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Lレンズカタログ [カメラ]

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手にして見たこともある方も多いと思うが、Lレンズカタログというものが有ると知って、近所のキタムラに行って聞いてみた。今は無くて、入ってくる部数も少ないという。地方では仕方ないことだ。無いと欲しくなるのが人情。取り置きしてもらうことを頼んだら、先日手にすることができた。
キヤノンには立派なレンズカタログがあるのに、また別にこうしたカタログを作ること、それも部数は少なく発行することは、何だか商売気を感じてしまうのだが、厚い紙を使った立派なカタログは、ページ数こそ少ないが、高級レンズの紹介には適している風合いだ。内容は本当にレンズの紹介だけなのだが、Lレンズは他のレンズとは一線を画しています、という意図は十分伝わるし、購入意欲を湧かせる媚薬的な意味合いもよく分かる。ただ、私的には、すでにレンズラインナップが完成しているので、特にそういった刺激は受けなかったが。
どの趣味の世界でも、より良い道具を求める心は共通だ。車でもPCでも熱帯魚でもそうで、所詮自己満足の世界だ、と思いつつも、物欲との葛藤は続く。より良いものを手に入れられれば、より満足感が増すことは確かなのだが、それには経済的な問題が付いてまわる。プロではなく、趣味として楽しむアマチュアの世界では、満足感という抽象的で当人にしか得られないものを、貨幣価値という目に見える客観的な数字で計ることは、一見矛盾しているようにも思えるが、現実は避けられないことだ。
私も決して裕福な家庭ではないのだが、この世界に踏み込んで、ちょっと人には言えなような金額のお金を投資してしまった。以前にも書いたが、カメラやレンズは中古市場がしっかり形成されているので、投資した全額が消えてしまうわけではないが、それでも時々疑問を自身にぶつけてみることはある。無理を承知で、自分が得たものと投資金額を天秤にかけるのだが、所詮結論の出ない試みだ。結論が出ないので、何度でも同じことを繰り返すことになる。ただ一つ言えることは、私の場合は得られたものが自己満足が全てではなかった、ということだ。
撮った写真は、家族の貴重な成長記録として残しておける。より良い形で残せれば、過去を振り返った時に、二度と手に入れることのできない宝物になるかもしれない。サッカーチームやチームメイト、その保護者も含めて、多くの方に渡った私の写真は、金銭ではなく、笑顔と謝意で満たされれば、自己満足以上のものが得られたと思っている。たとえ顔を知らぬ仲とはいえ、写真の趣味を持つことで、多くの人たちと交流を持つことができ、こうしてブログを通じて情報や意見を交わし、お互い刺激し合って楽しめることは、自身の生きる活力や何らかの精神的豊かさにつながっていると考えれば、これは自己満足という言葉でまとめる訳にはいかない。
さて、このLレンズカタログ。一枚一枚ページをめくると、このレンズが手に入ったら、と夢が膨らんでしまう、実に立派なカタログなのだが、道具さえよければ良い写真が撮れるほど甘くはない。でも、よい道具が無いと撮れない写真があるのも事実。大して使わない道具に夢を膨らませず、しっかり使うものにしっかり投資して楽しめる気持ちがあれば、某掲示板で呼ばれる「悪魔全書」にはならないと思う。
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