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 [巷の雑感]

ウチの末っ子(小学4年生)が、所属しているサッカークラブ主催のキャンプに行ってきた。まあ行っている間、我が家は少し静かなのだが、行く前日は持っていくもので大騒ぎ。着替えはもちろん、懐中電灯や虫除けスプレー、帽子に雨具、タオルなどなど。台風の影響で、沢登りはできなかったようだが、山間のキャンプなので、キャンプファイアーはもちろん、オリエンテーリングで野山を歩いたり、昆虫採集や木を使っての工作をしたり。そして川遊びも。
先日の新聞に、キャンプに来ていた小学生が、川で遊泳中に溺れ、死亡したとの記事が載っていた。確かに自然の川は、川底は平らではなく、流れも一定ではない。急に深くなったり、急に流れが速くなったりするものだ。そして、それが自然なのだ。そして、その自然を体験するために、キャンプや林間学校、野外教室などがあって、この夏休みに多くの場所で見受けられる。今回の事故の詳細は分からないが、そうした自然に親しむ目的のはずが、自然の怖さの実体験になってしまった、悲しい出来事なのだろう。
そんな自然の怖さを知りたくなければ、安全性を考えて造られた人工のプールに行けば良かったのかも知れない。けど、安全性を考えて造られた、というものでも、多くの事故や不慮の出来事は起こっている。そして、最も自然との触れ合いが必要な年代に、その機会を失ってしまうことは、これもまた不幸なことなのだろう。自然の山や川、木々の葉や真夏の日差し、土の香り、鳥の声。本の文字や写真やPCの画面でしか見たことのない、知識としての自然ではなく、触れ合うことの大切さを説かれる自然。そのために、多くの大人が、多くの時間と労力と費用を費やして、守っている自然。本末転倒と一言で言ってしまうには、多くの想いが残る事故だが、不注意や無分別、思慮不足で起こる大人たちの事故とは、一線を画しているようにも思える。
ウチの近所にも川が流れている。大して立派な川でもなく、有名な川でもなく、きれいな川でもない、ごくありふれた川だ。40年近く前、私が小学生だった頃は、それでも安全で楽しい遊び場だった。特に夏休みは、水辺が恋しくなる。川に入って水遊びをした記憶もある。大人の引率者やライフセーバーがいるわけではなかった。小枝で擦り傷をつくったり、落ちていたガラス片で足を切ったり、足を滑らせて全身びしょ濡れになったりしたが、夏休みの思い出として、今でも記憶の片隅に残っている。
自然はいつも友達ではないかもしれないけど、自然はいつも身近にあって欲しいものだと思う。
 


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