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少年サッカーの撮影 その12 [少年サッカーの撮影]

広いグランド内を不規則に動き回るサッカー選手を、なるべく大きく捉えることを勧めてきた。そして、大きく捉えるには焦点距離に長いレンズが必要だが、長すぎると難易度が加速度的に上がることを前回書いた。もちろん、長焦点レンズは一般的に高価なので、そんな予算が無いという方も多いことだろう。そこで、三つ提案したい。

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一つ目は、撮影者である自分が可能な限り動くこと。スポーツの撮影で、ポジション取りは重要だ。静物撮影でも重要なのだが、動体撮影では被写体自体が動くので、それを見越したポジション取りは重要。しかも広いグランド内で縦横無尽に繰り広げられるプレイを撮るのがサッカー撮影なのだから、その瞬間瞬間で最適ポジションは変化し続ける。であるならば、主審や線審並に移動できるわけではないが、動ける範囲で動くことをお勧めしたい。むろんそれは、被写体になるべく近づくメリットも加算しての話だ。
プロは許可を得て、グランド内で被写体になるべく近い位置で撮影することができる。うらやましい限りである。我々一般のアマチュアは、練習試合ならまだしも、学校のグランドで行われるレベルならまだしも、試合のグレードが上がれば上がるほど、被写体からは遠ざけられてしまう。本当はそんな、大きな大会や決勝戦こそ近づいて撮りたいものだが、特に昨今は、保護者の過熱的な撮影が問題になったりしているので、今後もその傾向は続くだろう。それでも状況に応じて、撮影場所を移動できるのであれば、創意工夫を頭に浮かべながら移動して、自分の足も使って欲しい。
もちろん、大会運営や試合の妨げとなるような場所への侵入は厳禁である。ゴールラインに近づきすぎる所、線審の移動の妨げとなる所、ゴール裏やベンチ前、などは常識的にダメ。観客席からでも、他の観客の感染の邪魔になるような場所はダメ。こちらからでは逆光になるので、と向こうサイドに行ったら、管理の点で立ち入りが禁止されていた、ということも有る。このあたりは、その大会によって、試合によって、会場によって異なるので、試合開始前に大会関係者に確認しておいた方が良いだろう。その上で、試合展開によって動ける範囲で動いて、なるべく大きく選手を撮れるように努力することは、決して無駄ではないと思う。よく見かけるのは、そんなに高倍率のレンズを使っている訳でもないのに、応援する保護者一団の中から全く動かずに撮っている人(大体が、隣の保護者と雑談しながら撮っていたりする)。真剣にプレイする選手を、真剣に撮らなければ、結果が伴わないのは言うまでもないだろう。

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ちなみに私の場合は、試合展開が不明な場合は(ほとんどそうだが)、タッチライン中央でカメラを構える。その後は、試合展開に応じてタッチライン沿いを移動しながらの撮影になる。向かって攻めて来るシーンを撮りたいので、敵陣側に陣取り、自陣から敵陣へ攻め込む選手を狙うようにすると、選手の背中ばかり撮る、ということが少なくなる。焦点距離には限りがあるので、攻め込まれたときやコーナーキックの時などは、思い切って移動する。もちろんこの最適化には、光線状況も加味しないといけない。

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1&2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F5.6 L
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ

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