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常用フィルター [カメラ]


日本人はキレイ好きな国民と言われている。携帯電話の液晶画面に、保護用のフィルムを貼っている人も多いのではないだろうか。覗き見防止のために貼っている人もいるだろうが、そういった保護フィルムを貼っている人のほとんどが、キズが付くのがイヤだから、という理由ではないか。まあ私もその一人なのだが、携帯電話は1~2年で買い換える。その際には、買った時に貼った保護フィルムを、付けたままで引き取ってもらったりする。破棄されるのに、液晶面だけ真新しい。破棄処分される寸前まで保護される携帯電話の液晶。何のために、誰のために貼った保護フィルムなんだろう。最近では、携帯電話を買い換えると、最初に保護フィルムを貼って、半年ほどして見難くなったら剥がしてしまう。そうして裸のままの液晶画面で使っていて、それも見難くなった頃には、買い替え時だ、と思っている。まあ、その前にバッテリーの方が先に寿命が来るのだが。
カメラのレンズは携帯電話よりずっと長く使うものである。また、下取りに出したり、中古で販売したりすることもある。だから保護用のフィルターを付けることは、携帯電話の保護フィルムとは同義ではない。銀塩時代には、MC UVやMCスカイライト、MCプロテクターなどが常用フィルターとして使われてきた。紫外線をカットするという名目だが、デジタル時代では、その効果はほとんどないようで、そんな効果よりもレンズ保護という目的で装着されることが多かったのではないだろうか。昨今のデジタル一眼では、僅かな紫外線カットより、内部反射を抑えるコーティングの方が重要で、メーカーもそれに適したフィルターを出しているし、店もそれを勧める。
レンズの前面に、そうした保護を目的としたフィルターを装着することに、異を唱える人も少なくない。確かに、受光面までに更に1枚ガラスを追加するのだから、悪影響がでる可能性も捨てきれない。ただ、キレイ好きな日本人である。むき出しのガラスにキズが付くことをイヤがる気持ちも分かる。かく言う私も、ほとんどのレンズにこうした保護の目的でフィルターを付けている。屋外でレンズ交換し、雨や風の日も撮影する私は、レンズ前面が汚れることも多い。そうした場合、保護フィルターがあるとありがたいし、クリーナーなどで汚れを落とす際にも、思い切ってゴシゴシできる。ただやはり、逆光時の撮影や、強い点光源のある場合などで、保護フィルターが無かった方が、と思うような時もある。また、デジタル用のプロテクロフィルターだったら(未だに銀塩時代のものも、使っているので)、ゴーストの出方も変わっていたかな、と思うような時もある。
こうした保護フィルターを、付ける付けない、は個人の考え方ひとつ。どちらも不正解ではないだろう。でも「常用」というからには、安心して使いたい。で、デジタル一眼には、たとえちょっと高価でも、デジタル用プロテクトフィルターを使いたいと思う。私も順次、切り替えていこうと思っている。
 


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少年サッカーの撮影 その9 [少年サッカーの撮影]

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最近は、少年サッカーを撮っているお父さん・お母さんたちを見かけるようになった。で、撮った写真を見せてもらうこともあるが、撮り慣れていない方の写真は、だいたい被写体が小さすぎる。確かに、デジタルだからトリミングすればいい、という考えもあると思うし、私自身もトリミングは使う。しかし敢えてここで、被写体(選手)を出来る限り大きく撮る、ことをお勧めしたい。

