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少年サッカーの撮影 その8 [少年サッカーの撮影]

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私がサッカーを撮り始めて、最初に出会った壁は、ブレとズレ、だ。撮った写真がどうもシャキッとしない。その原因を探っていくと、ブレとズレに出くわす。ブレとは、撮影者の手ブレと被写体ブレのことで、ズレとはピント位置が狙ったところからズレでいること。両者は原因も対策法もまったく別物なのだが、意外にも似たような結果の画になることが多い。失敗写真だと思った時に、その原因を探るにあたって、この両者の見極めがどうしても必要になる。
手ブレはほとんどの場合、画面全体がブレる。大きく手ブレした場合は判別しやすいが、極僅かな手ブレの場合、ピントのズレに似ている。対処法はシャッター速度を上げることだが、300mmのレンズを使って1/500なら手ブレするはずがない、と思わない方がよい。それでも手ブレすることはある。高感度に強くなった昨今のデジタル一眼なら、ここで思い切ってISOを上げ、シャッター速度を上げて撮ってみて、問題の切り分けをすることをお勧めしたい。被写体ブレの対処法もシャッター速度を上げることだ。小学生だから1/500で被写体ブレは無い、と思わない方がよい。一度思い切ってシャッター速度を上げて撮ってみて、ブレないところを確認したうえで、望むシャッター速度まで段々に落としていく方法をお勧めしたい。

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ピントのズレに関しては、狙ったところにピントが来ていなくても、どこか別の所にピントが来ているところがあるものだ。例えば選手の立つ地面が写っていれば、地面は固定物なので、手前から背景までの間でどこかにピントがある。それに対して、狙った被写体がどうか、ということで判別する。これに対しては、先に書いたAFの扱いが対処法になるが、機械的な不具合(よく言われる、前ピン・後ピン)も考えられる。これも問題を切り分けるために、静物を撮影してみて、自分の機材に対する信頼感を回復しておく必要が有る。その場合、ズレの検証の場合、ブレの要素を極力排除するために、しっかりした三脚に固定して試みるべきだし、近距離ではなく、実施用に近い距離での検証をすべきだと思う。静物撮影で問題が無ければ、後はそのAFを動体でいかに再現するか、となり、静物撮影でもピントがズレるようなら、アジャストの必要性がある。

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また、このブレとズレは同時に起こることもあるので、注意が必要だろう。それ以外に、機材の解像限界というものもある。サッカー選手を小さく撮って、髪の毛の具合まで克明に、というのには限界もあるだろう。また、被写体との距離がある場合、中間に介在する大気の状態による影響も考えられることもある。夏の人工芝グランドで立ち上る陽炎の影響は、決して無視できない。
これら全ての結果が、シャキッとしない画、という所に結びつくものだから、判断と対処が難しかったりする。しかしいづれにせよ、自分の持つ機材に不安を抱えながらの撮影では、結果が好ましくないのは自明であって、撮影に集中したいからこそ、最初の設定や機材のメンテは試合前に必要、ということだろう。

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1&2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS

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