SSブログ

少年サッカーの撮影 その26 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー26-1.jpg

最初の方に書いたが、銀塩からデジタル時代になった今、例え一眼レフカメラのメカ的な部分は変わりないとしても、デジタル画像を記録するメディアの大容量化・処理速度の高速化によって、連写は有効な機能だ。フィルムエンドを気にしながら連写した頃とは違う。それが進歩というなら、我々はそれを大いに利用しない手はない。ましてや、サッカー撮影は、たとえ小学生であっても、不規則に動き回る被写体が相手なのだ。カメラに頼れる部分は頼って、余剰体力・気力が生じたら、それを別のところに集中することは邪道ではない。
連写というと、「数打ちゃ当たる」方式の撮り方のように思えて、否定的な意見もある。私も枚数を多く撮れば、良い写真を必ずモノにできる、という短絡的な考え方に賛成はできない。もちろん、連写しすぎて、バッファーが一杯になってしまい、肝心なところでシャッターが切れない・撮れない、というのは、最も避けなければならないことだし、本末転倒だ。これまで書いてきたとおり、連写の有効性は枚数多く撮ることではない。0.3秒後、0.5秒後というごく短い時間に複数枚を撮ることで、その一瞬を得る確率を高めることだ。

少年サッカー26-2.jpg

しかしその連写にしても、まず最初にしっかりピントを狙った選手に合わせなければ、ピンずれ写真の量産につながる。AI SERVO AFは日に日に進化しているが、それでも万能ではない。このAFの件はまた機会を改めて書こうと思うが、最初の1コマ目がしっかり撮れていないと、以降の連写が無駄になることが多い。それを防ぐ為に、最初の1コマ目をジャスピンにするために、シャッターチャンスのコンマ数秒前にAF駆動を開始する、撮影者自身の力量が必要になる。それがあってこその連写、なのだ。

少年サッカー26-3.jpg

それにしても、連写時のシャッター音が撮影者のモチベーションを刺激する、という事実はあると思う。活字にするのは難しいのだが、カシャカシャシャシャ・・・という緻密なメカが高速駆動し続けている音は、撮影者にとって快感に聞こえる。これが、パシャパシャパシャ・・・、パコパコパコ・・・に近い音だと、どうも撮影者に対しプラス要因にならないように思える。これは個人差のある部分だし、別にシャッター音がどうだからといって、撮った画に影響する訳ではないので、シャッター音で機種選びをすることも、評価をすることもナンセンスだとは思う。ただ趣味であれば、所有者の五感に及ぶ部分は大切にしたいものだ。なぜならそれが、撮影者のモチベーションのアップに繋がることもある、と思うから。

少年サッカー26-4.jpg

少年サッカー26-5.jpg


1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L
2&3&5枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 L Ⅱ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ

nice!(0)  コメント(4) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

少年サッカーの撮影 その25 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー25-1.jpg

ゴールキーパー(GK)は、最も撮りにくいポジションだと思う。サッカーをしている自分の子供、そのチームを撮っている方にとって、GKが活躍する場面は自チームがピンチの時。そんな時に冷静に撮っていられる、お父さんやお母さんは少ないのではないだろうか。ついファインダーから眼を離して、指を止めて、ボールの行方を裸眼で追ってしまう(声を上げてしまうかもしれない)。

少年サッカー25-2.jpg

上の写真は小学4年生の試合で、GKがシュートを防ぐシーンを連写した6枚の内の4枚。シュートが打たれることを予想して、その一瞬前にGKにピントを合わせておいて連写開始。ファインダー外から打たれたシュートが、連写開始から3枚目に画面に内に入ってきて、GKの一連の動きを撮ることができた。撮影者はシュートを打った選手を見ていないし、ファインダー内にも無いので、単写ではタイミングが取れない。こういった場合は、連写が極めて有効な場面だと思うし、連写性能が発揮される場面でもあると思う。
前回載せた4連写の写真も、私はボールを見ていないし、パスを出した選手も見ていない。ただ、ボールが渡りそうな選手を感じ取って、そこに先回りして連写を開始した結果、得たものだ。ボールを追い、それに絡む選手を撮るのがサッカー撮影だとしても、ボールを見ず、その行き先を感じ取って既に連写を開始する、これもまたサッカー撮影に必要なことだ。そうした視野外からボールが入ってくる場合、単写で狙うという方法ではシャッターチャンスを計り知れないので、ここでも連写が有効になると思われる。

少年サッカー25-4.jpg

少年サッカー25-3.jpg


1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ+EF1.4xEXTENDERⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ

nice!(0)  コメント(6) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

上部フィルターの濾過材 [熱帯魚]


