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河川敷にて [巷の雑感]

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先日、愚息2号(小学5年生)のサッカーの試合があって、行ってきた。久しぶりにカメラを持たずに。
試合自体が6年生の大会だったこともあって、ウチの子の出番は少ないだろう、というのが一応の理由だが、その日は何となく撮影意欲が湧かず、撮らなければならない理由も無く、そんな時は撮っても結果が思わしくないのが分かっていたので、今回は手ぶらで観戦オンリーと決めていた。
さて、試合会場の河川敷に到着すると快晴。2月というのに春を思わせる暖かさで、水辺にいるのに寒さはまったく感じられない。ふと見上げると、広大な青空が広がっていた。
空を見上げることはあっても、ビルも電柱も電線も無い、こんな広い空を見るのは久しぶり。大都市に住んでいるわけでもないのだが、こうしてさえぎる物が無い広いところに来ないと、なかなか空の広さを実感できない。ココではそんな無粋なものも、ずっと端に追いやられてしまって、広大な青のグラデーションが広がるばかり。恥ずかしい光景なのだろうが、隣でボールを追う子供たちの傍ら、ずっと空を見上げていた。
治水に不安があった頃は、河川敷はもっと別の役割があったのだろうが、今ではその広い土地を利用して、公園やイベント広場、スポーツ施設などの整備が最近では全国的に行われていると聞く。確かに街中では、そんな土地の確保が難しいし、辺ぴな所では利用が少なく投資効果が生まれない。その点街中を流れる川の河川敷は、東京の多摩川を例に見ても、最適なのかもしれない。
これで一面緑の芝で覆われていたなら言うこと無しなのだが、ココでは土が剥き出しで、ちょっと風が吹くと砂埃が舞うところが欠点か。その日はそんな風も無く、ゆるゆると流れていく川面を見ながら、頭上をさえぎる物の無い空の高さを感じ、鉄橋をコトコトと走っていく電車に思いを馳せる、まあ何とものどかな時間を堪能させてもらった。
緑あふれる木々の中を歩く森林浴も好きだが、こうして水辺の開放感を味わうのもまた心地よい。そして上を見上げれば空。街中で見上げても、ビルに囲まれた空だし、家路を帰るときに見上げても、電線に四角く区切られた空しか見えない。実は私たちは、こんな広い空の下で暮らしているんだ、と気付くと、毎日自分たちが四苦八苦している世界が、何とも狭い場所であることを感じさせてもくれる。サッカー観戦と決めたその日、愚息には申し訳ないが、ちょっと気の抜けた、休日らしい休日を過ごさせてもらった。
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