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バリバリ伝説 [日々の徒然]

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今考えてみると、「バリバリ伝説」なんて、まあ軽いというか何というか、低級漫画みたいなタイトルなんですが、実は私、昔コレにはまっていた時期があるのです。
1980年代に少年マガジンに連載されていたのですが、私は主に単行本を買って読んでいました。第一部から第三部まで、8年ほど連載が続いた漫画です。最初は画も荒く、ギャグタッチの部分も多かったのですが、次第にシリアス&リアルになっていき、同作者(しげの秀一さん)の現在連載中の「頭文字D」のタッチに繋がっていく感じ。暴走族を描いたものでは決してなく、単なる青春物語でもなく、当時の実際の2輪レースを背景に、バイク好きの高校生がストイックに世界GPを戦うまで物語が進められたこと、また話の進行もテンポよく、シリアス一辺倒かと思えば、フッと息を抜くツボも心得てあって、なかなかハマってしまう作品でした。その当時、私自身が2輪に乗っていたこと、鈴鹿サーキット近辺のホテルで勤務していて、レース関係者に近い状態だったこと、なども影響しているのかもしれません。
その後、全巻揃っていなかった単行本は処分し、厚さを増した再販本を全巻購入して、今も本棚にあります。それももう10年以上鎮座しているので、一部は日に焼けたりしているのですが、先日家族の寝静まった深夜に思い出したように手に取って見ると、思わず朝方まで一気に読んでしまいました(やっぱり、秀吉が死んだ時は泣けたなあ~)。
動画のアニメになったこともあって、レンタルビデオで借りて見たこともあるのですが、アレはどうも違和感を感じて、話の中に自然と入っていけなかったです、私は。画と文字で綴られる漫画は、活字だけで構成される小説に比べて、軽くあしらわれることも多いのですが、誰しも思い出のこもった漫画の一つや二つは、必ずあるのではないでしょうか。映画化されて映像で見るより、文字だけで伝えれる方が印象に残る作品もあれば、逆に動画として見る方が感動する作品もあると思います。漫画にも立派な作品、心に残る作品がありますよね。
そんなわけで、愚息が毎週買ってくる少年漫画雑誌を、眉をひそめながらも、今もこっそり読んでいたりする私です。







ちなみに、この漫画を読んだことがある方は分かっていただけるかもしれませんが、この長い話の中で、私が一番印象的なシーンは、終盤に訪れる、秀吉が登場するところです。
危険走行との判定で出場停止になった主人公の巨摩 郡(こま ぐん)が、かつて高校生の時にレースデビューしたイチノセレーシングのガレージにやってきた時、今は死んでもういない秀吉が、頭の中で語りかけるシーンは、僅かなページ数なのに、その画と構成、カット割が絶妙で、思わず引き込まれてしまいます。
 
バリバリ伝説2.jpg



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サルパパ

もとライダーです。(^^)/
コーナーで「カメ、カメ!」って言いながら曲がるのが印象に残っています。
by サルパパ (2010-02-17 00:12) 

kotodaddy

私も全巻揃っております~^^
私が個人的に印象に残っているのは同じくヒデヨシがらみなんですけど、
夏の4時間耐久で互いに犬猿の仲だったのが打ち解けるとこでしょうか。
グンの瞬発力に賭けて、自分はマシンを労わりつつ走っていた。そして
コケても息絶え絶えにマシンを押して戻ってくる辺りが良かったです。
「受け取れ、ノッポォ~!!」、「たしかに受け取ったゼ・・」辺りが・・・(笑)。
ジュニアユースさんが仰っているシーンもいいですよね。このヒデヨシの
出現でグンはアメリカに舞い戻ってラルフと真っ向勝負するんですが、
完全にヒールだったのがレース終了後には観客全員がそのレースぶりに
感動してガンボーイコールが巻き起こる辺り。
でも、やっぱり最終話のゴールシーンかなぁ。マンガ的に勝つ事は分かって
いましたが、一切のセリフを廃したところが素晴らしく巧いと思いましたね。


by kotodaddy (2010-02-17 08:27) 

raiseisakusyo

はじめまして。
1D2の中古を買ってカメラライフを楽しんでいる初心者です。
ジュニアユース様のブログを参考書にして1D2の設定をなんとか理解することができるようになりました。
ありがとうございます。

