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少年サッカーの撮影 その80 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー80-3.jpg

これまでの体験をもとに、私見をいろいろ書き続けてきた「少年サッカーの撮影」ですが、一区切りを機にインデックスを作ってみました。
何かの参考になれば幸いです。

少年サッカー80-01.jpg

少年サッカー80-02.jpg


(追記)
2013年8月に、サッカー撮影に関する記事を全面的に見直しました。その経緯は、コチラを。
なので、上記のインデックスは現在の記事内容と相違があります。
新しいインデックスは、新ブログのコチラを参照してください。

https://junior-youth-2.blog.ss-blog.jp/2019-11-05

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少年サッカーの撮影 その79 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー79-1.jpg

長焦点レンズを持っていないから、遠くの選手を捨て、届く範囲の手前側でプレーする選手に集中する。実際にこれをやってみると、それほど簡単ではないことに気付く。70m先の選手が5mドリブルして動いても、ファインダーの中で小さな選手が左右に動く程度。しかし、10m先の選手が5mドリブルすると、レンズを左右に振らなければならない。更に、大きく撮ろうと縦で撮影すれば、尚更。遠くの選手を小さく撮るのは簡単。激しく動き回る選手が近づけば近づくほど、大きく撮ろうとすればするほど、加速度的に難易度は増す。

少年サッカー79-3.jpg

熱帯魚の世界では、「金をかけるか、手間をかけるか」という言葉をよく耳にする。お金をかけて機材を揃え、飼育の手間を省く。稚魚から育てるのではなく、多少高価でも、ある程度の大きさに育った魚を購入して、幼魚期の手間と死亡危険度を省く。そのように、最初からある程度の投資をして、少しでも楽を得るか、趣味なんだから、「苦もまた楽し」とお金より手間を楽しむ飼育方法をとるのか、といった意味で使われるのだが、勿論どちらを選んでも、趣味として間違いではないと思う。ただ、「隣の芝は青い」的な悶々とした気持ちを抱いてばかりでは、なかなか趣味を楽しめないとは思う。

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先月、高校生サッカーを見に行った時、私の傍らで選手の保護者と思しき方が撮影していた。手にしていたのはKissのWズームキット。試合中、そのチームの保護者の一団の中から撮っていたが、ハーフタイムでサイドが変わっても、日が傾き逆光気味になってきても、同じ位置から気ままな撮影である。その方の撮った画を見たわけではないが、何となく窺い知れる。見ながら、応援しながら、傍らの保護者と談笑しながら、の「ながら撮影」では、私としては成果を期待できない。せっかく撮るなら、プレイ中は撮影に集中する、更にもう少し動くなりして努力すれば、もっと違った画が得られたのではないだろうか、と思ってしまった。
昨年、県協会主催試合で撮影した際、地元地方紙の記者の方と一緒になった。その方(女性)が手にしていたのは、CANON EOS 20Dとサードパーティ製のズームレンズ。プロの方なら、もう少し良い機材を使っても良いのではないか、とも思ったが、社が決めた機材はそうなのだろう。でもその方は、自分の欲する画を求めて、精力的に撮影されていた。もちろん、主催者の決めた範囲内で動き、時に立って撮り、時にかがんで地面スレスレから撮ったっりして、機材のハンディを感じさせない。これも、その方の撮った画を見たわけではないが、何となく窺い知れる。

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高性能な機材は、撮影者に表現の幅と容易さをもたらしてくれる。しかし、誰しも無限の予算がある訳ではない。夢や希望を抱かえていても、手持ちの機材で、与えられた条件の下で、目の前の選手を追わなければならないのが現実。初心者だから、予算が限られているから、とエントリー機を手にしたのならば、まずはその機材の性能をフルに発揮させ、足らない部分は撮影者の努力と工夫とアイデアでカバーする心得を持って、このサッカーという難題な被写体に向かっていただきたい。そうすればきっと、貴方にしか撮れない素晴らしい写真が撮れると思う。上級機材を既に持っている方は、プレッシャーを感じているのではないだろうか。高価な機材を使って、良い画が撮れるのが当たり前、そうでなければ、撮影者である自分のスキルとセンスの不足ということになってしまうのだから。その状況を充分楽しんでいただきたい、趣味なのだから。後は自分の腕を磨くだけ、という挑戦し甲斐のあるものに挑戦できる喜びを、ぜひ感じて、楽しんでいただきたい。

