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少年サッカーの撮影 その22 [少年サッカーの撮影]

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ここは、少年サッカー撮影のカテゴリーなので、サッカーを撮るという条件で考えを進めることにする。
カメラの連写速度を表す場合、1秒間に何枚撮れるか、で表示されることが多い。「そんなに連写しないから、自分には必要ない」と思われるかもしれない。1D MarkⅢは約秒10コマとカタログには書かれているが、私も10連写なんて滅多に使わない。実は連写で大切なのは枚数ではなく、連写間隔時間。つまり1枚撮って、次の画がどのくらい早く撮れるか、が重要なのだ。
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秒3コマのKISS DXで連写したとして、1枚目と2枚目の間隔は0.5秒。これが秒10コマの1D MarkⅢだと0.11秒後に2枚目が撮れる。この差はスポーツを撮る上で非常に大きい。

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上の写真は、KISS DXの連写モードで撮影したものだ。2枚の写真の撮影間隔は0.5秒。この後の3枚目では、ボールが画面から飛び出てしまっている。蹴った後のボールは早いが、蹴る前のボールの動きは比較的ゆっくりだったので、連写で2枚ともボールを画に入れることができた。しかし通常、秒3コマ・連写間隔が0.5秒では、連写したとしても撮影者の望む画を得るのは難しい。いかに少年サッカーといえど、この0.5秒ではボールの移動距離が大きく、しかも画角の狭い望遠レンズを使っているので、実際は1枚目でボールを捉えても、2枚目ではファインダーから消えていることが多いのだ。そう考えると秒3コマ程度なら、1枚目で失敗すると2枚目以降は絶望という場合が多い。
秒3コマ程度の連写速度しか得られないのなら、自分の予測力と集中力を頼りに、いっそ単写で狙ってみる、という方が良いかもしれない。もちろんその場合、狙うシーンは限定する。連写速度が遅い機種ということは(その1で書いたように)、AF性能的にも乏しく、レリーズタイムラグも広い場合が多いから、その点を踏まえてシャッターを切る必要が有る。ただ前回書いたように、撮るのは不規則な動きをするサッカー選手だ。単写で良作を増産するには、それなりの練習・経験と力量が必須だろう。

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そういう意味では、1D3の秒10コマという連写性能は初心者向きだ。AFも速く正確なので、フレーミングと被写体の動きに集中すれば、後はシャッターボタンを押し続けるだけで、一連の被写体の動きを数枚以上のコマ数で記録できる。後は家に帰って、その一連写の中から自分の好きな画を選ぶだけだ。初心者向きと言われるKISS DXでサッカーを撮る方が、難易度が高い。
「弘法は筆を選ばす」というが、上級者はどんなカメラを使っても、良い画が得られるだろう。しかし、サッカー撮影に関しては、未熟な人ほど、高性能な機材を使う方が良い結果が得られると思う。腕が無いから、とりあえず初心者向けのカメラで、というのは実は遠回り。予算が許す限り上級機種を選ぶ方が、近道だったりする。

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1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ+EF1.4xEXTENDERⅡ
5枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ

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