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EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM 前編 [カメラ]

昨年10月に7Dを購入する際、キットレンズが18-55あたりだったら、ボディのみにしようと思っていた。ただ、このEF-S15-85をセットにしたレンズキットが発売されるのを知り、悩んだ末に購入してみた。これまで半年ほど使ってみて、私なりの印象を2回に分けて書いてみたいと思う。

EF-S15-85 1-1.jpg

キヤノンのEF-Sレンズは、APS-Cセンサー用レンズで、デジタル専用となる。2003年に第一号レンズが発売されて、今年で7年目。その現在のラインナップは以下のとおり。

  ・EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM    (385g 98000円税別)
  ・EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM  (575g 105000円税別)
  ・EF-S 17-55mm F2.8 IS USM     (645g 143000円税別)
  ・EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM   (475g 87000円税別)
  ・EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS      (200g 33000円税別)
  ・EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS     (455g 65000円税別)
  ・EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS     (595g 89000円税別)
  ・EF-S 55-250mm F4-5.6 IS      (390g 45000円税別)
  ・EF-S 60mm F2.8 マクロ USM    (335g 57000円税別)

最後の2本を除いては、一見すると、何とも似たような焦点距離のレンズが並んでいるようにも思われる。仔細に見ると、微妙な焦点距離の設定と、ISの有無、USMの有無などの違いが見てとれるが、総じて日常の使いやすさを狙った、APS-Cでの標準ズーム域のレンズだ。もう少し個性的なレンズ(単焦点など)も有ってもよいのでは、とも思うのだが、それは既存のEFレンズ群に任せて、EF-Sではエントリーを含む一般的ユーザーを主な対象とし、レンズメーカーに対抗しつつ、比較的低予算を目指しているように思える。このあたりが、キヤノンは本気でEF-Sレンズ群を造っているのか、という声の元になっていると推測するが、膨大なEFレンズ群を既に持つキヤノンの販売戦略としては、意外と的を得ているのかもしれない。EF-Sレンズ群は、「揃える」という目的で選ぶのではなく、「最初の1本」として、または「常用の1本」として選ばれるレンズ、という風に私には思えるからだ。
このEF-Sレンズ群の最新モデルが、このEF-S 15-85 ISで、EF-S 17-85 IS(併売中)の後継モデルと思われる。7DというキヤノンAPS-C機の最上位モデル発表と共に出ただけあって、最初1本=標準レンズとして、なかなか的を得たスペックで、私が購入を決めたのも、その辺りの理由が大きい。まず、ワイド端が15mmというのが魅力。17mmや18mmは今や当たり前になりつつあるなか、僅か2~3mmとはいえ、ワイド側を延ばしてくれたことは、フルサイズ換算で24mmから始まることになり、日常使う標準ズームとしてはありがたい。実際私は、Kiss DXでSIGMA 18-50mm F2.8 Macroを使っているが、もうちょっとワイドが広がってくれたら、と思うことが何度かあったからだ。欲を出して、更に2~3mm広げてくれたら更に良かったのに、とも思えるが、それだと多分テレ端の焦点距離が犠牲になってしまうので、妥協点としてはこの辺りではないだろうか。そのテレ端85mm(フルサイズ換算136mm)は標準ズームとしての利便性を充分維持していて(私の要望に合致)、もしこれが50mmぐらいだったら魅力半減、やっぱり買わなかったと思う。
撮影シーンを選ばない常用標準ズームとして欲しかった4段分のIS、C-PLフィルターの使えるインナーフォーカス方式、俊敏なリングUSMなど、その他のスペックも充分満足できるもの。唯一の不満は価格。純正レンズはレンズメーカー製より高価なのは分かるが、ちょっと高過ぎるのでは、との想いは確かに有った。これがLレンズというなら、納得できるのかもしれないが。

EF-S15-85 1-2.jpg

上の作例
7D+EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS   焦点距離   22mm  絞り優先AE
F10   SS 1/50   ISO 125   評価測光   露出補正 -1/3   ONE SHOT AF  RAW
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