないでしょうか。まだキヤノンのホームページ上の情報のみですから、詳細なことは実機を実践に投入しないと分からないとは思いますが、某掲示板では、1D4の話題で賑わっていても、この機能の新設についてはあまり話題になっていないようで、あえて書かせていただきました。
やっぱり1D4、欲しいな~
Mモード+ISOオート0.jpg
上の作例
1D3+EF400mm F2.8 L IS  焦点距離   400mm  シャッター速度優先
F2.8   SS 1/640   ISO 1250   評価測光   露出補正 +1/3   AI SERVO AF  RAW

追伸:Pompokoさん、教えていただき、ありがとうございました。
nice!(0)  コメント(10) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 10

コメントの受付は締め切りました
おおぬま ゆうじ

実はニコンには既に隠れた機能となってますが
ISO感度自動機能があって
マニュアル+ISOオートは、普段私が使っているモードでして(^^ゞ
しかも、私のカメラ
一番下位機種のD40でも、それが出来ると言うことに
今年になって気付き
このモードは多用してます

テレコンかましている都合上
どうしても絞らないと甘くなるので
SS1/1000は変えたくないけど、絞りが開放になっちゃうのはイヤ・・・
と言うジレンマから、このモードは解放してくれました

さすがに私のカメラでは晴天でなければISO800はキツいのですが
ノイズがひどいときは、フォトショのプラグインソフト
D-Fineを使うと、驚くほどノイズが消えるので
このソフトはお勧め(^^ゞ

確かに、マニュアル撮影と言いながら
どことなくオートの恩恵があるので
実はそんなすごくないんですよ~とは周りには言ってますが(^^ゞ

それにしても、1D4・・・すごいスペックですね
by おおぬま ゆうじ (2009-10-22 22:21) 

ゼク

僕もこのマニュアル時にISOがオートに出来る機能が1D4に付いたことは
知っていました。ただ、これはかなり上級者用の「モード」ですよ。
もちろん、絞りとSSとISOを撮影者が決めると頭の中に出来上がりの
写真が予想できます。と言うか出来上がりの写真を頭に描きながら
Mで絞りとSSを設定すると思うのです。

絞りが主に被写界深度の操作と画像の解像度の調整、SSが被写体を
ブレないように(或いは流し撮りできるように)、逆に止めるためにする
調整とすると、ISOは画像の粗さに関係してくるものだと思うのです。

さて、この中で絞りとSSを撮影者が決めて、ISOはその絞りとSSに
合うようにカメラは決めてくれるのですが、気をつけないといけないのが
その許容範囲です。もちろん上限が設定できるみたいですが、
やはり大事なのは、撮影者が自分の中でISOの範囲を決めておいて
(例えばオートで変わる範囲がISO100~1600くらいにしたいとか・・)
それに当てはまるであろう絞りとSSの組み合わせをある程度理解してないと、意図した写真にならないような気がするのです。

ようするに光も十分にあるときは、やはりISOは100~200にしたいだろうし、わざわざいい光があるのにISOが1600以上になるような組み合わせ
を選択してしまうようなことのないようにしないと、と思うんですが。

ちょっと内容がわかりにくいかもしれませんが、僕はサーキットで撮る時は
M以外で撮ることはまずありません。AVやTVではクルマの色の違いで
アンダーになったりオーバーになったりするからです。
何回も撮っているうちに、この時間、この天候の光具合で、この速度の
マシーンしっかり止めてとるならSSは1:640あれば大丈夫だろう、
とするとバックはなるべくボカしたいので絞りはどうしてもF4でいきたい!
となるとISOは100でも明るすぎるかな・・・・、とかいう風に何となくでも
分かるのです。この場合、作風に問題がなければSSを上げます。
そう言った、「光具合と絞り・SS・ISO」の関係を感覚的に
掴んでおかないとISO50でも明るかったり、ISO3200でも真っ暗だったり
すると思います。

基本は、カメラのファインダーの中に見えている露出計である程度の
適正露出を掴んでおくことが、自分の意図した写真に仕上げる近道だと
思います!

と、意味の分からぬ長文を大変失礼しました(笑)
by ゼク (2009-10-22 22:48) 

Pompoko

1Dmk3でもスポーツをマジで撮ってる人以外はISOセーフティー使われてないのかも知れませんね。
その上、50Dとか7DについているISOオートと一緒に考えているとか。
だから、今回も変わったという反応が少ないのかもしれませんね。
スポーツ系の人のブログ行くと皆さん「やっとかよ~~」とか言いながら喜んでます。
1Dmk3を持っていて使ったことがない方は、まずはセーフティーシフトを使ってみてください。
TV優先で使うのですよ~!

