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設備と運営 [巷の雑感]

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例のボランティア・カメラマンとして、昨日は全日本女子サッカー選手権一回戦を撮りに行ってきました。
この大会は、男子の天皇杯と同様、各県・各地域予選を勝ち抜いたチーム(学生・社会人)と、プロである「なでしこリーグ」所属チームとが一つの優勝杯を目指す、今回が30回目の伝統ある大会。プロチームは2~3回戦から登場ですが、全国各地で行われ、元旦の国立競技場での決勝戦を夢見るのも、天皇杯と同じです。今年は北京オリンピックで、女子サッカーが大いに注目を集めましたが、こういった大会出場選手たちがその礎になっているのも確かなことです。
さて昨日は天候にも恵まれ、役員以外にも多くのお手伝いに来ていただいている方々がいて、大会自体は滞りなく、スムーズに運営できたと感じました。みなさん慣れているのか、自らの役割を熟知していて、無駄のない準備・後片付けだったように思います。私の方も多少慣れてきて、やっぱり一日二試合の撮影は大変ですが、そつ無くできたかなあ、と思っています。ただ、二試合四チームが来場したなかに、我が県のチーム(我が県代表チームは東海地区予選で敗退)がいなかったのは、ちょっと寂しかったかな。
こうした全国規模の大会が地方で行われる意義は大きいと思います。それは選手の育成・発掘という点は勿論、大会運営者の育成や経験値の向上いう点でも、大切なことだと思います。それが無ければ、地方でこうした大会が開かれず、地元の子供たちに気軽に触れる機会を無くしてしまうからです(今回の試合も入場無料)。観客が少なかった点は、まだまだ発展途上を如実に表していますが、今回お手伝いいただいた方々は、自ら指導者として小学生や中学生を教える立場の方々が多かったようですから、彼らの目を通して指導する子供たちに、何らかのプラスになっていくことと思っています。
それは設備の点でもそうです。今回「ちょっとガッカリさせたのではないか」と心配になったことは、選手控室が二つしかなく、二試合目の選手に不自由をさせてしまったことです。当県でも、もう少し設備の行き届いた競技場があるのですが、数が圧倒的に少なく、折しもラグビーシーズンと重なったこともあって、全国大会でも会場を確保することが難しかったのでしょう。こうした設備面のことは、多額の費用がかかることもあって、個人や一団体でできるものでもなく、行政を含めて推進すべきことでしょうが、それでも人的な面でカバーできることはして、大会を開催し続けることが、将来の可能性へつなげる、我々のできる唯一の道なのだと思いました(ちょっと寂しい話ですが、地方の現在の景気状況では致し方ない実情です)。何兆円ものお金をバラ撒く余裕があれば、こうした施設が全国にいくつできるだろう、なんていう話が、当日の会場でも出ていましたが、私も真剣に同意してしまいました。
今回来場したのは、愛知・大阪・東京・愛媛の4チーム。遠いところから交通の至便とは言い難いこんな地方に来ていただいて感謝すると同時に、彼女たちの真剣勝負のプレーは、最も真近で見た私を充分堪能させてくれました。女子サッカーは、まだまだ底辺の狭いスポーツですが、競技人口も、そして設備も、そして運営能力も、地方に広く普及していって欲しいと思う一日でした。

注)ご指摘がありましたが、なでしこリーグ所属全選手がプロではありませんでした。謹んで訂正させていただきます。

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上の2作
1D3+EF400mm F2.8 L IS  焦点距離   400mm  シャッター速度優先 1/800
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