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熱帯魚店の値付け その4 [熱帯魚]

仕入れた熱帯魚は、全てオープンプライスである。メーカー希望小売価格というのは無いから、自由に店が値付けできる。そんな値付けの話の続きである。
アフリカンシクリッドには、雌雄の区別はあっても、まあ同種なら色や模様に区別は少ないが、ディスカスなんかだと、そうでもない。最近は一時のブームが去って、あまり見かけなくなったディスカスだが、熱帯魚の王様と言われ、多くの改良種や原種が高値で売られ・買われていたのは、懐かしい話になってしまった。たとえばレッドターコイズディスカス。4~6cmサイズが一匹2980円位で、一つの水槽に20~30匹ほど入れられて売られている。仕入れ値は一匹1000~1500円くらいだろうか。同じレッドターコイズとはいえ、大きさ以外に、色彩や模様、体型で値段が違う。いや、店側が変えているのだが、その話は次回にしよう。
話はちょっと逸れるが、ディスカスなどの場合は、入荷したらとりあえずトリートメントすることが多い。病気を発症しないか、殺菌効果のある薬を入れた一つの水槽内で、一定時間観察する。病気を持ち込まれたら大変だ。他のディスカスにうつって、最悪全滅となると大損害。ネオンテトラの全滅とは被害金額が一桁違う。トリートメントには時間もお金(薬品代)も専用水槽も必要だが、その費用も当然、販売価格に上乗せされる。
さて、そんなディスカスの場合は、その水槽内で一番強いオスが一番綺麗で大きくなるので、それから売れていく。このような魚の場合、お客はまず一匹づつしか買わない。そうすると、次に力の強い魚が大きく綺麗になり、それが売れる。その繰り返しだ。で、その間に、その水槽で弱い魚は、エサが得られず、大きくなれず、痩せていき、死んでしまうか売り物にならなくなる。こうした色や色彩に個体差のある魚の場合は、売れ残りが必ずでるので、それを計算に入れて値付けしないと損が出てしまう。
何度も同じ事を書くようだが、熱帯魚点は営利目的の民間の店だ。光熱費や人件費、広告代や通信費、店舗を借りていれば家賃や税金、そんな経費を魚を売った儲けから支払わなければならない。せっせと魚を売っても、なかなか儲からない商売だと思う。
 


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