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少年サッカーの撮影 その70 [少年サッカーの撮影]

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私なりの一脚の選定だが、自分の身長に合わせた伸長であることは当然として、載せる機材に合わせて耐荷重の優れた一脚を選ぶことが大切だと思う。私も機材の重量が増えていくにつれ、一脚も買い直してきた。主にそれは、一脚の脚の太さに表れるが、載せる機材に比べ細い足の一脚では、撮影中に体重を掛けてしまった時などに「しなる」。これでブレることはないだろうが、何となく頼りない感じがしてしまう。脚の太さによる価格差は、三脚ほど大きくはないので、一回り太いものを選んでおくと長く使えると思う。また、素材はカーボン製と金属製があるが、予算があれば軽量なカーボン製の方が、同じ剛性でも軽く、持ち運びに楽だ。ただ、カーボン製と金属製の価格差は大きいが、重量差は三脚ほど一脚は大きくはないので、金属製でも十分だと個人的には思っている。

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先端が、尖った石突きのものとゴムのものとがあるが、石突きのものは屋内の床では傷つけるので使用できないし、固い石や濡れたタイルの床で傾けたりすると、思わぬところで滑ったりするので、ゴムでよいのではないかと思う。ただこのゴムは当然摩耗する。荷重を掛けて左右にレンズを振る使い方の一脚では、地面に対してグリグリ摩擦させることでもあり、自然と寿命はあると思う。あとは伸縮方法だが、回転ロック式とレバーロック式、これはどちらでも構わないと思うし、好みで選んでも問題ないと思う(私は素早く伸縮できるレバーロック式が好きだ)。また3段式と4段式では、当然後者の方が縮長が短くコンパクトで持ち運びには楽。その代わり段数が多くなると伸縮にひと手間かかるし、剛性的にも段数が少ない方が有利。いづれにしても、載せる機材と使用状況を考えて、実物を見て触ってから購入することをお勧めしたい。

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以前サッカー撮影に行って、一脚を家に忘れてきたことがあった。取りに戻るわけにもいかず、ISに頼って撮影したが、結果は惨憺たるものだった。自分がいかに一脚に頼っているかの証明にもなったのだが、逆に一脚の重要さをも思い知らされることにもなった。良い一脚の一本は、無駄ではないと思う。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 320  AI SERVO AF  RAW

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少年サッカーの撮影 その69 [少年サッカーの撮影]

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一脚に雲台が必要かどうかは、いろんな考え方があると思うが、ここで私見を書かせていただきたい。
結論から先に書かせていただくと、サッカー撮影においては、一脚に雲台はあまり必要ない、と思う。確かに、一脚を直にカメラやレンズの三脚座に付けていたのでは、上下角(俯角・仰角)の調整ができないので、このような上下角が大きく必要なシーンでは、雲台が必要だろうが、前回書いたようにサッカー撮影に関しては、そのような場面は思ったよりも少ない。この点で、俯角を長い時間強要されるバレーボールやバスケットボールを2階席から撮る状態とは違うし、スタジアムから見下ろすような撮影でも、それらの競技より左右にレンズを振る角度は大きく、これは大きな俯角が必要な時間が限られることを意味する。
大空を舞う航空機を撮る場合は、仰角を保持する時間が長く、鳥撮りなどでも同様のシチュエーションがあることだろう。こうした撮影者の頭上に位置する被写体を狙う場合、仰角を長く保持するために一脚に雲台は必要だと思われるが、大口径の大型レンズを使う場合、その重量故に雲台の剛性も必要になる。安易な自由雲台では、何のための一脚使用か分からなくなる。私は使ったことがないのでお勧めするのは控えるが、以下のような剛性感もあり、一方向にしか調整できない雲台が、それらの目的には適しているのではないか、と思う(当然、値段もそれなりに高価だが)。ただ私的には、そうした場合には、実は機動性を重視した一脚ではなく、本来は三脚を使うべきなのでは、と思ってしまうのだが。
http://item.rakuten.co.jp/studio-jin/mpa2/
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三脚座の無いレンズを使用する場合、ボディに一脚を付けることになるが、直付けだと撮影中の縦横の切り替えが事実上できない。カメラを一脚に対して90度傾けるためには、間に雲台が必要だ。この場合の雲台とは、3ウェイ雲台などの固定ハンドルの付いた雲台は大きく使いづらいので、主に自由雲台となるだろう。この場合、雲台とカメラ底部との圧着力が問題となる。実際にやってみると分かるのだが、上の写真のように、一脚の軸上とカメラ+レンズの重心位置がズレるため、上から少し押さえ気味にして左右に振りながら撮影し続けると、雲台とカメラ底部とを繋ぐネジが緩んでしまうことが多々ある。上の写真向かって右は、SLIK LIGHTY POD 200付属のSBH-100 という雲台だが、このような使い方では、軽量なKiss DXでもまったく物足りない。カメラ底部にしっかり取り付けたつもりでも、使っているうちに一脚に対して直角に付けたカメラ+レンズが下を向く。
三脚座に一脚を付ける場合は、三脚座の締め付けボルトを緩めて回転させることで、カメラの縦横を自由に瞬時に変更できるので、そういった問題は発生しないし、それならば雲台の必要性も無い。代わりに、一脚とカメラorレンズの間に雲台を挟むということは、可動部分を増やすことにもなり、調整できるというメリットを生む代わりに、剛性を欠くというデメリットを生ずる。仰角・俯角に調整しないのであれば、デメリットの方が勝るのはお分かりいただけるであろう。ましてや、動体撮影だからといって、自由雲台をフリーの状態で使うのなら、グラグラしてカメラ+レンズの自重も支えてくれないようなら、本末転倒になりかねない。

