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少年サッカーの撮影 その68 [少年サッカーの撮影]

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ではサッカー撮影で、一脚を使うにあたってのデメリットというのはどういうものがあるか、考えてみたい。
手持ちの自由さには、もちろん敵わない。手持ち撮影が当たり前の方が、いきなり一脚を使うと、どうも自由度が損なわれるようで、嫌悪感を覚える方が多い。確かに手持ちでのサッカー撮影が、何も不便なく撮影できているのなら、ある程度は自由度が制限される一脚を使う必要はないのかもしれない。ただ、一脚のメリットが自分の撮影スタイルにプラス効果であることが分かると、あとは時間が解決できそうに思えるし、撮影者自身の慣れの問題が大きいと思う。
私が感じている一脚使用のデメリットは、高低の瞬時の調整ができないことだ。高低の調整とは、仰角・俯角の上下角の動きではない。たとえば、通常私はグランドサイドで立って撮影しているのだが、急にしゃがんで低い位置から撮影したくなった時だ。その場合、一脚の脚をロックを解除して縮め、適当な長さのところで再度ロックするという作業が必要になる。これには慣れれば2~3秒でできるかもしれないが、それでは遅いのである。2~3秒も違えば、場面は大きく変わっているのがサッカー。予め動きを予想しながら先回りして構えなければならないサッカー撮影では、この時間的手間は惜しい。ただこれは、三脚ならもっと無理なことなので、一脚だけのデメリットとも言えない。あくまで自由度100%の手持ち撮影と比較しての話だ。

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高低の変更と共に、先ほど書いた上下角度の変更もやりにくい。この上下角の調整(俯角・仰角の調整)は、一脚を直にカメラや、レンズの三脚座に取り付けていたのではできない。その間に三脚のように、雲台を挟んで、雲台で調整しなくてはならないのだが、自立できる三脚に比べると、どうしても前後左右に傾きがちな一脚の場合、撮影中のこの雲台の調整はやりにくい。片手でレンズ+ボディを持って支えて、もう一方の片手で雲台の角度を調整する、ということになるのだが、特に重量級のレンズの場合などは、なかなか大変だし、落下やぶつける危険性もある。微妙な調整を撮影中に行うことは慣れないと難しいのではないかと思う。
ただ、サッカー撮影においては、俯角にしても仰角にしても、それほど大きな角度が必要とも思えず、水平を中心に僅かに、しかも瞬時に角度を付けるなら、別に雲台での調整に頼らなくても、一脚を僅かに傾けることで、私は対処している。本来一脚は、地面に対して垂直に立てて使うもの、とされているので、これは邪道と言われるかもしれないが、垂直と言っても厳密に水準器で測ったような水平を到底保てない一脚だし、それをまた動き回る被写体に合わせて左右に振りながら使うのだから、僅かな上下角の変化なら神経質になることもないと思っている。
ピッチサイドで撮るならまだしも、スタジアムの観客席から撮るような場合、常に俯角(見下げるような状態)で撮ることになるので、雲台を間に挟み、俯角を調整をした上で撮影に臨まなければならないとは思う。そう思うのだが、実は私、そういった撮影環境でも、三脚座に付けた一脚を僅かに傾けることで対処してしまっている。傾けると倒れてしまう危険性があるのではないか、傾けたまま保持するのは疲れるのではないか、という心配はあろう。しかし、サッカーグランドは広い。たとえ観客席から見下ろす形になったとしても、真下に近い大きな俯角が必要になる場面は限られるし、多くの場合は僅かな俯角での撮影が大半を占める。この点が、バレーボールやバスケットボール、バトミントンなどを2階席から撮るのとは違う点だ。もちろん会場によって違うので、一概には言えないし、万人にお勧めできる訳ではないと思うのだが。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 500  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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