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少年サッカーの撮影 その77 [少年サッカーの撮影]

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さて、人工芝グランドに反射する光も難敵だ。下の写真を見てほしい。この2枚の写真は、同じ日に同じグランドで、同じ機材(1D3+EF400mm F2.8 L IS)を使って撮ったものだ。RAWで撮影したが、現像パラメーターは同じにしてある。違うのは、撮影時間(向かって左側が11:11:49、右側が15:22:36)と僅かな撮影ポジションの違い。右の写真の、キラキラ輝いて見える地面が人工芝だ。夏の快晴での試合だったが、差す日の角度・強さによっては、まるで銀盤のように輝くことがあるのが人工芝。この点は十分配慮して撮影しないと、露出がオーバーやアンダーになるピーキーな撮影になったり、フレアーに悩まされたり、AFが意図せぬ所に引っ張られたりして、歩留まりが極端に悪くなることがある。

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では測光モードを変えてみては、露出補正で対処してみては、と思うのだが、なかなか瞬時の対応が難しい場合もある。下の2枚の写真を見て欲しい。

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向かって左の画の撮影時間は16:20:18、対して右は16:20:50。僅か30秒ほどしか違わないのだが、その間私は撮影場所を移動していない。要するに、レンズを向ける方向が大きく変わっただけなのだが、それで地面の人工芝の写り方(光り方)が大きく変わるのが分かっていただけると思う。サッカーは広いグランド内で、常に縦横に動き回るスポーツ。しかもプレー自体が途切れないで、順光から逆光には瞬時に代わる。人工芝上での順光セッテイングと逆光セッテイングをカメラに記憶させておいて、状況に応じて瞬時に切り替える、というのが理論的な対処法なのかもしれないが、じゃあ中間状態の場合はどうする(実際、上の2枚の写真の間に7コマ撮っている)、とか考えてみたりして、私自身が未だ実践できていない。ここはやはり、RAWで撮っておくというのが現実的な選択か。
「人工芝グランド」ということで、一括りにできない。常にこんな反射光に悩まされるとは限らない。しかし、こうなる可能性があることは、頭の隅に入れておいても損にはならないと思う。そしてもしそうなったら、そうなるかもしれないと思ったら、私が実践しているのは以下の点だ。

 ・反射光がひどくなる角度や撮影ポジションを確認し、出来るだけそれを避けるようにする。
 ・反射光は時間の経過で変わったり、一瞬薄い雲がかかっただけで無くなってしまうので、
  試合途中での  極端な設定はしない。
 ・フレアーや陽炎の影響が出やすいので、トリミング前提で被写体を小さく撮ると、使えない
  写真が多くなりがち。  選手をなるべく大きく撮るよう心がける。
 ・AF精度の低下が考えられるので、ピント精度に集中する。
 ・できればRAWで撮って、後処理で対処できるマージンを作る。
 ・光り輝く人工芝であろうと、撮るのは選手。人工芝に神経質になり過ぎず、選手の動きに
  集中する。

何とも、決定的なアドバイスができなくて、申し訳ないのだが、こんなところが今の私の対処法だ。
人工芝グランドが増えることは、好ましい事に違いない。しかし撮影に臨んでは、いつもと違う覚悟で、その都度随時適応・工夫していかないといけないと思う。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/500 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1000  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1000  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 130mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 250  AI SERVO AF  RAW

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