SSブログ

中古レンズ その3 [カメラ]


 
前回、EF400mm F5.6 L USM について書いた。その時のことをもう少し詳しく書いてみようと思う。
4年ほど前にオークションで中古を手に入れたが、不要になって手放そうとしたとき、地元の中古カメラ店に持ち込んだ。その引き取り金額は64,000円。そんな額では売れないと、今度は地元のキタムラに持ち込んでみた。で、その引き取り額の提示は、47,000円。そんな額では売れないと、結局オークションで88,000円で売却した。中古レンズは、その時の人気やそのレンズの状態によって、販売価格・引取価格が左右するには当たり前だが、これほど違うと、ちょっと考えてしまう。
オークションは、売る側も買う側も、最も有利な方法だが、リスクが伴うので誰にでも勧められる訳ではない。手放す際に最もリスクの少ないのが、実物を見せて、店頭で引き取ってもらう方法だが、営利目的の店舗である以上、諸経費や利益などを考慮することは当然だ。ある店で聞いた話では、予想される販売価格を考えて買い取り価格を決める、という。販売価格の5~6割程度で仕入れないと、商売にならないらしい。
通販やインターネットが一般化された現在、オークションでなくても、一般の店舗がHPで在庫紹介をするだけで、全国から買い手を探すことができる。これにより、昔に比べれば画期的に流通量も速度も速まったはずなのだが、中古品となると、ちょっと事情が違う。新品なら全国どこで買っても同じものが手に入るので、価格勝負になることは予想できるが、中古品は状態が一品一品違うので、実際に目で見て、手にとって確かめないと不安なことが多い。新品のみの販売なら、店頭販売無しでもOKだが、中古となると店頭販売を主に考えてしまう店がまだ多い。店としては、クレームやそのリスクをどうしても考えるので、しっかり納得して買っていってほしい、と思うのも当然だろう。
そういったことを考えると、地方と大都市との格差はあると思う。その店のマーケット(中古レンズ)のキャパシティによって、仕入れ量も販売量も異なるのだし、仕入から売れるまでの時間的経費も異なる。大きなマーケットを持った大都市の大型店の方が、地方の小型店より、販売力があるので、仕入れ金額も高く、販売価格も安くなりがち。そうなると店の利益が少なくなるのだが、扱う量が違うので、商売として充分成り立つのだろう。先ほどの地元カメラ店でも、できれば店頭で納得して買って欲しいが、どうしても売れない場合はオークションを利用する、という。
一般論としてはそうなのだが、全てが当てはまるか、といえば、そうでもない。そこが中古レンズの難しいところでもあり、面白いところでもある。だいたい、一品一品程度も状態も違うものだから、査定する人によって評価が異なるのは当たり前。仕入れてから時間が経っているので、早く金銭化したい場合もあるだろうし、年末に備えて大量仕入れしたいので、在庫を早く処分したい、など、店側の都合もあるだろう。地方でもこまめに探すと、思わぬ買い得品に出くわす場合もあるから、楽しみの一つとして覗いてみるのも良いかもしれない。ただ、先にも言ったように、インターネットの普及で、情報が瞬時に手に入る現在だから、昔ほど「掘り出し物」が見つけれる楽しみは、確実に減っていると思う。


nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー