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少年サッカーの撮影 その27 [少年サッカーの撮影]

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長々と連写について書いてきたが、今回で区切りとしたい。
同じ動体撮影といってもサッカーの場合、1秒後の状況を予想することは難しい。FWに渡ったボールがシュートになるのか、DFがブロックするのか。シュートになるにしても、フェイントを入れてからなのか、ダレクトボレーシュートなのか。GKが防ぐのか、弾くのか、キャッチするのか。そしてそんなシーンが広いグランド内で何時、何処で行われるのか、しかも同じシーンは2度と無く、またハーフタイムに至るまでプレイは途切れない。そのように不規則で予想できない動きをする選手とボールを撮るにあたって連写を使用することは、ワンチャンスをものにする確率を上げる、連続して訪れるシャッターチャンスを押さえる、といった点で有効だと思われる。故に、サッカー撮影において連写性能を重視した機種選びをすることは間違っていない。

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ただここで言う連写性能とは、何枚撮れるかではない。1枚撮って次の1枚がどれぐらい早く撮れるか、が重要。メーカーはカタログなどで分かりやすく「秒○コマ」という表示をするが、我々が現場で必要なのは、撮影間隔の短さだ。逆に言えば、この連写時の撮影間隔が短くなければ(たとえ連続100枚撮影可能としても)、連写する価値は薄くなる。個人的には、撮影対象となる年代にもよるが、秒5コマ以上でないと連写する価値は少ないと思っている。

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写真は動画ではない。被写体の一連の動きを記録するのではない。被写体の一連の動きの中で、一瞬を切り撮り、1枚の画として価値あるものにするのが写真だ。故に、いかに連写性能に優れた機種を使ったとしても、大容量メディアを使って膨大な枚数を撮れるとしても、撮影者自身が狙って撮らなければ結果は伴わない。動画ではないのだから、ただ漫然と連写して膨大な枚数を撮ったとて、良作が生まれる訳ではない。その意味で、連写とは単写の延長線上でなければならない。単写の前後を補完するのでなければならないし、それゆえ狙った画を得る確率が高められ、それが連写の最大の有効性だと思う。そう考えれば、10連写~20連写などということはまず無いと思うし、3~5秒間に3連写を3回というのは納得できる。
撮影者の撮る意志・意図あってこそ、連写の意味が有る。

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全ての画:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 L Ⅱ

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