 
今でも、上部フィルターのろ過箱にウールマットだけでいい、なんて書かれている商品もある。まったく、ろ過の仕組みを無視したような話だが、昔はそれでよかったのかもしれない。特に金魚などでは。
ろ過材は、生物ろ過をするうえで欠かすことのできない、好気性ろ過バクテリアを繁殖・維持・活動させるコロニーとなるものである。現在のろ過が、この生物ろ過に多くを頼っている現状では、ろ過材の重要性は大きいと思える。10年ほど前までは、その種類は少なかったが、今では多くの種類のろ過材が売られている。どれが良いか、は、ろ過箱の大きさ、流入水量の多さ、飼育水量、飼育魚の種類と数、メンテナンスの頻度、などによって一概には言えない。概して、単位面積あたりのろ過バクテリアのコロニー数(もちろん、眼で見えるわけではない)が多いほど、高性能なろ過材といえるが、表面が細かい凹凸なので目詰まりしやすく、メンテの頻度を要求する。
私も過去にいろんなろ過材を使ってきたが、現在もこれといった一種に決めているわけではない。水槽によって、ろ過箱によって、飼育魚によって、使い分けているのが現状だ。大型のろ過箱に、細かいろ過材を詰めると、目詰まりしやすく、ひどくなると、ろ過箱から飼育水が溢れてくる恐れがある。小型のろ過箱に、大きなろ過材では、ろ過材の量が入らない。ろ過材には、海水やアルカリ性の飼育水用のものもあるが、これもメンテをサボるとPHが落ちてくることもあるので注意が必要。
昨今のろ過材は、セラミックを原料としたものが多く出回っていて、メンテさえしっかり行えば、半永久的に使える。では、メンテナンスとは何か。それは定期的に洗うだけのこと。ろ過箱にヘドロ状に溜まった不純物を取り除くこと、それだけ。ろ過バクテリアを絶滅させないよう、水道水ではなく、飼育水で洗浄することは言うまでも無い。
ウチの水槽は、ほとんどが上部フィルターだが、そのろ過材はかなり使い込まれたものを、メンテしながら使い続けている。最初に導入するときのポイントは、そのろ過材をかなり、しつこく洗うことだ。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

スポーツ撮影はスポーツ [カメラ]

夏休みに入ると部活動が活発になったりして、学生対象のスポーツ大会や試合が、曜日を問わず、あちこちで行われるようになる。もちろん、3年間の総決算みたいな大会もあれば、交流戦みたいな試合もある。少年サッカーを撮っている私にとっても、夏は忙しいのだが、しかし、暑い!
先週までの梅雨空が嘘のよう晴れわたると、いよいよ夏本番。一昨日は小学生サッカーの交流戦、昨日は高校サッカーの地方大会を撮りに行ってきた。広いグランドの片隅で、白い望遠レンズに一脚を付けて移動しながらの撮影。日を遮るものは何も無い。吹き出る汗がファインダーを覗く眼に入って痛い。一試合終わればシャツはビッショリ。選手と同じように水分補給して次の試合に臨む。暑いからといって、気を抜くと、何も満足した画が撮れない。試合中はファインダーの狭い穴から、ボールと選手の動きを予測し、集中し、移動しながら、欲しい構図を想像し、狙った選手に必死にピントを合わせ続け、タイミングを見計らいシャッターボタンを押す。写真撮影、特にスポーツ撮影は、シャッターボタンを押すだけの安易な行為だと思ったら大間違い。
昨日の高校生サッカー撮影。疲れが残っていて、「まあ重く大きなヨンニッパを抱えていかなくても、サンニッパ+1.4倍テレコンでいいか。今日も暑そうだし」と思ったのがいけない。モチベーションが最初から下がってしまっている。前日の小学生とはボールスピードがまったく違い、眼がついていかない。試合展開に応じて、どんどん移動して撮影するのに、暑さにバテてしまって、動くのもサボリがち。集中力が足らないので、ボールと選手の予測が甘く、肝心なところでタイミングを逸する。それにテレコン使用で、AFレスポンスが若干遅れて、ピンズレ連発。日が翳ったり照ったりのコロコロ変わる光線状況に、細かく対応していかないといけないのに、これもサボってしまう。これでは満足いく写真が撮れるわけ無い。惨敗である。
スポーツの撮影はスポーツだ!と誰かが言っていた。そのとおり。選手と同じグランドに立ち、選手と同じように一喜一憂しながら、その表情を切り撮る。試合終了のホイッスルが鳴るまで、集中を切らしてはいけない。どこにどんな良いシーンが待っているか分からないのだから。常に即座に対応できるよう、周囲を見つめ、選手を見つめ、試合展開を読む。夏の太陽がガンガン照りつけるグランドで、選手たちの激しい息づかいを聞きながら、ぐっと息を潜ませファインダーを睨む。スポーツ撮影は体力勝負。プロスポーツカメラマンは、体調管理も仕事のうち、だそうだ。
深く反省した本日だったが、この2日間でいっきに日焼けしてしまった。これも毎年のことである。

