SSブログ

少年サッカーの撮影 その71 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー71-2.jpg

一脚についての私見を書き続けてきたが、今回でひとまず区切りとしたい。
先日、手持ち撮影で、小学生サッカーを撮っておられる保護者の方の写真を見せてもらった。すると、どの写真もどうも傾いているようで、微妙に地面に対する水平が取れていない。もちろん、意図してそうした作品を撮っているのなら別なのだが、そうでもないようだ。つい力が入る、緊張する、心理的に応援する気持ちが先立つ、などの理由だろうか、カメラを持つ手が僅かに左右に傾いたままでも気づかずに、チャッタチャンスを狙ってしまう。手持ち撮影の自由さが、かえって災いとなってしまったような一例だ。

少年サッカー71-1.jpg

三脚ならもちろん、きちんと設置すればそうしたことは無いだろうが、一脚でもこれをある程度は防いでくれる。一脚は地面に垂直に立てて使用するのが原則だが、厳密な垂直は取りようもない。しかしあまり傾いた状態での使用も、できないのが事実。また、自立できない一脚ゆえ、常に手で保持しているので、傾きを感知しやすいメリットもある。サッカー撮影では風景や建物撮影のように、地面に対する水平にあまり神経質になることもないかもしれないが、一脚でもこうした意図しない傾きをある程度緩和してくれるし、傾いていることを撮影者に感じさせてくれたりする。この「ある程度」というのが、メリットだと思う。意図して傾けようと思えば、三脚などより瞬時にできるし、そうではない場合は、ふらつく体の指標になってくれたりする。

少年サッカー71-3.jpg

さて、サッカー撮影にあたっての、一脚使用についていろいろ考えてきたが、私にはどうしてもメリットの方が大きいように思えてならない。従って、たとえ安価な一脚でも(一脚は三脚に比べると元々安価だし)、サッカーを撮る方々にはやっぱり一脚の使用をお勧めしたいと思う。これは、巨大で重い望遠レンズを使っているから、という場合だけではない。軽量なKiss DXクラスのボディにWズームの軽量な望遠レンズを付けたとしても、だ。私がそういった軽量機材の組み合わせで撮るとしても、やっぱり一脚を使うと思う。なぜなら、その方が楽だし、そこで楽ができれば、自分の集中力や体力を、別なところにより多く使えるから。そしてそれが、結果的に得られた画にプラスに作用するように思えるからだ。

少年サッカー71-4.jpg

少年サッカー71-5.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 125  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm 絞り優先AE シャッター速度 1/200 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1600  AI SERVO AF  RAW

nice!(0)  コメント(8) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 8

コメントの受付は締め切りました
photomoments

ジュニアユースさん、おはようございます。

今回の記事内容である「水平出し」については、一脚を使っているのに水平が取れていないことが多い私にとって、ある意味耳が痛い(?)内容です。
野球の場合、被写体にあまり接近できないので、背景のフェンス類がボケきらず、水平・垂直を嫌でも意識してしまいます。
私は建築写真の撮影も好きなので、余計に水平・垂直の傾きが気になってしまうのかもしれません。
ブログに載せたり、印刷したりする写真は傾きを補正しているのですが、本当は撮影時にもっとケアしておくべきですね…。
by photomoments (2009-06-13 09:56) 

おおぬま ゆうじ

こんにちは
またコメントさせてもらいます
というか・・・質問かな??

一脚使う際に、ジュニアユースさんは
「レンズ内手ぶれ補正」はオンにしてますかオフにしてますか?

私は未だに、どちらが良いのか判断付かず
両方試しているのですが・・・

水平のお話
私も耳が痛いです・・・(笑)
簡易的なイスに座りながら、一脚で撮影すると
鋭角にレンズを振っているときは良いのですが
めいっぱい右とか左に、自分から見て角度が開いた状態で
レンズを振る際
どうしても自分が座っていることにより
一脚を斜めに倒さないと振れません・・・
立って撮影すれば、一脚の石突を軸に自分が回り込めるのですが
座って撮影するのは、サッカー撮影で水平取ることを考えると
タブーなのでしょうか・・・?

質問ばかりで恐縮です(^^ゞ
by おおぬま ゆうじ (2009-06-13 12:57) 

ジュニアユース

コメントありがとうございます。

photomomentsさん、こんにちは。
いや~、私も微妙に水平がとれていないこともありますよ。でも完全手持ちだと、どうしても自由すぎて、かえって水平を意識しながら撮らなくてはならないことが多く、余分な気が必要みたいです。その点、一脚を使うと、何か指標というか、基準みたいに感じる時があって、これはこれでメリットかなと思って書きました。

おおぬまさま、こんにちは。
一脚を使うときは、ISはOFFにしています。私は、ISは完全手持ちの時だけですね。なので、ヨンニッパなんか手持ちで撮ったことがないので、ヨンニッパのISって使ったことが無いです。
座って撮影することは、もちろんタブーではないと思いますが、どうしても左右に動く被写体を追うには制限があるかもしれませんね。プロがそういった撮り方をしているのは、移動できないからと、撮影目的がはっきりしているからでしょうね。

by ジュニアユース (2009-06-13 23:09) 

おおぬま ゆうじ

なるほど~
ISをOFFにしているのですね
今度、私もVR(ニコンなので(^^ゞ)OFFにして撮ることにします
どちらかというと、ONにして撮っていたので
チャレンジしてみようと思います
ちょっと安心しました

撮影データを見ると
露出補正が巧みですけど
これはユニフォームの色でおおよそ決めているのでしょうか?
それとも、数枚試し撮りしてから補正値を割り出しているのでしょうか?
なかなか、ジュニアユースさんの写真のように
うまく撮れなくて・・・
by おおぬま ゆうじ (2009-06-13 23:53) 

ジュニアユース

おおぬまさま、こんにちは。
逆光、順光、その中間が試合中にコロコロ変わるのがサッカー撮影ですよね。それに加えて、選手のユニフォームはナイロン素材のものが多くて、反射光があったりなかったり、と。基本的には試合前に試写して露出補正値を決めますが、試合中はシャッターチャンスに集中して、試合中に変更することは私は無いです。最大公約数的に決めておいて、補正が必要な場合は、撮影後のレタッチで、というのが現在のやり方です。その為に、RAWで撮っています。
このあたりの件は、また記事として書こうかな、と思っています(いつになることやら)。

by ジュニアユース (2009-06-14 22:47) 

ぴんさん

こんばんは
サッカーではないのですが、最近フリスビードッグなどを撮っていて
一脚の記事を熱心に!?勉強させていただいていました!
前後左右に不規則なすばやい動きに共通点があるので、とても参考になります
ある程度の機動性と安定性のバランスが、一脚のメリットとして実感しています
今後とも宜しくお願い致します
by ぴんさん (2009-06-15 22:22) 

ジュニアユース

ぴんさん、こんにちは。
フリスビードッグの撮影は難しいでしょうねえ。犬の敏捷性に追従するのは、なかなか腕と慣れが要りそうで。またいろいろ参考になる意見を拝見に、ブログの方へもお邪魔しますね。

by ジュニアユース (2009-06-16 17:25) 

ottyanko

ふっふっふ(^^)y
私は折り畳み椅子に、D型カラビナとヒモを付けて明日の撮影に望みます。
今まではD型カラビナだけでGパンにちょい止めだったのですが、ヒモを付けておけば、急に移動しても椅子が付いてくるはず・・・・

撮影の腕は上がっていませんが・・・こういう工夫だけはピカイチかも・・・(--;

ちなみにKiss DX2で1脚常用してます。
by ottyanko (2009-06-20 22:14)