過去、私のブログにMK3のISOセーフティーシフトの説明あげてます。
http://pompoko55.exblog.jp/7464967/
最近のエントリ写真もこの機能を使って自動でISO上がってます。
というかスポーツ撮りは全部この機能を使って撮ってます。
http://pompoko55.exblog.jp/12172210/

その時の適正なISOをスタート値としますので、ゼグさんのおっしゃるような不要なISO設定にまでは跳ね上がることはありません。
by Pompoko (2009-10-23 08:31) 

ジュニアユース

コメントありがとうございます。

おおぬまさま、こんにちは。
ニコン機には以前からあったのですね、この機能。キヤノンではやっとです。今後はもっと普及していくと思うのですが、何とも分かりにくい説明になっています。いろんな「大人の事情」があるのでしょうかね。

ゼクさん、こんにちは。
実際に使ってみないと分からない、という結論になるとは思うのですが、このMモード+ISOオートは、真意のマニュアルモードではなく、TvやAvと並列で使えるようなモードだと、私は理解しました。ただ最低でも、ISOや絞り、SSの意味やその効果を理解し、経験で得た方でないと、有用ではないかもしれませんね。

Pompokoさん、こんにちは。
私も1D3ではいつもISOサーフティシフトのお世話になっております。この新設モードは、ISOを上げても、ノイズ処理に自信が無いと、なかなか搭載できないでしょうから、今回の1D4でこのモードを搭載してきたということは、キヤノンとしては「満を持して」というところでしょうか。実戦でのレポートお待ちしております。

by ジュニアユース (2009-10-23 15:38) 

ブレ1

1D3のISOシフトはよく使ってます。
TVモードでシャッター速度を決めて、絞り値の制御範囲設定で上限と下限を同一にして絞りを固定しています。残念なのは一段階でしか絞り値を設定出来ない点です。
by ブレ1 (2009-10-24 01:37) 

ジュニアユース

ブレ1さん、こんにちは。

>残念なのは一段階でしか絞り値を設定出来ない点

そうなんです、ここが使えないところなんですよ。これがもう少し細かく設定できれば良いのですがね。でもまあ、ISOセイフティシフトは有効な機能であることは間違いないと思います。7Dのセイフティシフトは???ですが。

by ジュニアユース (2009-10-24 21:43) 

Hobby

おはようございます♪(^o^)

自分もこの機能、注目してます。
自分は、基本的に9割をAvモード、1割をMモード、Tvモードはまず使いませんが、自分の場合は野鳥が主な被写体であるので、飛び物などを追う場合は、日なた〜日陰と背景が変わる場合、大きくSSが変わる瞬間があります。
多くを絞り優先で使う以上仕方が無いのですが、もぅ2/3段でもISOを上げておけば良かった、と思うこともままあります。

328で、Av:F3.5、SS:1/1250前後で安定して欲しいのに、日陰に入った瞬間だけ1/160程度になってしまいブレブレのボツ写真になったりします。
そう言う写真に限って、一番良い飛型だったりするんですよねぇ…(^_^;)

Mark3のISOシフトも現状で使える機能ではありますが、雨や薄暗い状況で撮ることも多い野鳥の場合、仕上がりを考えると自分はISO1000が上限だと思っています。
Mark4は、高感度耐性も向上しているでしょうし、今まで以上に積極的に使えそうな気もしますね。
by Hobby (2009-10-25 08:26) 

ジュニアユース

Hobbyさん、こんにちは。
私は鳥は撮りませんが、確かに日なたー日陰の変化などで光量変化の大きい場合が予想されますよね。サッカー撮影でも、グランドの半分はガンガン日が当っているのに、残り半分は日陰ということもあって、このISOセイフティシフトのお世話になったことが何度もありました。
1D4の高感度に自信があるからこそ、こういったモードを載せてきたと思うのですが、実際は使ってみないと分からないかもしれませんね。

by ジュニアユース (2009-10-25 09:12) 

megamoge

ジュニアユースさんはじめまして。
いつもホームページで勉強させていただいてます。
私も7Dに興味があっていろいろ調べているのですが、
今回からMモードがISOオートに対応したようです。
もしかしたらニコンと同じことができるのではないでしょうか?


by megamoge (2009-10-28 23:28) 

ジュニアユース

megamogeさん、こんにちは。
確かに、7Dでも、Mモード+ISOオートが可能でしたね。うっかり忘れていました。すみません。でも、1D系とは完全に同じというわけではないですけど。そのあたりはまた、インプレで書こうと思っています。
よろしくお願いします。


by ジュニアユース (2009-10-29 19:33)