ボランティア・カメラマン その５ [カメラ]
さて、翌日は早速写真の選別・編集作業です。協会役員のＹ常務理事には、JPEGにてDVD-Rに焼いて提出することを約束していました。最終選考は私ではなく、Ｙ常務理事が行うので、私は撮った写真を提出するだけでも良いのですが、やっぱりあまり変な写真を送るのも気が引けましたので、とりあえず私自身で選んで送ることにしました。今回はボランティアカメラマンとしては初出動だったので、かなりの枚数を撮りましたし、しかも全てRAW。失敗写真を削除する一次選別、使える写真（協会提出する写真）を選ぶ二次選別、今回は光量変化が大きかったので、簡易レタッチを施す作業を行い、全てRAWからJPEGに変換してDVD-Rに焼くまで、丸一日かかってしまいました。それにしても、一千枚近い枚数のRAW現像は、今のＰＣではすごく時間がかかりました。もう少し高性能なＰＣが欲しいなあ～、クワッドコアならもう少し早くなるかなあ～、なんて（また物欲がフツフツと）。
という感じで県サッカー協会のボランティア・カメラマンを担当し始めたのですが、その後これまでに何回かの出動要請がありました。そうこうして場数をこなすうちに勝手も分かってきて、緊張感も和らぎ、真夏の暑さも過ぎ去ったことで、体力的な点もなんとかなり、必要とされる写真の全体像も分かりつつあるところです。しかしやっぱり、今までの自分本位に気ままに撮るのとは違って、誰かのために撮るというのは大変だなあ、と実感。プロカメラマンの偉大さがちょっとは分かったような気もします。
また、問題点というか対処しなければならない点も出てきました。第一に体力。大きなイベントやオリンピックなどを撮っているプロカメラマンは、滞ることなく流れていく進行に的確に対処していて、精神的にも肉体的にもタフだと実感します。私などこれだけでぐったりですから、このメタボ体型を何とかしなければ。第二に機材。サッカーのプレー中の撮影は1D3＋EF400 F2.8 LISで何の問題も無いのですが、試合直後の選手の整列風景、挨拶、それに応える観客、表彰式のスナップ、などの一連のシーンが留まることなく流れていきます。それを撮るには複数のボディ（できれば３台くらい）と広角から中望遠のレンズが必要かな、と。今回も、試合終了と同時にヨンニッパをグランドに放り出して、片隅でレンズ交換してました。ああ、もう選手が整列している、トロフィーのスナップも押さえておかなければ、なんてあせって、レンズを落としそうになったことも。屋外で、こんな風にあせってレンズ交換することは、あまり良いことではないので、なるべくこれを避けるような方策を考えなければ、と思っています。どの位置で胴上げが始まるか、表彰式にどこまで寄れるか、など事前に不明な点も多いので、ズームレンズは必須ですね。報道の方々（この地方の）はどうしているのかな、と見てみると、必要な写真が撮れればイイ、という感じで、結構ドライな対応でしたけどね。第三に、いつも撮りなれたチーム、見慣れた選手を撮るわけではないので、予備知識がない分、試合展開に応じて随時対応していかないと、撮り逃すことが多くなります。次の動きの予測が必要なサッカー撮影ですが、いつもより集中力を高める必要がありますね。かといって、無難に良いシーンを集めて撮ると、そのチームの中心選手ばかりの写真になることもあるので、なかなか難しいところです。
さて、長々と書いてきましたボランティア・カメラマンについては、今回で一区切りとさせていただきます。今後もこの活動を、できる限り続けていこうとは思っていますが、また変化や出来事があれば、このブログでも紹介していきたいと思っています。ちなみに撮った写真の大半は、県のサッカー協会に送るのですが、ちょっとズルして（ブログに書いておいて内緒にはできませんが）、その日の一番良いと思った写真だけは、ワザと送らずにこっそり自分でキープ。理由はみなさんのご想像の通りだと思いますが、これが次の展開を呼ぶのは、実はそう先でもなかったのです。その話は、また機会を改めて、じっくりと。
上の作例
1D3＋EF400mm F2.8 L IS 焦点距離 400mm シャッター速度優先
F3.2 SS 1/1000 ISO 200 評価測光 露出補正 ＋1/3 AI SERVO AF RAW
