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すそ野にて 2 [巷の雑感]

今日は末っ子の地域のリーグ戦の日でした。地域のリーグ戦というと、交流試合の延長のように思われるかもしれませんが、最終学年の6年生にとっては、残り少ない公式戦の一つですし、今回は別の大会への出場権のかかった試合ですので、選手も保護者も気合が入っていました。全国的にはどうか分かりませんが、当県では小学生サッカーは8人制を推奨していて、このリーグ戦も8人制サッカーで行われています。さて、このブログには、少年サッカーに関わっておられる方々が多く見に来られていると思いますので、本日私が自分の眼で見たことを、正直に以下に書きます。
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準決勝(便宜的にAチーム対Bチームとします)、後半も残り少なくなった時間に、選手同士が絡み合い倒れ、主審の笛が吹かれました。ファールと思いきや、主審はカードを出そうとしています。あれでイエローカードかよ、という保護者の声が付近で聞こえていましたが、出たのは何とレッドカードです。会場を囲む両チームの保護者や観戦の他チームからも、どよめきの声が上がりました。カードを受けたAチームのその子は、それまでに主審から注意を受けるようなプレーをしたわけでもなく、危害を与えるような悪質なプレーでもないのですが、一発レッドです。まあそう思っても、主審がそう判断したのですから、しかたないことかもしれません。主審はフリーキックの指示を出して、Aチームのその子にグランド外に出るよう言いました。倒されたそのBチームの子はサッサと起き上がり、ボールをセットしてフリーキックを蹴ろうとしています。
さてそこで、フリーキックを蹴るはずのBチームの監督から、主審へ抗議の声が飛びます。フリーキックではなくてPKではないか、と。ファールが有ったのは、もちろんペナルティエリアの遥か外です。主審はその抗議に対して怪訝そうな顔で、大会本部へ確認に行きます。本部席にいた役員らしき人が、PKだとその主審に指示し、主審はPKの準備を始めました。主審がプレーを再開しようとしたその時に、今度は大会本部からその役員らしき人がグランド内に入ってきて、退場した選手の代わりの選手を補充するよう、指示していました。そうです、レッドカードをもらっても、一人少ない人数で残りの試合を続けるのではなく、交代選手を補充しなければならないのです。それが8人制サッカーのルールです。それを知らない主審は、PKを蹴ろうとするBチームの選手を慌てて止めて、Aチームの交代選手の入場を認めました。
PKは難なく決まりましたが、収まらないのはAチームの関係者一同です。あんな8人制サッカーの規則を知らない主審のレッドカードに従わなければならないのか、と。一触触発の危ない雰囲気が、試合会場全体を覆いました。レッドカードを出したらどうなるのかも知らない主審の出すカードが、正当な意味のあるカードであるのか、私も甚だ疑問に思いました。主審といえども人間ですから、有ってほしくないことですが、間違いや見間違いは有るかもしれません。主審の判断や規則に従って競技を進めるのが、選手や監督の義務だと思いますし、小学生サッカーでは教育的要素もありますから、文句や抗議を言わないのが当然のことだと思います。しかし、このドタバタは何でしょう。
このブログの4月21日の記事にも書きましたが、どんな大会でも主審としてその試合をコントロールするなら、規則を充分理解した上で、最初から最後まで毅然としたジャッジをしていただきたいと思います。特に一発レッドカードは、小学生ではその子に与える精神的ダメージは大変大きいのですから、そういった点も考慮すべきだと思います。

ルールを知らない主審の試合でも、文句も言わず、勝ち抜いていかないといけないのが、すそ野の大会です。
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