少年サッカー79-5.jpg

私の撮った写真は、私にしか撮れないかもしれないけど、それが必ずベストではない。貴方にしか撮れない写真は、私は撮れない。サッカー撮影は、たとえ少年といえども、なかなか難解な被写体に間違いないと思う。最初から簡単に、思ったような画は得られないかもしれない。けどそれは、どんなメーカー、どんなカメラ・レンズでも撮れる。知識と努力と工夫と体力とセンスとアイデアが、少し必要かもしれないけど、ぜひとも挑戦し、貴方にしか撮れない画を、これからも沢山残していただきたい。
今しか撮れない画、を。

少年サッカー79-6.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 125  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +-0  ISO 200  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 125  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 200  AI SERVO AF  RAW

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少年サッカーの撮影 その78 [少年サッカーの撮影]

このブログをご覧の皆さんで、サッカーを撮られている方は、下のような画はあまり撮っていないと思います。

サッカー78-1.jpg

先日某掲示板にて、またピントのズレに関する書き込みがあった。そしてその方の撮っている画を見てみると、被写体があまりに小さい。ファインダー上で小さい被写体を狙うとなると、いくらAFフレームを1点に指定したとしても、フレームに対して被写体が小さいので、正確にピントを合わせるのは難しい。ましてや、それが動体となると尚更で、手持ち撮影だと更にそれが加速する。これを以って、機械的なピントのズレがあるのではないか、と推測するのはまず無理であろう。
狙う選手が遠ければ、撮影者と被写体との間に介在する空気量も多い。真冬の澄んだ空気ならば影響は少ないかもしれないか、これから夏にかけては、それは無視できない場合も多くなる(特に照り返しのある人工芝グランドでは)。AFで何とか捉えても、エッジの立ったキリッとした画にはならないことも多い。これを以って、テレ端の画が甘い、と断を下すのは、なかなかレンズにとっては厳しい評価だと思う。
上の写真は中学生サッカーで、タッチライン沿いから向こう側のタッチライン沿いの攻防を撮っているので、おおよそ被写体との距離は70mほどあると思われる。人工芝グランドだが、曇天のおかげで照り返しも少なく、真夏の陽炎のような熱気の影響も無いので、それほど悪い条件ではない。けれど、どの選手を狙って撮っているのか分かりにくく、もちろんこの画をトリミングしたとしても、見栄えがするような画になるとも思えず、結局は使い道が無い画になりがちだ。こういう画(私は「サッカーをやっている風景」と言っている)を撮っていて、カメラやレンズのせいにするのは酷のように思える。
縦横に不規則に動くサッカーの場合、それをしっかり捕捉すること自体が難しいことではあるが、私はこれまで、被写体である選手をなるべく大きく撮ることを、ここで書き続けてきたつもりだ。それはつまり、必要な焦点距離のレンズを用意しなさい、ということでもある。けれど、長焦点距離のレンズは概して高価になるもので、誰もが手にできない場合もあるだろう。それならばいっそ、撮っても無駄になると思われるようなシーン(上の写真のような)は、スッパリ諦める、ということをお勧めしたい。

サッカー78-2.jpg

小学生サッカーならまだしも、中学生以上となると、大人と同じ広さのピッチで試合を行う。こうした状況で、Wズームキットの望遠レンズ(200mm程度)などでは、全てのプレー、全ての選手をキリッ撮るのは難しく、無駄打ちになることが多い。デジタルだから、万が一を期待して撮っておいても良いじゃないか、という反論も出よう。だが、得てして「何でも撮ってやろう」とすると、大事な場面、貴重なチャンスの場面が巡って来た時に、上手く対処できなかったりするものである。
チーム撮りをしている方からは、なるべく出場選手全員をまんべんなく撮りたいので、小さくても押さえておかないといけない場合もある、という反論が出るかもしれない。けれど、「まんべんなく」撮りたいのであれば、まずはそう撮れるポジションを撮影者自身が工夫するのが先決ではないだろうか。だがどうも、そういった工夫や努力をする光景を見ることは少ない。

サッカー78-3.jpg

初心者の方で、まずはWズームキットから、と言われる方は多い。仕事と違い、生活がかかっているわけではない。趣味なのだから、今後どこまで自分が熱中できるか分からないものに、最初から高額な投資が出来ない、という気持ちはよく分かる。実は私も、最初はそうだったから。誰しも無限の予算がある訳ではない。限られた機材の中でサッカー撮影に挑むのなら、まずは全てを撮ろうとせず、撮れるところからしっかり撮る、ということから始められてはいかがだろう。予算が限られるなら、撮る範囲も限る、というわけだ。そして慣れてきたらその範囲を、少しづつ広げていくことをお勧めしたい。長焦点レンズが手に入らないのに、無理に遠くの選手を撮って不満を募らせるより、届く範囲の選手のプレーに集中する撮り方をした方が、よりよい結果がより多く得られると思う。
しかし、言うは易し、これは実は決して楽なことではない。

サッカー78-4.jpg

サッカー78-5.jpg

少年サッカー78-7.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 200mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 640  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F5.6 L
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/400 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 200  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 1250  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +-0  ISO 250  AI SERVO AF  RAW

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少年サッカーの撮影 その77 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー77-1.jpg

さて、人工芝グランドに反射する光も難敵だ。下の写真を見てほしい。この2枚の写真は、同じ日に同じグランドで、同じ機材(1D3+EF400mm F2.8 L IS)を使って撮ったものだ。RAWで撮影したが、現像パラメーターは同じにしてある。違うのは、撮影時間(向かって左側が11:11:49、右側が15:22:36)と僅かな撮影ポジションの違い。右の写真の、キラキラ輝いて見える地面が人工芝だ。夏の快晴での試合だったが、差す日の角度・強さによっては、まるで銀盤のように輝くことがあるのが人工芝。この点は十分配慮して撮影しないと、露出がオーバーやアンダーになるピーキーな撮影になったり、フレアーに悩まされたり、AFが意図せぬ所に引っ張られたりして、歩留まりが極端に悪くなることがある。

少年サッカー77-2.jpg

では測光モードを変えてみては、露出補正で対処してみては、と思うのだが、なかなか瞬時の対応が難しい場合もある。下の2枚の写真を見て欲しい。

少年サッカー77-3.jpg

向かって左の画の撮影時間は16:20:18、対して右は16:20:50。僅か30秒ほどしか違わないのだが、その間私は撮影場所を移動していない。要するに、レンズを向ける方向が大きく変わっただけなのだが、それで地面の人工芝の写り方(光り方)が大きく変わるのが分かっていただけると思う。サッカーは広いグランド内で、常に縦横に動き回るスポーツ。しかもプレー自体が途切れないで、順光から逆光には瞬時に代わる。人工芝上での順光セッテイングと逆光セッテイングをカメラに記憶させておいて、状況に応じて瞬時に切り替える、というのが理論的な対処法なのかもしれないが、じゃあ中間状態の場合はどうする(実際、上の2枚の写真の間に7コマ撮っている)、とか考えてみたりして、私自身が未だ実践できていない。ここはやはり、RAWで撮っておくというのが現実的な選択か。
「人工芝グランド」ということで、一括りにできない。常にこんな反射光に悩まされるとは限らない。しかし、こうなる可能性があることは、頭の隅に入れておいても損にはならないと思う。そしてもしそうなったら、そうなるかもしれないと思ったら、私が実践しているのは以下の点だ。

 ・反射光がひどくなる角度や撮影ポジションを確認し、出来るだけそれを避けるようにする。
 ・反射光は時間の経過で変わったり、一瞬薄い雲がかかっただけで無くなってしまうので、
  試合途中での  極端な設定はしない。
 ・フレアーや陽炎の影響が出やすいので、トリミング前提で被写体を小さく撮ると、使えない
  写真が多くなりがち。  選手をなるべく大きく撮るよう心がける。
 ・AF精度の低下が考えられるので、ピント精度に集中する。
 ・できればRAWで撮って、後処理で対処できるマージンを作る。
 ・光り輝く人工芝であろうと、撮るのは選手。人工芝に神経質になり過ぎず、選手の動きに
  集中する。

何とも、決定的なアドバイスができなくて、申し訳ないのだが、こんなところが今の私の対処法だ。
人工芝グランドが増えることは、好ましい事に違いない。しかし撮影に臨んでは、いつもと違う覚悟で、その都度随時適応・工夫していかないといけないと思う。

