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キャッシュバック [カメラ]

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キャッショバックというのが流行っている。キヤノンでも40D購入者に対し、1~2万円のキャシュバックを3月20日から開始した。キャッシュバックとは、購入者が申請すれば、メーカーから現金が送られてくるものだが、それなら最初から値下げすればよいではないか、という疑問が沸いても不思議ではない。値下げと同意ではないのだろうか。
キャッシュバックは、購入者に一律平等に配布される。値下げや卸価格の下落では、販売店の儲けが間に介在するので、どうしても平等とは成りえない。薄利多売の店や大都市の大型店では実売価格は安くなるかもしれないが、地方の小さな店ではそれと同じというわけにはいかない。店側の販売価格幅の大きいところでは、交渉力や値引きテクニックなどにも左右される。それに対してキャッシュバックは、口下手な人や地方の人にも平等に、つまり所在地や個人の資質・技量に関わらず平等に、値下げ効果が得られるメリットはある。
モデルサイクルの短いデジタル機器では、発売当初と末期では、実売価格の差は大きいといえる。市場のニーズに応じて変わるのは致し方ないが、それに適宜対応していくために、オープンプライスが当たり前の現在、卸価格を随時変えて実売価格を変化させていくには難しい面もある。在庫流通量の大きい店とそうでない店では、実売価格のレスポンスが異なり、消費者への還元に幅が出てしまう。その点、キャッシュバックなら、生産者が最終購入者と直接やりとりするのであって、中間の卸業者や販売店の意向や状況の影響を受けない。
メーカーとしても、値下げしました、というよりも、キャッシュバックします、というほうが、販売促進的に聞こえが良い。値下げというマイナスイメージを、キャンペーンというプラスイメージに変えられるからだ。値下げは収益減に直接結びつくものだが、キャンペーンをうまく利用して販売数がアップすれば、その穴を補うことができる。
メーカー側にもメリットはあると思う。これは不確かなので、ここだけの話にしておいて欲しいのだが、私の記憶では、何年か前に景品に関する法律が、規制緩和の下で改正され、こうした現金での還元が可能になったように記憶している。税制面で、そして企業の会計的に、こうしたキャッシュバックの処理がリスク少なく(むしろ有利?)なったのではないか、と推測している。
デメリットは、事務処理の煩雑さと返金処理に伴う経費の増大だが、それとて一律に値下げすることと比較すれば、デメリットとも言えないかもしれない。販売数に対してキャッシュバックの応募が100%以上には絶対にならず、たとえ僅かでも必ずそれを下回るからだ。
誰が考えたか分らないがこのキャッシュバック、なかなか上手い販売促進の方法かもしれない。
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