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少年サッカーの撮影 その67 [少年サッカーの撮影]

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一脚の有用性は、何もブレ防止だけではない。カメラ+レンズの重量を支持してくれることは、サッカー撮影において、かなりの利点だと思う。両手にカメラを持ち、ファインダーを覗いて一枚シャッターを切る。終わればファインダーから目を離し、カメラを置くか、手を下げてカメラを持っているだけ。このような、一枚とっては休む、といった撮り方では、軽量なものならそれほど手(腕)が疲れることはないかもしれない。しかし、サッカー撮影では違う。サッカーという競技は途切れずにプレーが続く。なので、ファインダーを覗いてボールや選手を追っている時間は長い。その間はずっと、カメラ+レンズの自重は、自分の腕で保持しながら、動き回る被写体に合わせてレンズを振り、シャッターチャンスを探し続け、連写する、ということが多い。これを試合時間(小学生では15~20分ハーフ、高校生以上では40~45分)の間ずっと続けていると、いかに軽量ボディ、軽量レンズの組み合わせでも、腕がパンパンになる。そうなると、手ブレの危険性は加速度的に高まるし、サッカー撮影において何よりも重要な集中力の低下を招く。

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腕の筋力を鍛えれば良いのか、そういう問題ではないと思う。サッカーというスポーツは、基本的にハーフタイムまでは途切れずに選手もボールも動き回るスポーツだ。その中で、自分の欲しいシーン、画になるカット、狙った選手の狙ったシーン、決定的な瞬間を撮ろうとすれば、カメラを構えてファインダーを覗いている時間は必然的に、他の被写体を撮るよりも長くなるのは当然のこと。怪力の持ち主なら、幾分そんな苦痛が和らぐだろうが、そんな筋力を鍛えるよりも、サッカー撮影にはもっと重要なことがあると思う。道具を使うことで楽できるならそうして、試合展開、選手の動きに合わせて、シャッターを切るタイミングに集中することだ。以前も、動き回る被写体を追いながら、どのタイミングでシャッターを切るか、それに集中することの大切さを書いたことがあるが、私は腕力を鍛えるよりも遥かに、そういった集中力を養う、保つことの方が、満足できる画を得るには大切なことだと思う。そのために、重いカメラ+レンズの自重の保持は、一脚に任せてしまってよいのではないか、と。
自立できない一脚でも、完全手持ちに比べればブレ防止効果は歴然。更に、重力級機材であっても、その重量を支えてくれることは、長時間の撮影では効果が顕著で、より目の前のプレイに集中できる効果がある。三脚のように完全に手を離してしまうことはできないが、逆に撮影ポジションを安易に移動できる利点がある。多くのスポーツカメラマンが一脚を愛用している理由は、そんなところにあるのだと思う。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 125  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F5.6 L
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/500 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/400 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 3200  AI SERVO AF  RAW

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