SSブログ

熱帯魚も、夏は厳しい 中編 [熱帯魚]

夏は厳しい2.jpg

ちょっと行楽に一日出かけるのに、家を閉めて出て戻ってきたら、水温が異常に上がっていた、なんて話はよくあること。急いで温度を下げたいがために、氷を入れたりした経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。魚は変温動物ですから、暑い寒いを感じることはありませんが、汗をかいたり毛穴を閉じたりして体温を適正に調節・維持する機能は持っていません。急激な温度の上下は禁物です。また飼育水の残留酸素は、魚の生死にかかわるもので、これは水温に反比例します。25度と35度ではどのくらい残留酸素の差が有るか数値的なデータは持ち合わせていませんが、高水温で死亡する魚の多くが酸欠が原因ということは、熱帯魚飼育においての水温管理を怠ることは、魚を殺すことと同じと言えるかもしれません。また残留酸素の減少は、ろ過バクテリアにもダメージを与えますから、当然高水温ではろ過能力も落ちることを考慮したほうがよいでしょうね。
水温を上げないようにするには、外気温を上げないことですが、熱源となる光量に注意することも重要だと思います。直射日光が水槽内に入るなんてもってのほか。水槽を照らすライト類は、実はかなりの熱を帯びています。薄いガラス蓋一枚隔てて水槽の上に乗っているのは、蛍光灯の熱で飼育水を温めているのと同じ。夏にはライトを点けない、というのも一考でしょうが、それでは観賞魚としての価値が減少してしまいますので、点灯時間を短くするとか、ライト自体を飼育水から遠ざける(市販のライトスタンドなどで、水面からの距離を取る)と、幾分良くなります。大型水槽の場合、水中蛍光灯などは止めて、メタハラなどに換えるというのも一つの方法ですが、ちょっと費用がかかるかも。
また、ガラス蓋を外して、水面が外気に直接触れるようにする、水面に小型のファンで常に外気を当てるようにする、などの方法も有効だと思います。私もこれらの方法を組み合わせて、やらないよりは飼育水の温度が2~3度下がった経験があります。しかし、飼育水の蒸発が速いことと、蓋が無いため水槽内から魚が飛び出さないように、注意が必要です。特に派手に動き回るような種類の魚などでは、翌朝には水槽の周りの床に干からびた姿が、なんてこともよくありましたから(金魚やネオンテトラでも)。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー