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 [巷の雑感]

「もみじ狩り」というのに行った事はあるだろうか。今は春だから、もちろん秋での話である。りんご狩りや梨狩りには行った事がある。「もみじなんて食べられないのに、行ってどうするんだ」って子供のときは思っていた。それが紅葉を見て楽しむためのものだと、私が知ったのは、ずっと経ってからだった。
今この地方でも、桜が真っ最中である。ネットや雑誌で桜の写真を見ると、技量も無いくせに、桜の写真でも撮ってみようかと思う。車で日常走り回っていると、あの桜が咲いたら綺麗な写真が撮れるかも知れない、なんてふと口に出してしまったりするものだから、それを聞いていた末っ子(小学4年生)が、「お父さん、あそこにも桜が咲いてるよ」「この桜はすごいね、綺麗だね」と言う。だいたい、車に乗っているときはポータブルゲームに夢中になっていることの多い、今どきの小学生だ。窓から景色を見て、まして「キレイだね」なんて言う子じゃなかった。私がそんなことを言うものだから、無意識に出た言葉だろう。これが中学生や高校生では「フン」という感じに違いない。
子供は、特に10歳未満の子供は、親の興味に引っぱられる。親と一緒に過ごす時間も多いし、親と一緒に行動することも多いし、親と一緒に居たりしたりすることで安心感も得られるし、そしてそれが楽しい。これが自我に目覚め、自己主張するようになると、自ら求めて安心や楽しみのために行動するようになる。それはそれで、成長というものだから、仕方ないことだし、そうなってもらわなければ困ることでもある。でも、この時期に得た「親の価値観」というものが、意識の根底に根付いてしまうのではないか、とも思われる。
日本人には「花を愛でる(めでる)」という清らかな精神というか行動がある。今ではもう少なくなってしまったかもしれない。それでも、この満開の桜を見に、多くの人たちが出かけ、見上げている。惜しむらくは、そういった人たちに高齢者が多く、子供達が少ないことだ。桜の木は、今後10年20年経っても、ここで花を満開にさせてくれるかもしれないが、それを愛でる人々も少なくならないで欲しいと思う。
 
下の作例
1D2+EF35mm F1.4 L   焦点距離 35mm
F4.0   SS 1/500   ISO 100   評価測光   露出補正 +2/3   ONE SHOT AF    RAW


 


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