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ようこそ、相棒 [カメラ]


2007年5月31日午前11時44分、予約していた地元のキタムラから、入荷の電話連絡が入る。すぐに取りに行きたいところだが、仕事を片付けて、3年前と同様、銀行によってから午後2時に店に行く。
こんな地方都市のキタムラだから、1D3発表と同時に予約したのは私だけだろう、と思っていたが、そうではなかった。2月22日に発表され、23日に予約した私より先に、22日に予約した猛者がいたようだった。発売開始日の今日、その店で手にできたのは、私とその猛者だけだったようだ。1D2と同様の黒い正方形の箱が、店の奥から取り出されると、横に居た年配の方が「オオッ」という眼を向けてきたのは、ちょっと恥ずかしかったが、それでも冷静に値段の交渉はしてみた。カメラのキタムラでは、全国的に448000円で販売するように指示が出ているとのこと。店長と直に交渉したのだが、申し訳そうな返事を繰り返すばかり。価格重視で、ネットの通販などを利用すれば、もう少し安い値段で手に入ったかもしれないが、1D2同様、こんな高額品を通販で買う気は無かった。これまでも、そしてこれからも、お世話になる店だろうし、地方のキタムラだとこんなものかもしれない、と思い、これ以上時間を割くのは止めた。1D2の時と違って、今回は予備バッテリーも一緒に予約していて、それも一緒に入荷したのは良かった。1D3は値引きできなくても、これは値引きできるでしょう、と持ちかけて、両方合わせて46万円にて交渉成立。キタムラの保障にも一応入っておいて、店を出た。
帰ってから、付属品などを確認し、現在は充電中。まだ一枚も撮っていないが、ファーストインプレッションは、ちょっと軽くなったな、ということと、液晶が大きく目立つようになったな、ということ。インターフェイスは、1D2とはだいぶ変わっていて、こりゃ~、相棒と呼べるようになるまではちょっと時間がかかるかな、という印象。でも本当は、攻略甲斐がありそうで、ついニヤケテしまう私。ファインダーも1D2より広くて見やすい。ちょっと連写をしてみたけど、残念なのはシャッター音。1D2の方が好きだったな~。
今年の初めに、KISS DXを買ったときは、金額がまったく違うので当然かもしれないけど、こんな高揚した気分にはなれなかった。やはり、これから先何年かは私のメイン機種となるからだろうか、期待は大きい。オマエに似合う腕になるよう頑張るから、今日からヨロシク!


追伸:アクセサリーシューが塗装されないようになったのは、個人的には嬉しい。
 


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さらば、愛機 [カメラ]

