ウチの熱帯魚紹介もこいつが最後。アジアアロワナのレッドである。
コイツがやってきたのは、2002年3月だから、もう5歳。15~16cmで購入したが、今では60cm以上。その時、店で付いていた名は「スーパーレッド」だった。ご存知のとおり、アジアアロワナはワシントン条約に記載された保護動物なので、養殖固体しか売買ができない。一匹ずつ登録証が付いているのだが、種名の欄には「アジアアロワナ」としか書かれていない。養殖業者が付けたのか、問屋が付けたのか、販売店が付けたのか、分からないが、商品名として、いろんな名前が付けられて売られている。幼魚で販売されることがほとんどなので、名前を信じて購入することになるだろうが、工業生産品ではないので、色・形はそれぞれ。見る眼と信頼できる店が必要かも。それと忘れずに、購入したら「国債希少野生動植物種譲受け等届出書」というものを出さなければならない(死んだ場合も同様)。
私もアジアアロワナは、コイツで4匹目。以前、成魚に近い大きさのアジアアロワナを手に入れたことがあったが、エサで相当苦労した。それまでミルワームを主食としてきたらしいが、これは嗜好性が強く、魚にはいいのかもしれないが、これをやると他のエサには見向きもしなくなる。人間と同じように、好きなものばかり食べるのも問題アリなので、いろんなエサを食べて欲しくてやるのだが、見向きもしない(エサ金ですら食べなかった)。そうなら、とエサをある程度やらず、腹が減ったころに人工フードをやってみたが、ダメ。元々丈夫で長生きの魚だから、一週間や二週間、エサを食べなくても平気なのだ。
その点コイツは、幼魚のときからいろんなエサに慣らしてきたので、何でも食べてくれて楽。同居魚をいじめる事だけが難点だが、この同居魚も同じように幼魚から一緒に居るヤツ(ダトニオ)なので、まあ殺し合うほどでもない。飼育法などは、雑誌や本でよく紹介されているので、ここでは割愛させていただく。ただ、大きくなる魚だから、それなりの大きさの水槽で飼わないと、いろんな弊害(エラめくれ・眼ダレ)が出てくる。誰でも飼える魚ではない。
養殖方法が確立されて、定期的に一定量が入荷されているはずだが、最近はちょっと値段が上がっていると聞く。一説には、近年はバブル崩壊後の日本より、香港や台湾で人気が出て、そちらに養殖固体が多く廻されているから、という話を聞いたことがあるが、定かではない。熱帯魚の王様といえばディスカスだが、このアジアアロワナは、その大きさ・色・形、その気の強さ、その値段、その優雅な立ち振る舞いから、私的には「熱帯魚の大王様」と思うのだが。