少年サッカー77-7.jpg

少年サッカー77-4.jpg

少年サッカー77-5.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/500 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1000  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1000  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 130mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 250  AI SERVO AF  RAW

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少年サッカーの撮影 その76 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー76-1.jpg

建築素材として身近になって随分経つので、人工芝はご存じの方がほとんどだと思う。この人工芝を使ったサッカー場が、全国各地で増えている。もちろんサッカーは天然の芝の上で行うのが本来だろうし、Jリーグなどトップクラスの試合では天然芝に限定されているし、アマチュアでも大きな大会の決勝などもそうだ。しかし、ユース世代以下の大会や練習場では、近年よく見かけるようになったし、天然芝に比べれば維持管理に費用と時間が節約できる人工芝グランドは、今後日本で更に身近になるっだろう。
昔はスライディングなどすると、摩擦熱で火傷する恐れもあったようだが、現在サッカー場で使われている人工芝は進化していて、そんな心配は無用。同じ人工芝でも住宅用とは違う。そのサッカー用人工芝でも、天然芝に近づけるべく年々改良され、またサッカーの過酷な使用に耐えられるように耐久性を持たせるべく、日々進化しているようで、設置時期や使用目的などで、実はいろんな種類があるようだ。
我々が撮っている身近な少年サッカーでは(特に地方では)、天然芝のグランドなどは、大きな大会の決勝ぐらいでしか使わせてもらえない。通常は学校の運動場や土のグランド。砂埃の舞う、雨天なら泥だらけのグランドで試合が行われる。プレーする選手も、芝の上の綺麗なグランドの方が気合も意欲も違うだろうが、綺麗な緑の上でのプレーとなると(それが人工芝であっても)、撮った画の見栄えが違うので、撮る方も気合も意欲も上がる。気候面や経済面での日本の現状では、人工芝グランドが普及しつつあり、撮影者のそうした希望が一部叶えるようになっている。
だがしかし、人工芝はやっぱり人工物。天然芝とはやっぱり違う。撮るとなると、これがなかなか難敵だったりする場合がある。まず下の写真を見比べて欲しい。

少年サッカー76-2.jpg

この2枚の写真は、まったく同じ人工芝グランドで撮ったものだ。使用機材もどちらも同じ、1D3+EF400mm F2.8 L IS。撮影日時は向かって左側が2009.10.31.15:00:42、右側が2009.11.01.14:50:00。撮影日は一日違いだが、時間はほぼ同じ。RAWで撮って現像したが、パラメーターは同じにしてあり、ホワイトバランスはどちらも「オート」だ。向かって左側の写真は、選手の影が薄いことで分かるように曇り空。対して右側は、背景に傘を差した人が見られるように、小雨が降る状況で、何とも鉛色の冴えない人工芝に見える。天候によって人工芝は、その色合いが随分変わることが分かっていただけると思う。ホワイトバランスを工夫すれば、もっと見栄え良くなると思われるが、人工芝グランドだからといって、綺麗な緑の上でのプレーが撮れる、とは限らない。天候や光線状況、人工芝の種類などによって、見え方・写り方も変わってくるので、天然芝に比べて設定が難しいのが人工芝。ここはRAWで撮って、現像パラメーターで調整したいところだ。

少年サッカー76-3.jpg

夏の人工芝グランドでの撮影は、陽に焼かれる人口芝から立ち上る陽炎が、AFを迷わせたり、画のシャープさを奪ったりする。これは天然芝ではまず無いので、人工芝グランドでの撮影の際には、いつも以上に注意が必要だ。
また、夏の炎天下などでは、照り返しの熱が選手と同様に、傍らで撮影している我々にも襲い掛かってくる。下からムッと湧きあがるような熱にも、体力と集中力を奪われる。この照り返しは、天然芝グランドの比ではない。天上から射る日差しの他に、こうした下からの攻撃もあるのが人工芝グランドなので、撮影者も暑さ対策をしていかないと、体がキツイ。
反射するのは熱ばかりでなく、光もそうだ。

少年サッカー76-4.jpg

少年サッカー76-5.jpg

少年サッカー76-7.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/400 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 500  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 800  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 200  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/500 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 400  AI SERVO AF  RAW

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