20歳のころ、(1980年)鈴鹿へ練習走行のためによく行きました。
レースにもエントリーしたことがあります。
結果は予選落ちばかりでしたが。

いつまでも2輪からはなれられずに、現在は趣味で自転車トライアルのフレームを作っています。
バリバリ伝説、あいつとララバイ、よく読んでいました。

自分のことばかりですみません。
つい、懐かしくなってしまって。

これからもジュニアユース様のブログを参考書として拝見していこうと思います。
ありがとうございました。


by raiseisakusyo (2010-02-17 09:44) 

ゆすはら

私も学生時代に読んでいました。
このマンガを見てバイクに乗りたいな~と思っていたのですが

友人と自転車で遊んでいて事故に遭わせてしまったので
それ以来読んでいませんでした。

秀吉が死んだときは悲しかったですね
時々カタナを見ると思い出します。
by ゆすはら (2010-02-17 13:05) 

ノリック

私も単行本で全巻持っていました。丁度私がバイクに熱を上げていた時期でしたので、何度も何度も読み返していた覚えがあります。

高3の時からバイクに乗り(もちろん学校には内緒)、矢作ダムや鈴鹿峠を「カメ、カメと言いながら」攻めていました。
大学1年の時、鈴鹿サーキットのライセンスを取り、その後ノービスライセンスを取り本格的にレースの世界に。
VF400でSS400に参戦。その後レーサー125に転身。1984年にはポイントも獲得していました。
4時間耐久も2回参戦しましたが、2回とも予選落ちでした。マシンはモリワキチューンのCBR400だったのに。

そんなこともあり、やはり4耐までの話が好きです。

今ではチョイ乗り用のスクーターしかありません。
by ノリック (2010-02-17 19:45) 

shim

僕も今でも全巻持ってま~す。
イニシャルDも読んでますがバリ伝の車版ですよね。
基本的なストーリーは一緒(笑

最近のお勧めはcapetaと言うレーシングカートの漫画です。
これもハマりますよ~~。
by shim (2010-02-18 07:38) 

左のパパ

こんばんは。はじめまして。

私もバリバリ伝説大好きで、今は処分してしまい手元には無いのですが
単行本も全巻そろえて何度も何度も読みました。
あまりにも懐かしかったのでコメントさせていただきました。
男前で背が高く、ケンカも強くてバイクに乗れば誰にも負けない!
そんなグンにちょっと憧れました。
いや~、本当に懐かしいです。私もまた読みたくなってしまいました。

by 左のパパ (2010-02-18 21:10) 

ジュニアユース

みなさん、コメントありがとうございました。

サルパパさん、こんにちは。
サルパパさんも、元ライダーだったのですね。初耳でした。そういえば私も昔、「カメ!」って叫んだことがあったような(でも、遅かったです)。

kotodaddyさん、こんにちは。
確かに、最後のシーンも素敵でした。セリフを廃し、画と絶妙のカット割と、そしてナレーションのみで終わってしまうあたり、長い物語を締めくくる、何とも言えない余韻が残る終わり方でしたね。最初の頃から考えると、随分完成度の上がった作品だと思いました。

raiseisakusyoさん、はじめまして。
レースにも出られていたのですね。私などはレースなんて無縁でしたが、それでもバイクには車に無い魅力を感じていました。今後ともよろしくお願いします。

ゆすはらさん、こんにちは。
そうですか、辛い思い出があるのですね。カタナは乗りたかったバイクの一つですが、ヘボな私にはかえってかっこ悪いと思い、やめました。でも、今でも名車だと思います。

ノリックさん、こんにちは。
いや~、ノリックさんが元レーサーだったとは知りませんでした。それは凄いことですよ。また時間が有れば、その頃のことを聞きたいですね。

shimさん、こんにちは。
私には、この作者のタッチがたぶん合っているのでしょうね。頭文字Dは、私も読んでいるのですが(単行本で)、最近はちょっとご無沙汰しています。capetaという作品は知りませんでした。今度探してみます。

左のパパさん、はじめまして。
この作品、題名だけはいただけないと思うのですが、内容はなかなかだと思っています。ガードレールを蹴飛ばして曲がる、なんて普通は考えられない漫画らしい描写なんですが、不思議とそう感じさせないですよね。


by ジュニアユース (2010-02-18 23:34)