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ボランティア・カメラマン その4 [カメラ]

サッカー専用スタジアムの、綺麗に手入れされた芝の上で行われる試合。それをピッチレベルで5mまで寄って撮れる。しかも、試合中の撮影場所の移動OKという条件では、撮れる!撮れる! 今まで我慢していたようなアングル、距離で狙えるものですから、スパスパ撮れて実に気持ちイイ! あまりに思い通りに撮れるので、つい興奮してシャッターを押しまくりました。
ただ、良いことばかりは無いですね。当日の試合が大学生対社会人ということで、動きも激しく早い、大きい。最近は小中学生の試合ばかり撮っていたものですから、最初は目が付いて行かなかった。それに、近づいたためにレンズを振る角度変化も大きく、最初はちょっと戸惑ってしまいました。サッカー撮影は、選手とボールの動きを予測しながら撮らないといけないのですが、その演算速度を上げて対処。試合撮影中はKDXは肩からぶら下げたまま。移動しながらの撮影だし、肩がちょっと痛くなったことを考えると、ホルダータイプのカメラケースを腰にぶら下げていた方がよかったかも。それと、晴天の夕方の試合ということで、時間が経つにつれて日差しが傾き、撮影方向を考えないと、逆光で真っ黒のシルエット写真になってしまうことも。それはそれで面白い写真になることもあるのですが、今回の撮影目的とは外れますしね。どんどん移動し、ISOにも注意を払いながらの撮影となりました。この辺の設定や気持ちの準備も、もう少し必要でしたね。やっぱり経験不足というか、他人のために撮るということに慣れていないせいで、失敗できないプレッシャーから後手後手になってしまったところも反省材料です。
天皇杯出場をかけての試合ですから真剣勝負。選手たちの飛び散る汗とその匂い、ベンチからのコーチングの声が、グランド脇の私のところまで飛んできます。ファインダーを通して見る選手の表情も実にイイ。今回は、自チーム撮りではないので、出場選手を全員撮らなければならない、などという配慮は無く、両チームの選手を公平に撮ることにし、シャッターチャンスの基準は「気持ちのこもったプレー、良いシーン」だけに集中することにしました。
試合が始まると、他の手の空いている役員の方々は弁当を食べたりできるのですが(協会支給の弁当が出ます)、私はフル活動。1試合目が終わって事務局に戻り、メディアを入れ替えて、弁当を駆け込みます。すぐに2試合目が始まるので、KDXにフラッシュを装着してピッチに戻ります(試合中のフラッシュ撮影はできませんが、試合終了後のスナップのためです)。今度はナイター撮影。このグランドでナイター撮影はしたことが無いので、ISOとシャッター速度を調整しながらの撮影となりました。ISOは3200まで上げましたが、グランド内でも場所によって光量変化が激しく、端の方はかなり暗いので、そこでのプレーは捨てて、グランド中央付近のプレーに集中することにしました。なので、2試合目は撮影枚数は少なかったですね。
さて、試合終了のホイッスルでピッチに膝をついたのは、負けた選手ではなくて私。あまりの好条件で撮影意欲が異様に高揚してしまったこと、緊張感、失敗できないプレッシャー、酷暑の気温、日頃の運動不足、などから、何と足をつってしまいました(それも1度ではなく数度も)。他の方々が片付けのために、せわしなく動き回る中、這うように事務局まで戻った私は、もう動けませんでした。もう随分長い間サッカーを撮り続けていますが、好きな事をしていてこんなに疲れたのも久しぶりのことでした。何とか片付けをして、協会の方々にねぎらいの言葉をかけていただき、会場を後にしようとしたとき、ちょうど夜空に花火が綺麗に見えていました(POKKA鈴鹿1000kmレースの日でした)。

ボランティアカメラマン4.JPG

上の作例
1D3+EF400mm F2.8 L IS  焦点距離   400mm  絞り優先
F2.8   SS 1/500   ISO 3200   評価測光   露出補正 +1/3   AI SERVO AF  RAW
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