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少年サッカーの撮影 その58 [少年サッカーの撮影]

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現在私は、サッカー撮影には単焦点レンズを主に使っている。単焦点レンズは、ズームレンズのように可変焦点距離ではないから、撮影者と被写体との距離が常に変わるサッカー撮影では、極めて不利なレンズとも考えられる。ズームレンズも持っているのだが、どうも撮影となると単焦点レンズを持ち出すことが多い。なぜだろうか。

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ズームレンズと単焦点レンズとを同列で比較することには抵抗がある。現在発売中のズームレンズと単焦点レンズを一まとめにして論じるのは大雑把すぎると思う。が、単焦点が当たり前の頃と違い、ズームレンズが普及し一般化した現在では、概して画質や明るさ、AF速度などのレンズとしての基本性能を追求したものが単焦点レンズで、ズームレンズはそれらの要素の追及を一歩引いても、撮影者の利便性を加味したものだ、という見方はできると思う。

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そういったなかで、単焦点レンズでキッチリ画角が決まって撮ったジャスピンの画は、見事な描写を見せてくれるし、それを味わってしまうと、ズームレンズの画にどうも不満が出ることが多くなってしまう。また、F値の明るい単焦点は、たとえ屋外スポーツ撮影といえども、高感度特性の目覚ましい進歩を遂げている現在のデジタルカメラといえども、さまざまな天候条件に対して有利であることは間違いない。そして、背景処理のためにボケを生かすことも可能だし、AF速度・レスポンスや動体追従性能という点でも、単焦点レンズはズームレンズより有利。動体撮影ではピント合わせがシビアで、どんな写真でもピンズレはボツなのだが、その点で単焦点レンズを使うと、スッスッと気持ちよく合焦して追従してくれるので、意外とシャッターチャンスのみに集中することができる。ただ、焦点距離固定なので、撮影適応範囲は狭く、従って撮影枚数も少なくなりがち。どんなに自由に移動できても、全てのプレー、全ての選手を撮ることなど到底無理で、撮影に際してのプレイの取捨選択は必要になる。

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確かにズームレンズが当たり前になった感のある現在、単焦点レンズに匹敵する画を提供してくれるズームレンズも存在する。一概に、単焦点だからズームだから、と一括りには述べられない。作品撮りには単焦点、チーム撮りにはズームレンズ、と思ったこともあったが、技術の進歩はその考えを薄れさせつつある。それを認めつつも、やっぱり私は単焦点レンズに魅せられている。
前回書いたように、どうしても一試合や二試合中に全選手を撮らなければならない、ということでなければ、最低4~5試合、または半年間で、とかのスパンで考えるなら、チーム撮りにも単焦点を使うことは可能だと思う。そしてその中から自らが満足できる画が撮れたら、必ず糧(かて)となると思う。最近の私が単焦点を主に使う理由は、その糧を得るためのような気がしてならない。生活のための糧ではない、撮影意欲向上のための糧。アマチュアカメラマンにとって、それもまた必要なことだと思う。

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2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F6.3 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 250mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F6.3 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 320  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 200  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW

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