という感じで県サッカー協会のボランティア・カメラマンを担当し始めたのですが、その後これまでに何回かの出動要請がありました。そうこうして場数をこなすうちに勝手も分かってきて、緊張感も和らぎ、真夏の暑さも過ぎ去ったことで、体力的な点もなんとかなり、必要とされる写真の全体像も分かりつつあるところです。しかしやっぱり、今までの自分本位に気ままに撮るのとは違って、誰かのために撮るというのは大変だなあ、と実感。プロカメラマンの偉大さがちょっとは分かったような気もします。
また、問題点というか対処しなければならない点も出てきました。第一に体力。大きなイベントやオリンピックなどを撮っているプロカメラマンは、滞ることなく流れていく進行に的確に対処していて、精神的にも肉体的にもタフだと実感します。私などこれだけでぐったりですから、このメタボ体型を何とかしなければ。第二に機材。サッカーのプレー中の撮影は1D3＋EF400 F2.8 LISで何の問題も無いのですが、試合直後の選手の整列風景、挨拶、それに応える観客、表彰式のスナップ、などの一連のシーンが留まることなく流れていきます。それを撮るには複数のボディ（できれば３台くらい）と広角から中望遠のレンズが必要かな、と。今回も、試合終了と同時にヨンニッパをグランドに放り出して、片隅でレンズ交換してました。ああ、もう選手が整列している、トロフィーのスナップも押さえておかなければ、なんてあせって、レンズを落としそうになったことも。屋外で、こんな風にあせってレンズ交換することは、あまり良いことではないので、なるべくこれを避けるような方策を考えなければ、と思っています。どの位置で胴上げが始まるか、表彰式にどこまで寄れるか、など事前に不明な点も多いので、ズームレンズは必須ですね。報道の方々（この地方の）はどうしているのかな、と見てみると、必要な写真が撮れればイイ、という感じで、結構ドライな対応でしたけどね。第三に、いつも撮りなれたチーム、見慣れた選手を撮るわけではないので、予備知識がない分、試合展開に応じて随時対応していかないと、撮り逃すことが多くなります。次の動きの予測が必要なサッカー撮影ですが、いつもより集中力を高める必要がありますね。かといって、無難に良いシーンを集めて撮ると、そのチームの中心選手ばかりの写真になることもあるので、なかなか難しいところです。
さて、長々と書いてきましたボランティア・カメラマンについては、今回で一区切りとさせていただきます。今後もこの活動を、できる限り続けていこうとは思っていますが、また変化や出来事があれば、このブログでも紹介していきたいと思っています。ちなみに撮った写真の大半は、県のサッカー協会に送るのですが、ちょっとズルして（ブログに書いておいて内緒にはできませんが）、その日の一番良いと思った写真だけは、ワザと送らずにこっそり自分でキープ。理由はみなさんのご想像の通りだと思いますが、これが次の展開を呼ぶのは、実はそう先でもなかったのです。その話は、また機会を改めて、じっくりと。
上の作例
1D3＋EF400mm F2.8 L IS 焦点距離 400mm シャッター速度優先
F3.2 SS 1/1000 ISO 200 評価測光 露出補正 ＋1/3 AI SERVO AF RAW
遅レス申し訳ございません。
天皇杯の写真もお撮りになられているのですね。
実は私のチームに、来春から四日市大学にサッカーで進学する選手がいます。
来年あたりには、ジュニアユースさんが撮影されているかもしれませんね。
by レッズ (2008-11-16 17:54)
広角から望遠までいける２８－３００ｍｍみたいなレンズはどうなんでしょうか？１Ｄ３+４２８もう１台フルサイズ＋２８－３００ｍｍＬみたいなのがあればレンズ交換もしなくていいですし良いような気がします！
内緒で協会の方のＨＰ見ました。
写真が物語り仕立てで最初から最後まで上手に組まれています。
今後もちょくちょく協会の方見させてもらってご活躍をこっそり（笑）
みようと思います！
サッカーはこれからがオンシーズンでしょうか！
いい写真が撮れればいいですね！
by ゼク (2008-11-16 19:27)
詳細なレポート楽しく読ませていただきました
私のブログにたまに来ていただいている方で
雑誌にＪリーグの写真やインタビュー等も掲載されている方がいらっしゃいます
Ｄ３にＶＲ２００－４００ｍｍ（＋テレコンの時も）、Ｄ３００にＶＲ７０－２００ｍｍ（＋ＳＢ－８００の時も）
の２台でプレー中とその前後を撮られていました
インタビュー時には、Ｄ３に標準ズームを付けていました