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なぜ小さく撮ってしまうのか。それは、その方が簡単だからだ。ファインダーの中で被写体である選手が小さいと、たとえ予想外の動きをしたとしても、ファインダーから見失うロストの危険性は少ない。ここで被写界深度を深くする意味で絞り込んで撮ったならば、トリミングしても使える写真になるかもしれない。しかし、それは貴方が望むサッカー写真なのだろうか。
私はそれを「サッカーをやっている風景」と思っている。そんな写真ばかりを撮っていては、当初の目標、我が子の輝く一瞬を撮って残す、という目標は達成できない。多くの方がズームレンズで撮られるだろう。撮影者と被写体である選手の距離が常に変化しているサッカー撮影において、可変焦点距離のズームレンズは理に適った選択だ。そしてデジタルならば、撮った写真のEXIFデータから、その画の焦点距離が分かる。多くの方が使う、70-300mmあたりのレンズで、どのくらいの焦点距離で撮っているか、確認してみることをお勧めしたい。撮り始めた頃は、意外とテレ端を使っていないことが多いからだ。
それならばいっそ、ズームレンズだけれどテレ端固定で撮ってみてはどうだろう。70-300mmのレンズなら、300mm固定で撮ってみる。予想できない不規則な動き方をするサッカー選手は、たとえそれが小学生といえども、とたんに難しくなる。近づけば、ファインダーから選手の手足がはみ出るかもしれない。それでもそれを追い、シャッターを切る。被写体が近づけば、僅かな動きでもピント合わせは瞬速を要求される。ピンボケやピンズレの写真が多くなるだろう。でも、そうして苦労して撮ったアップの写真の中に、コレは!と思うものが見つかれば、それが今後の糧になるのではないだろうか。いや、もし見つからなくても、この画でピントがキッチリ来ていれば、と思える写真が見つかれば、それが今後の目標になる。
小さく撮ることは、無難に済ませること。大きく撮ることはチャレンジすること、だと思う。

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1枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF70-200mm F2.8 L IS
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ

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少年サッカーの撮影 その8 [少年サッカーの撮影]

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私がサッカーを撮り始めて、最初に出会った壁は、ブレとズレ、だ。撮った写真がどうもシャキッとしない。その原因を探っていくと、ブレとズレに出くわす。ブレとは、撮影者の手ブレと被写体ブレのことで、ズレとはピント位置が狙ったところからズレでいること。両者は原因も対策法もまったく別物なのだが、意外にも似たような結果の画になることが多い。失敗写真だと思った時に、その原因を探るにあたって、この両者の見極めがどうしても必要になる。
手ブレはほとんどの場合、画面全体がブレる。大きく手ブレした場合は判別しやすいが、極僅かな手ブレの場合、ピントのズレに似ている。対処法はシャッター速度を上げることだが、300mmのレンズを使って1/500なら手ブレするはずがない、と思わない方がよい。それでも手ブレすることはある。高感度に強くなった昨今のデジタル一眼なら、ここで思い切ってISOを上げ、シャッター速度を上げて撮ってみて、問題の切り分けをすることをお勧めしたい。被写体ブレの対処法もシャッター速度を上げることだ。小学生だから1/500で被写体ブレは無い、と思わない方がよい。一度思い切ってシャッター速度を上げて撮ってみて、ブレないところを確認したうえで、望むシャッター速度まで段々に落としていく方法をお勧めしたい。

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ピントのズレに関しては、狙ったところにピントが来ていなくても、どこか別の所にピントが来ているところがあるものだ。例えば選手の立つ地面が写っていれば、地面は固定物なので、手前から背景までの間でどこかにピントがある。それに対して、狙った被写体がどうか、ということで判別する。これに対しては、先に書いたAFの扱いが対処法になるが、機械的な不具合(よく言われる、前ピン・後ピン)も考えられる。これも問題を切り分けるために、静物を撮影してみて、自分の機材に対する信頼感を回復しておく必要が有る。その場合、ズレの検証の場合、ブレの要素を極力排除するために、しっかりした三脚に固定して試みるべきだし、近距離ではなく、実施用に近い距離での検証をすべきだと思う。静物撮影で問題が無ければ、後はそのAFを動体でいかに再現するか、となり、静物撮影でもピントがズレるようなら、アジャストの必要性がある。

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また、このブレとズレは同時に起こることもあるので、注意が必要だろう。それ以外に、機材の解像限界というものもある。サッカー選手を小さく撮って、髪の毛の具合まで克明に、というのには限界もあるだろう。また、被写体との距離がある場合、中間に介在する大気の状態による影響も考えられることもある。夏の人工芝グランドで立ち上る陽炎の影響は、決して無視できない。
これら全ての結果が、シャキッとしない画、という所に結びつくものだから、判断と対処が難しかったりする。しかしいづれにせよ、自分の持つ機材に不安を抱えながらの撮影では、結果が好ましくないのは自明であって、撮影に集中したいからこそ、最初の設定や機材のメンテは試合前に必要、ということだろう。

