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スッポンモドキ [熱帯魚]


 
「スッポンモドキ」とは、まったくふざけた名前で、俗称だろうと思ったら、そうでもないらしい。スッポンモドキ科スッポンモドキ属に分類されるカメで、現在はこれのみでスッポンモドキ科とスッポンモドキ属を形成するらしい。別名ブタハナガメ。
ニューギニアやオーストラリア北部の河川や湖沼に生息する爬虫類だが、これがなぜ熱帯魚店で扱われているか、それは完全水棲種で陸に上がることはまずないから。つまりは、飼育するのに陸地を作る必要が無く、水槽内の水中のみで飼育できるから。小魚との混泳では食べてしまうが、大型魚だと混泳できる。また、前肢がヒレ状になっていて、泳ぐ姿はウミガメを連想され、カワイイ。また、顔つきは「ブタハナガメ」の俗称の通り、鼻が突き出ていて、何ともユーモラス。甲羅(スッポンモドキには硬い甲羅は無いが)の長さが10cmほどの幼魚がよく売られていたが、これがヒョコヒョコ泳ぐ姿は可愛くて、魚と一緒に泳ぐ姿は、海中を泳ぐウミガメのようで、ついつい買ってしまった人も多いのではないだろうか。私もその一人だが。
けれど、10cmほどの幼魚も2年もすればこのとおり。ウチのはもう30cmくらいある。こうなると、もうあまり可愛くはない。やっぱり爬虫類だ、魚類とは違う。よく食べ、フンもデカイので、ろ過はかなり強力じゃないと、すぐに水質悪化を招く。大型魚とは混泳できるが、このくらいの大きさになると、凶暴ではないが、ヒレをかじったりするので注意が必要。最大で50cmを越えるので、それなりの覚悟で飼わないといけない。
当初は輸入量が少なくて、高価だったが、数年前からブームになり、どの熱帯魚店でも見かけるようになった。大量に輸入されたので、2000~5000円くらいで売られていたと思う。その後、2004年にワシントン条約付属書II類に記載されたため流通量は以前より減少し、あまり見かけなくなったが、飼育者が飼いきれなくなった30~40cmのスッポンモドキが、店に引き取られて販売されているのを、最近ちょくちょく見かける。このくらいの大きさでは、可愛くないので、あまり売れないらしい。
ワシントン条約付属書II類に記載されたくらいだから、現地での生息数は激減しているはずである。今飼育している人は、心して最後まで飼ってあげて欲しい。もしこれから飼おうと思われる方、魚類と一緒に飼えるが、魚類ではなく爬虫類だということを念頭に置き、それなりの飼育環境を用意して、飼いましょう。
 


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