あれは忘れもしない、2004年6月30日。10日ほど前に、悩みに悩んで、そして思い切って1D2を予約した店から入荷の連絡があった。銀行に寄ってから店に着くと、黒い正方形の箱が私を待っていてくれた。
息子のサッカーを10Dで撮り続けて1年。その息子が中学生になる際に、全てのカメラ関係機材を手放した。新入生に試合の出番は当分無いだろう、という予想と、日進月歩のデジタル世界で、使わないのに長く持ち続けることは、価値を無駄に消耗させることだと思ったからだ。しかし予想に反して、息子の試合の出番は速くやってきた。所属が中学校サッカー部ではなく、クラブチームだったことも一因。そうなると、もう右手の人差し指がムズムズとせがんでくる。
2004年の秋には、10D後継機の20Dが発売されるとの噂。それを待ってもよかったのだが、待ちきれない。それに、10Dクラスからのステップアップも考えたい。その年3月に発売された1D2が、すこぶる良い評判なのも魅力的。しかし、50万円近い金額は、手持ち機材を全て処分した金額の倍以上。1ヶ月近く悩んだ末の結論は、「今しか撮れない写真を撮る」。こんな高額カメラを買うのも初めてなので、どんなに早くて安くても、この際通販は除外。近所のキタムラに予約しに行くと、1ヶ月待ちとのこと。それでもいいや、と予約し、レンズが無いと話にならないな~、とカタログを枕元に置いて10日目にやってきてしまった。
プロ用機など使ったこともないので、最初は試行錯誤。掲示板での情報を頼りに、無我夢中。途中、大事故にもあった1D2だったけど、4万枚を撮り終える頃、息子は高校生になってしまった。新入生に試合の出番は当分無いだろう、という予想は、今のところ当たっている。違うのは、小学校4年生になった次男の試合が、徐々に多くなってきたこと。今回は、機材は何一つ手放さなかった。
しかし、KISS DXの加入も、多少の影響はあるだろうが、今年になって1D2の出番は極端に減った。日進月歩のデジタル世界で、使わないのに長く持ち続けることは、価値を無駄に消耗させることだと思う。たくさんの思い出をくれたこの愛機とも、別れの予感がしていたのも事実。購入した時と同じように、悩みに悩んで、そして思い切って1D2を手放すことにした。
どしゃぶりの雨の日も、炎天下の真夏の日も、雪の舞う真冬日も、相棒は確実に仕事をこなしてくれた。一度、異音がしてシャッターユニットを交換したこともあったが、私の期待を一度も裏切らなかったばかりか、未熟な私に多くの知識と経験を授けてくれた。サッカー少年たちのたくさんの笑顔と、掲示板を通しての交流も。そして、いくつかの賞と高評価も。これらは、半分以上1D2のおかげ。これがなければ、得られなかった貴重なもの。感謝しているし、いつまでも手元に置いておきたい気持ちも、充分あった。けど・・・
名古屋QRセンターで点検とセンサークリーニングを終え、私の手垢のついたボディを綺麗にして、第2のオーナーの元へ送り出す。これからもきっと、寡黙ながらも律儀な仕事をこなしていってくれるだろう。思い出はとどまるところを知らず、愛着を断ち切ることもできない。慣れ親しんだ右手が、最後に箱へ収めるとき、そっと一言。
さらば、愛機。


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PC [パソコン]

パソコンというものを使い始めて、どのくらいたつだろうか。
最初は、仕事で使っていたタイプライター。これはもう20年以上も前の話だ。その後ワープロに変わり、10年くらいの間に数台を使った。今でも部屋の片隅に、最後の1台(富士通のOASYS LX-C500)が転がっているが、これもフロッピードライブが壊れて、修理不能。
初めてパソコンというものを買ったのは15年ほど前。PC-98というNEC製で、仕事に使う目的だった。その頃は、ただショップの言いなりで、そのショップ自体も少なかったし、今思えば高価でもあった。それでも「便利になった」と感心したし、ワープロと違って、仕事の合間にゲームもできたし、これ以上何が必要か、とも思っていた。インターネットが流行りだしても、あんなものは必要ない、と言っていたのは、10年前くらいだろうか。
それが今では、どうだろう。パソコンの前に座らない日は無い。ネットを開く時間は増大する一方だ。ウインドウズになってから、だいたい3年を目安に買い換えてきたが、今現在は、3台のPCが我が家で稼動中だ。一家に3台というのは多いように思われるかもしれないが、高校生の子供を持つ親としては、今のご時世では致し方ないのかもしれない。とにかく、子供にパソコンを独占されるので、私の使う時間が無いのだ。会社で不良になったパソコンを、自分で直して使ったりしている。
私も必須の道具となってしまったが、子供たちもそう。高校生・中学生の子供は、担任や塾、部活の連絡は全てEメール。調べものや情報収集も全てネット。小学生の子供も、家庭学習はパソコンに向かって、だ。そりゃそうだ、小学校からパソコンの授業があり、パソコンを使えるようになることが必須科目なのだ。今、私の横では、高校生の娘が、明日はエクセルのテストがあるから、といって、あまり使わないエクセルを習得中だ。
一家に一台と言われたのは車の話だっただろうか。その車も、一人一台になってしまった。事実、公共交通機関が便利でない地方都市では、自家用車はぜいたく品ではなく、生活必需品。パソコンが一人一台になるのも時間の問題。いや、既にそうなっているのかもしれない。