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サッカー撮影に限って言えば、三脚座のあるレンズを使うなら、三脚座に一脚を直付け。そうでなくボディに一脚を付ける場合、縦横の切り替え比率を考えて、自由雲台を挟むメリットを考える、といった結論になるだろうか。後者の場合、自由雲台の選択も重要となる。なお一説には、カメラボディに一脚や三脚を取り付けた方が、三脚座に取り付けるよりブレが少ないという報告があるようだが、ことサッカー撮影のような動体撮影の場合は、ある程度以上のシャッター速度を使用すること、ある程度長時間カメラを構えて振る際の重量バランスが重要なこと、何より集中力の維持が大切なこと、等を考慮して、三脚座があればそちらに一脚を付ける方がメリットが大きいと思うし、お勧めしたい。

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3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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少年サッカーの撮影 その68 [少年サッカーの撮影]

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ではサッカー撮影で、一脚を使うにあたってのデメリットというのはどういうものがあるか、考えてみたい。
手持ちの自由さには、もちろん敵わない。手持ち撮影が当たり前の方が、いきなり一脚を使うと、どうも自由度が損なわれるようで、嫌悪感を覚える方が多い。確かに手持ちでのサッカー撮影が、何も不便なく撮影できているのなら、ある程度は自由度が制限される一脚を使う必要はないのかもしれない。ただ、一脚のメリットが自分の撮影スタイルにプラス効果であることが分かると、あとは時間が解決できそうに思えるし、撮影者自身の慣れの問題が大きいと思う。
私が感じている一脚使用のデメリットは、高低の瞬時の調整ができないことだ。高低の調整とは、仰角・俯角の上下角の動きではない。たとえば、通常私はグランドサイドで立って撮影しているのだが、急にしゃがんで低い位置から撮影したくなった時だ。その場合、一脚の脚をロックを解除して縮め、適当な長さのところで再度ロックするという作業が必要になる。これには慣れれば2~3秒でできるかもしれないが、それでは遅いのである。2~3秒も違えば、場面は大きく変わっているのがサッカー。予め動きを予想しながら先回りして構えなければならないサッカー撮影では、この時間的手間は惜しい。ただこれは、三脚ならもっと無理なことなので、一脚だけのデメリットとも言えない。あくまで自由度100%の手持ち撮影と比較しての話だ。

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高低の変更と共に、先ほど書いた上下角度の変更もやりにくい。この上下角の調整(俯角・仰角の調整)は、一脚を直にカメラや、レンズの三脚座に取り付けていたのではできない。その間に三脚のように、雲台を挟んで、雲台で調整しなくてはならないのだが、自立できる三脚に比べると、どうしても前後左右に傾きがちな一脚の場合、撮影中のこの雲台の調整はやりにくい。片手でレンズ+ボディを持って支えて、もう一方の片手で雲台の角度を調整する、ということになるのだが、特に重量級のレンズの場合などは、なかなか大変だし、落下やぶつける危険性もある。微妙な調整を撮影中に行うことは慣れないと難しいのではないかと思う。
ただ、サッカー撮影においては、俯角にしても仰角にしても、それほど大きな角度が必要とも思えず、水平を中心に僅かに、しかも瞬時に角度を付けるなら、別に雲台での調整に頼らなくても、一脚を僅かに傾けることで、私は対処している。本来一脚は、地面に対して垂直に立てて使うもの、とされているので、これは邪道と言われるかもしれないが、垂直と言っても厳密に水準器で測ったような水平を到底保てない一脚だし、それをまた動き回る被写体に合わせて左右に振りながら使うのだから、僅かな上下角の変化なら神経質になることもないと思っている。
ピッチサイドで撮るならまだしも、スタジアムの観客席から撮るような場合、常に俯角(見下げるような状態)で撮ることになるので、雲台を間に挟み、俯角を調整をした上で撮影に臨まなければならないとは思う。そう思うのだが、実は私、そういった撮影環境でも、三脚座に付けた一脚を僅かに傾けることで対処してしまっている。傾けると倒れてしまう危険性があるのではないか、傾けたまま保持するのは疲れるのではないか、という心配はあろう。しかし、サッカーグランドは広い。たとえ観客席から見下ろす形になったとしても、真下に近い大きな俯角が必要になる場面は限られるし、多くの場合は僅かな俯角での撮影が大半を占める。この点が、バレーボールやバスケットボール、バトミントンなどを2階席から撮るのとは違う点だ。もちろん会場によって違うので、一概には言えないし、万人にお勧めできる訳ではないと思うのだが。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 500  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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リコール修理後の初撮影 後編 [カメラ]