また、アフロＳの渡辺さんのオリンピック取材記を以前読んだとき
分刻みでトラック周りを走り回って必要なカットを撮っていました
確か３台体制だったと思います（２台が一脚に付けてあって、もう一台はストラップで）
やはりスポーツカメラマンは体力勝負ですね！
by ぴんさん (2008-11-16 20:32)
編集も含めた長丁場、本当にお疲れさまでした。コメントを興味深く拝見させていただき、プレッシャーと、あわただしい様子がよく伝わってきました。貴重な経験をされ、一段と腕に磨きがかかったのではないでしょうか？現場では、本当に最後まで気が抜けないですよね、どんどん時間と場面が流れて行きますから・・。それにしても一千枚近い枚数のRAW現像を1日でこなされるとは・・すごい。お疲れさまでした。
by kuni8686 (2008-11-16 23:40)
お疲れ様でした。面白く拝読いたしました。
釈迦に説法で恐縮ですが。。。
大量の現像をCANONのDPPで行う場合は、たとえば1000枚の一括現像バッチをひとつ走らせるよりも、333枚に分けてバッチを3つ走らせたほうが、CPU使用率の無駄がなくなるように感じています。マシン環境もよるとは思いますが、タスクマネージャを開いて「パフォーマンス」グラフを覗いて比べてみてください。
ただ、スポーツ系はRAW撮りよりもJPEG撮り（かつ、ラージではなくて軽いミドルサイズで）で十分ではないかと。
by せき (2008-11-17 00:37)
ジュニアユースさん、こんばんは。
初めてコメントさせていただきます。
「ボランティア・カメラマン」の記事、大変興味深く拝見させていただきました。
私のメインの撮影はモータースポーツですが、メディアの方が撮影している位置で撮ってみたいという願望は常にありますし、憧れです。
以前、地方のバイクレースですが、スタッフとしてコース内に入って撮影した事があります。
その時の結果を残さないといけないというプレッシャーは、それまで経験したことがないものでした。
ただ、プロが撮るようなアングルで撮影できるという、良い経験も出来ましたが。
我が子が成長して（かなり先の話ですが）、何かスポーツを始めたら、私もそのチームのカメラマンとして撮影するというのが、今の夢です。
そのときは、ジュニアユースさんのように、期待されて任せてもらえるようになりたいですね。
「次の展開」というコメントも気になります。
by z-design (2008-11-17 01:10)
ジュニアユースさん、はじめまして。
私は（サッカーではなく）高校野球を中心に撮影しているのですが、機材や撮影手法など、本ブログの記事を常に参考にさせていただいております。
ありがとうございます（1D3とEF300 F2.8 LISを購入するきっかけにもなりました！）。
私も先日、某校の記念試合の撮影のため、監督さんにお願いして、スタンドからではなく、ベンチ脇のカメラ席から撮影を行う機会を初めて得たのですが、よく似た感想を持ちました。
フェンスが眼前になく、グランドレベルに近いアングルでの撮影は非常に快適でしたが、試合そのものの撮影だけでなく、全国制覇時のOBをはじめとしたお偉方のスナップ撮影等もあり、大変緊張しました。
1D3＋EF300 F2.8 LISと30D＋EF-S17-55F2.8ISの2台体制で、100mmレンズを適宜交換しながら撮影したのですが、余計な作業やストレスを回避するために、もう1台ボディを持参すべきだったと思いました。
これからも愛読しますので、よろしくお願いいたします。
by いばいば (2008-11-17 07:55)
みなさん、コメントありがとうございます。しかし、本当に多くの方が、このブログを見ていただいているんだなあ、と、ちょっと感動してます。
レッズさん、こんにちは。
天皇杯の写真も、四日市大学のチームを撮ったのも、今回が初めてです。今後も撮り続けるかどうかは分かりませんが、四日市大学の監督さんは、とっても気さくで良い方なので、いつでも撮りに来て、って言っていただきました。また撮りに行くこともあるかもしれませんね。
ゼクさん、こんにちは。
28-300みたいな高倍率ズームがあれば、解決するとは思いますし、実際報道関係の方で使っている人もいました。けど、何だかお手軽過ぎて、もう一つ触手が伸びないんですよね。必要な写真が撮れればイイ、というのとはちょっと違って、こだわってしまうんですよ。この辺りの感覚って、きっとゼクさんには分かってもらえると思いますが。