下の作例(昨日の一枚)
1D3+EF300mm F2.8 L +EF1.4xEXTENDER      焦点距離 420mm
F4.5   SS 1/1000   ISO 160    評価測光   露出補正 + 1/3   AI SERVO AF   RAW


nice!(1)  コメント(3) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

少年サッカーの撮影 その24 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー24-1.jpg

前回は小学生サッカーの6連写の画を載せた。小学4年生だから秒6コマに設定したが、これが中学生や高校生なら当然、1D3の連写スピードを秒8コマ以上にすると思う。それは年代が上がるにつれ、ボールも選手も動きが早く大きくなるからだ。それは、画になる一瞬が、より一瞬になり、連写によって得られる画と画の時間的感覚が狭くなければ、貴重な一瞬を撮り逃がす。それでは連写する意味が無い。

少年サッカー24-2.jpg

サッカーを含む、球技スポーツの撮影では、ボールを画の中に入れるということが大切な要素の一つ、と以前書いた。広いグランド内を縦横左右斜めに不規則な動きをするボールを、狭い画角の望遠レンズで追うことは簡単ではない。その為に、まずその競技を理解し、選手やチームを理解し、一瞬先の動きをある程度予測しながらレンズを向ける、ということが必要となる。上の写真は、小学4年生のサッカーだが、ボールに絡みそうな選手を見つけたらAF駆動、ボールが来る前にその選手にピントを合わせ連写開始。するとボールが来て、その選手とボールを一枚の画に入れることができた、という写真である。いかに連写性能が高い機種を使っていても、不規則に動く被写体である以上、予測無くしてむやみに連写しても結果は伴わない。小学生サッカーならまだしも、年代が上がるにつれ比例して、より早い判断力が要求される。
しかし、上の4連写は実は失敗。お気付きの方もいらっしゃると思うが、最後の4枚目でも選手はボールに触っていない。もう2~4枚多く連写すべきだった。闇雲に連写して枚数多く撮ることが、連写のメリットではない。しかし、チャンスと思って連写するなら、一連のプレーが完結するまで撮らないと、肝心な画を撮り逃すことになりかねない、という例だ。その為の連写性能、その為のデジタル画像、その為の大容量メディア、なのだから。

少年サッカー24-3.jpg

少年サッカー24-4.jpg


1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F5.6 L
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 L Ⅱ

nice!(0)  コメント(4) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

少年サッカーの撮影 その23 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー23-1.jpg

サッカーではボールを足で扱う時間が長い。これは、大人でも小学生でも同じ。地面に転がるボールを、足で蹴ってゴールに入れる競技である。もちろん、ボールは地面の上を転がっているばかりではないが、扱うのが足となると、ボールの位置は目線より下であることが多い。
サッカー少年たちをファインダーで追っていると、当たり前だが、ボールを見ながらプレーしていることが多い。地面に転がるボールを見るということは、顔が下を向いたシーンが多いということで、これを撮っても、選手の顔が下向きのハッキリしない画になることが多い。まして、サッカー少年たちは概して、日焼けして色黒。光線の状況次第では、誰だか分からないくらい顔が黒くなってしまう。選手たちのボールに向かう真摯な表情を写し撮ろうとすると、顔を上げた瞬間を狙いたいものだ。
しかし、マイボールの状態で、顔を上げてプレーする時間は、少年サッカーの場合は特に短い。技術力のある選手ほど、ボールを扱いながら顔を上げている時間は長いのだが、そうでないと、自分がボールを扱っている時間はずっと下を向いてプレーをする選手もいる。それでも、一瞬顔を上げることがあって、その瞬間がシャッターチャンスなのだが、その一瞬は予測できるだろうか。

少年サッカー23-2.jpg

上の写真は、小学4年生の試合中でのワンプレーを、1D3で秒6コマに設定して6連写したものだ。どの写真が「使える写真」かは分かっていただけると思う。このように、どのタイミングで顔を上げるのか、どのくらいの時間上げているのか、予想できない。こういった場面こそ連写の出番だ。連写でこのプレーを押さえておいて、後で取捨選択する、というのが現実的な方法だろう。連写して6枚撮っても、使うのは一枚だけで、後は捨ててしまうのだが、それでもその1枚を撮るには、結果的に無駄になってしまうショットがあってこそ、なのだ。
単写でこの一瞬を狙えるのか。不可能ではないと思う。しかし、成功確率は高くは無いとも思う。連写すれば撮れるのか。この1D3の6連写は1秒だ。秒3コマの機種なら半分の3コマしか撮れないことになる。もしかすると、秒3コマで連写しても、使える写真が一枚も無い、ということになっていたかもしれない。
サッカー撮影において連写性能とは、重要なファクターだと思う。

少年サッカー23-3.jpg


1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F5.6 L
3枚目:CANON Kiss DX+EF400mm F2.8 LⅡ

nice!(0)  コメント(8) 
共通テーマ:趣味・カルチャー