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少年サッカーの撮影 その18 [少年サッカーの撮影]

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私はサッカー撮影で親指AFを使っていない。その理由は、親指AFのメリットである、置きピンへの転換の早さやピント固定での構図変更の容易さ、そういったケースがサッカー撮影において、意外と少ないからだ。

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置きピン、つまりはピントを1点に固定して、そこでチャンスを待って撮る、ということが、サッカー撮影でどのくらいあるか。考えられるのは、PKの時、コーナーキックやフリーキックの時だろう。そんなシーンはサッカーの試合中に必ずある。しかし大部分は、動き回るサッカー選手を撮っている。そうしたセットプレーにしても、置きピンが使えるのは一瞬であって、その一瞬後にはすぐに連続した動体撮影になるのである。ピントを固定したまま構図を変えて複数枚撮る、そういったシーンも確かに有る。有るけれど、やっぱり大部分の時間は、AI SERVO AFで動き回る選手を撮っているのだ。こうしたサッカー撮影で親指AFを使う場合、親指を押してAF駆動している時間はかなり長い。親指を離してAF駆動せずにシャッターを切れるメリットを享受できる瞬間というのは、サッカー撮影では実は意外と数少ないシーンであることに気付いたから、私は親指AFを採用していない。

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ただ、AF駆動とシャッターを切るという操作を切り離すメリットは認識しているつもりだ。なので私は、このカメラ背面にある親指で押せるボタンに、AF-OFFにする機能を割り当てている。つまり、圧倒的に長いAF駆動しながらシャッターボタンを押すという行為に対して、デフォルトのシャッターボタン半押しでAF駆動という設定を採用しながら、1試合に何回かある僅かなAF駆動させずにシャッターを切りたい場面にのみ、親指を押すという操作で対処する。私はこの方法でこれまで撮ってきた。その方が実戦に沿っていると思うし、何より親指が疲れない。
既に現在のCANON機には、背面に「AF-ON」専用ボタンが付いている。これはそれだけ、親指AFに対する需要があるからだろう。私もここで、この親指AFを否定するつもりはない。ただ、スポーツを撮るプロカメラマンのテクニックとして紹介されて以来、親指AFをマスターすることが上達の早道、これを使える人が上級者、スポーツ撮影には必須、というような風評があるように思える。そして、親指AFを使えばAFが早くなる、精度が上がる、決定的瞬間をものに出来る、失敗が少なくなる、自慢できるような良い写真が撮れる、というように思い違いをされているようにも思える。くどいようだが一番最初に書いたように、AF性能(速さや精度)は、使用ボディとレンズとの組み合わせで決まり、親指AFにしたからといって、それは駆動ボタンを変えるだけで、性能が上がるわけではない。良い瞬間を切り撮れるか、満足できる画が得られるかどうかは、その人の技量やセンスなどによるもので、親指AFにしたからといって、得られるものではない。

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プロスポーツカメラマンは、必要な技術と思えば習得するし、必要な機材と思えば使いもする。30m先の被写体を大きく撮るのに必要だから、400mmや500mmのレンズを使う。技術やセンスの未熟な人が、プロと同じ道具を使ったからといって、同じような画が得られる訳ではない。それと同様に親指AFも、形だけ真似たところで、充分な知識と経験が無ければ、悩む元となるかもしれないし、足枷になるかもしれない。サッカーを撮って、家に帰ってパソコン画面で撮った写真を見てみて、ピントのヒット率が50%未満の方は、親指AFにするべきではないと思う。その前にやるべきことが有るはずだ。それ以上の方は、親指AFも含めて、いろんなやり方を取捨選択して、自分なりのスタイルを確立していくべきだと思う。私は、親指AF-OFFで今後も撮っていこうと、今のところ思っているが。

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1&2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ+EF1.4xEXTENDERⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
5枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ

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熱帯魚店の値付け その8 [熱帯魚]


