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熱帯魚店の値付け その5 [熱帯魚]


さて、問屋から仕入れた熱帯魚。一種につき数十匹~数百匹仕入れたとしよう。カラシンの仲間やコイ科の魚は、あまり個体差は無い。大きさの若干の違いは仕方ないだろう。奇形やキズや病気がなければ、大きさで値付けできる。しかし、ディスカスなどでは、大きさ以外の個体差がある。
同種のディスカスとはいえ、体型・色彩・模様などで差が有る。五百円玉クラスの大きさだと分かりづらいが、それ以上になると、その差は顕著になる。仕入れたときは同額だ。しかし、売れ行きを見ると、当然大きくて綺麗で、模様も型も良いものから売れていく。そして、それらの悪いものが売れ残り、値段を落とさないと売れなくなる。
それなら、仕入れたときに選別して、それらの要素が高い魚には高い値段を、そうでもない魚には安い値段を、と考えたくなるのは当然の成り行き。で、ディスカスを専門に扱っている店などでは、そういった入荷時に選別して、売価に差をつける行為が行われている。勿論、問屋でもそうした選別は行っているはずである。しかし現実には、なぜか、数十匹のうち数匹は悪いのが混ざってくる。
店側も、それ相応の「見る眼」を持っていないと選別できない。そして、同種なのに、どうして値段が違うのかをしっかり説明できる店でないと、こうした販売はうまくいかない。そういった眼や説明力の無い店とか、面倒なことが嫌いな店は、入荷した魚全てを同額で販売する。ただし、「この水槽内の魚は、購入する際に選べません」という張り紙をして。
ダトニオなどもそうだ。バンドの入り具合に個体差がある。レッドテールキャットも、腹が真っ白なのと、そうでないのがいる。スポッテッドガーも、腹までスポットの入っているのと、そうでないものがある。淡水エイなどは、同じ模様の魚はいないのではないか。そんなちょっとした違いに無頓着な店を見つけて、こだわって魚選びをしてみるのも面白いかもしれない。私はそんな無頓着な店が大好きだ。
 


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