一脚の話の途中ですが・・・
リコール修理後の2回目のサッカー撮影を昨日行いましたので、その際の印象をご報告しておきたいと思います。今回は小学生サッカーでしたので、持ち出したのはEF300mm F2.8 L IS です。
AFマイクロアジャストメントを誤設定してしまったために、後ピン写真の大量生産をしてしまったことは、前回のご報告のとおり。今回はこれを全てリセットして撮影に臨みました。その他の設定は同じです。で、結果はというと、バッチリでした。ピントの機械的なズレは感じられません。リコール修理前と同じという訳で、結論として今回の修理の前後で、ピントのズレは出なかったということになりました。
ピントの件が杞憂だったことがはっきりした上で、今回のリコール修理におけるAF関係の変化の印象を書いておきたいと思います。今回の「中央以外の一部のAFフレームを使用したときに、ピントがあまくなることがある」というリコール内容は、私も感じたことはありますが、実は判断が難しい部分だと思います。私の場合は、AI SERVO AFとの組み合わせで、縦位置にして中央より一つ上のAFフレームを使うことが多いのですが、連写中に何枚かに一枚はピントが微妙にズレている写真が出てしまうことが、これまでもありました。それは、修理前の1D3でも1D2を使っていた時もありました。これは、撮影対象がサッカー選手ということで、航空機や鉄道などの固体と違い、動く方向が一定ではなく、またその速度(人の移動速度)も一定ではなく、また被写体自体の形が動く際に変化する(走る選手は体を上下に動かすし、手や頭を振ることもあるし、ユニフォーム等が乱れることもある)し、AFフレームを正確に1点に合わせ続けるのが難しい(フレームを合わせるのが顔になったり胸になったり)ので、ある程度は致し方ないものと思っていました。
この点では、1D2の方が1D3よりも平均的には上(私程度の腕では)だったかもしれませんが、逆にピントがビシッと来た画では1D3の方が精度が上のような気がして、当初の1D3のAFは「基本性能は1D2を凌駕するが、センシティブでピーキーな印象」というのが私の受けた感じでした。この点は何度かのファームアップでマイルドな方向(1D2の感じに近づけた?)になったような気もしていたのですが、今回のリコール修理で、いろいろ物議を呼んだ1D3のAFですが、一応の着地点を見出したのではないかな、というのが私の印象です。昨日、中央以外のAFフレームを使って連写しても、ピントの曖昧なショットが随分少なくなったようで、その事が前述の印象につながったものと思われます。
もちろん、1D3のAFが万能になったという訳でもないですし、人工知能や未来予測機能、撮影者の意志読み取り機能が追加された訳でもないですから、撮影者自身がきちんとセッティングして、それを使いこなす努力を惜しまないことが前提ですが、元々基本性能が高かったAFを、ピーキーだからといってマイルドにするのではなく、ピーキーなまま適応範囲の幅を広げたような感じ、に私は受け取りました。文字で言い表すのはなかなか難しいのですが、ただその変化は絶対的には小さくて、重箱の隅を子細に突くように見た場合です。それも一個人の印象で、しかもサッカー撮影という限られたシチュエーションでの印象ですから、他の方・他の場合では、またもっと撮影回数を重ねたら、見方は変わってくるかもしれません。が、私としてはまずまず満足いく結果だと、現時点で思っています。
リコール修理後2.jpg

上の作例(昨日撮影)
1D3+EF300mm F2.8 L IS   焦点距離   300mm  シャッター速度優先
F4.5   SS 1/800   ISO 100   評価測光   露出補正 +1/3   AI SERVO AF  RAW
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