熱帯魚店は、どのように値段を付けているのか、長く続けてきたが、その最終回である。
さて、器具はどうだろう。水槽・ろ過機・ポンプ・ヒーター・エサなどは、メーカー希望小売価格が決まっているものもある。しかし、この業界では、そんな値段などまったく当てにできない。実売価格はそんな定価とは、かけ離れた値であることが多い。ここでも数の論理は有効で、問屋やメーカーから大量に仕入れると、1個当たりの仕入れ単価はぐっと安くなる。それを考えると、大型店や大都市にある店(来店数が多い)、チェーン店(共同仕入れ)などが有利で、地方にある1店舗というのは、この点では極めて不利である。
器具は熱帯魚などの生体とは違って、死なない。場所さえ確保できれば、いつ売っても儲けは同じ。一部のエサを除いては、賞味期間も考えなくても良い。これまで書いてきた、生体であるためのコストは考えなくてもよいのである。
ただそれは、同じ商品なら何処で買っても同じ、ということでもある。A店で売っているグッピーとB店で売っているグッピーは、同じグッピーでも価格も状態も大きさも違う。だから、購入者がそれを見極めて、よりよい品を選んで購入する。しかし、器具などの同一商品なら、A店で買おうがB店で買おうが、同じである。そうなると、価格勝負だ。
器具類に関しては、店の儲けは極めて薄い。一部の、高額で大型の水槽や特注品を除いては。それは、他店との競合価格の設定のせいである。1万円の水槽セットが売れても、純利益は千円にもならないことが多い。かといって、1万円の水槽セットが、1日に何本も売れるわけでは無い。特売やセールの時などは、問屋やメーカーに協力してもらうこともあるが、過剰在庫品を原価で売り出す、つまりは儲けは無し、ということもある。そうしないと、「安い」と思ってもらえるような値段にはならないからだ。それでも、熱帯魚のように、死なないから、損は出ない。ただ、器具だけで店を維持するのは、事実上無理と言わなければならない。

さて、熱帯魚店の値付けについて、だいたい分かっていただいただろうか。どの業種も決して楽な経営をしているわけではないだろうが、熱帯魚などの趣味の店は、なかなか儲かるものでもないし、もしこれから熱帯魚店を始めようか、と考えている人(バブルの頃はよく見かけた)がいれば、今一度考え直した方がよいかもしれない。
 


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少年サッカーの撮影 その17 [少年サッカーの撮影]

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では、親指AFのデメリットはあるのだろうか。
まずは、その意味を理解し、操作に慣れないとメリットを享受できないということはある。慣れないと、AF駆動しないでシャッターを切ってしまったり、試合中ずっと親指を押しっぱなしで、何の為の親指AFか、ということになりかねない。サッカー撮影では、その瞬間を切り撮る集中力と反射神経が必須。余計な操作に気を使わなければならないようでは、効果半減どころかデメリットになってしまう。無意識のうちにできるよう、練習や慣れは必要だろう。
次に、親指で操作を行うということは、カメラボディのホールドに関しては悪くなるということ。これは慣れの問題もあると思うが、通常設定では、利き手の指は1本しか使わない。シャッターボタンを押すだけだ。残りの4本の指は、カメラのホールドに使われる。親指AFの場合は、利き手の指2本を使う。残った3本の指でカメラ本体をホールドするのだが、大きく重いボディを手持ち撮影する場合は、長時間だと辛い場合も出てくる。指が1本少なくなるだけじゃないか、と思われるかもしれないが、少なくなるのは親指なのだ。カメラの前面を持つ3本の指が2本になるのではない。カメラの後面にある1本だけの親指が、ホールドに専念できないことは、多少のデメリットだと思う。

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私が今思いつくデメリットというのは、そんなところか。それならば、メリットの方が遥かに大きく感じられる。そういう結論ならば、この親指AFはサッカー撮影に極めて有効な方法であり、会得すべきだ、との結論に達しよう。ところが、だ。私はこの親指AFを採用していない。その理由は?

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少年サッカー17-4.jpg


1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
2&3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ+EF1.4xEXTENDERⅡ

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