ぴんさん、こんにちは。
スポーツ撮りはスポーツだ、なんて、偉そうなことを以前言っていた私ですが、その本人が体力不足では、お恥ずかしい限りです。しかし、アフロスポーツの写真、凄いですねえ。一枚の写真からほとばしる、スポーツにかける人間の精神を感じさせます。
kuni8686さん、こんにちは。
我が子のサッカーに付き合って撮るようになって６年ちょっと。何だか、次のステップに来ているような気もします。慣れ親しんだいつものグランドから飛び出すのと同じようなものかもしれません。しかし趣味ですから、楽しまないとね。そう思っています。
by ジュニアユース (2008-11-17 23:30)
もちろん十分わかりますよ！僕も高倍率ズームに手が出ない一人ですので！
２８－３００Ｌより重たくても２４－７０Ｌと７０－２００Ｆ２．８Ｌの２台体制に
もっていってますので。やはり楽するより苦労する方が最終的には結果は
満足できると信じています。
写真ってもちろん仕上がりも大事ですが、そのプロセスの大事ですよね。
因果律ではないですが、成すべくして成ったと言うのが本物だと信じていますので。
by ゼク (2008-11-17 23:38)
撮影、編集と頭が下がるばかりです。
撮影に集中して頂き、疲れた体に鞭打って編集して頂き
本当にありがとうございます。
ＨＰで使える枚数は契約先の容量も考慮しているので限られてきます。
本当は全て掲載したいくらいです(^ｰ^)
作業をしていて、心苦しい場面ですね（'_`）ｳｩ
それにしてもこのシリーズで感じたのは"スポーツカメラ道"の
凄さを感じ取ることができました。
これは体育会系でありスポーツそのものですね w(ﾟoﾟ)w
今後ともよろしくお願い致します。
by YUSUHARA (2008-11-18 00:16)
続きです。
ぜきさん、こんにちは。
フリーズしたらイヤだったので、500枚程度を２回やりました。CPUメーターはその間、フル稼働でしたね。こんな手間が惜しくて、多くのプロの方々はJPEGで撮られるのでしょうが、JPEGの設定にまだ自信が持てなくて、RAWで撮ってしまうところが、私のまだ未熟な部分です。
Z-designさん、こんにちは。
確か、某掲示板でご一緒したことがある方ですよね。今後もよろしくお願いします。お子さん、どんなスポーツをされるのか、楽しみですね。「次の展開」は、現在執筆中でして、もうしばらくお待ちください。最近何だかいろんなことがあって、自分の周りが変化していくのを感じます。
いばいばさん、こんにちは。
野球撮影の経験は一度しかないのですが、実は難しいと思いました。選手の動きは予想できますが、同じようなシーン、撮り方の写真が多くなってしまうような。スポーツとひとくくりにできない奥深さがありますよね。こんなブログですが、今後ともよろしくお願いします。
ゼクさん、素早い返答ありがとうございます。
やっぱり分かっていただけましたか。苦労はキライですが、満足はそれ以上に欲しいですよね。
私は選手の表情を大切にしたいのですが、試合直後や表彰式にも、選手たちの素敵な笑顔や悔しさのにじんだ泣き顔など、素敵なシーンがあることが、今回よく分かりました。そういったシーンも大切にして撮っていきたいと思っています。
YUSUHARAさん、こんにちは。
私の周りの声では、協会のＨＰの更新が早くなり、写真も多くなって、以前と見違えるようになった、と好評です。そんな点で、お役に立っているようなら、やりがいのある仕事だと思ってます。今後ともよろしくお願いします。
by ジュニアユース (2008-11-18 00:23)
ジュニアユースさんへ。はじめまして
少年サッカーを撮影できるカメラマンさんを探して
おりましてブログに出会いました。
12月23日にさいたま市開催される
フットサルサッカーの集合写真、プレー写真、スナップ写真をとって
カメラマンさん大募集しているのですが、なかなか決まらず、
予算もなく、1万～2万ほどしか出せません。
だいたい相場はどれくらいなもんなんでしょうか？
by コシママ (2008-12-04 11:10)
コシママさん、こんにちは。
相場と言われても、私はプロではないので、見当もつきません。
ココからさいたま市までは、ちょっと遠くて、ご希望には添えそうもありません。申しわけありません。
by ジュニアユース (2008-12-04 20:11)