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1&2枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF300mm F2.8 LⅢ+EF1.4xEXTENDERⅡ
3枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF400mm F2.8 LⅡ
4枚目:CANON 1D MarkⅡ+EF100-400mm F4.5-5.6 L IS

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熱帯魚店の仕入れ その7 [熱帯魚]

昨日例に出した金魚も、現在我々が眼にする金魚は、原種からはかけ離れた、改良と交配を重ねてきた魚だ。熱帯魚も、グッピーなどはその良い例で、以前ブームがあったディスカスも、交配と改良を長年にわたって繰り返し、種としてやっと固定してきた魚だ。その途端、ブームが去って、再度原種が持てはやされるようになったのは、皮肉としか言いようがないが。
東南アジアでは、世界中から様々な熱帯魚を集めて、生産し、または改良して生産している。そして日本にも大量に輸入されるわけだが、そこで疑問が湧きあがってくる。それは、「本当に純血種か?」ということ。店でワイルドとか原種と書かれている魚は、その言葉を信じれば、現地から直接送られてきた魚ということになる。輸送コストなどの点を考えれば、純血種であるということを考えれば、高価なのもいたしかたない。そういった表示がない魚は、養殖固体であるが、本当に純血種同士を交配したものであるのかどうか、疑わしい場合もある。一時コリドラスなどでもあったが、そうした養殖同種固体同士を交配して生まれた子のなかに、どうも近似種に近い子が多数見られた、という話があった。コリドラスなどは、近似種が多くて、ちょっと見ただけでは判別できない魚だから、よけいにそういった「間違って交配して生産してしまった」ということがあるのかもしれない。
熱帯魚のなかには、幼魚期から成長するにつれて、色彩や形を変える魚が少なくない。また、メスとオスで大きく違う魚もいる。Aという名の幼魚を買ったのに、成長するとどう見てもBという魚に思える、ということが、私にも経験がある。店で売られるのは、ほとんど幼魚であることが多いので、なかなか見分けがつかず、店で付けられた名前を信じるしかないからだ。ずさんな管理の店では、大量に仕入れたときに、名前をつけ間違えたり、近似種を同じ水槽に入れてしまって、客に違う種を渡してしまったり、というケースも考えられる。同じようなことが、東南アジアでブリードする段階で起こったとしても不思議ではない。
間違いなくその魚なのだが、近似種の血が混ざっていたり、幼魚の段階で購入したので分からなかったが、成長して初めて自分の思っていた種類とは違うということに気づいた(または気づかずに、その種とばかり思っていた)、ということが、現実にはある。東南アジアのブリーダーを悪く言うつもりはない。彼らのおかげで、我々は安価で熱帯魚を購入することができるのだ。しかし彼らは、種の保全を目的とした学術団体ではない。商売として売れる商品を作っている営利組織だ。そのあたりのことは、頭の隅に入れておいても、損は無いと思う。
それにしても、「原種」とか「ワイルド」と表記されて、高価で販売されている魚も、本当にそうなのだろうか。証明するものは何も無い。
 


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熱帯魚店の仕入れ その6 [熱帯魚]

ウチの近所に、全国的に有名な金魚の産地がある。金魚って、どうやって生産しているか(生き物を生産というのは問題ありかもしれないが、ここではご容赦いただきたい)、知ってるだろうか。広くて浅い池、それは一見すると水田のようなところで生産されている。広大な土地に、そんな水田のような金魚池をいくつも作って、種類ごとに金魚を繁殖させて、生産しているのである。もちろん、屋外だ。
熱帯魚はどこからやってくるのだろうか。本などで調べると、その魚の産地が分かる。そこから直に送られて来たなら、「ワイルド」とか「原種」という但し書きが付けられて、通常魚より高価な価格が付けられる。では、そんなワイルドや原種ではない熱帯魚はどこからくるのか。それは東南アジアで養殖された魚である。東南アジア、マレーシアやタイ、インドネシアなどでは、世界中から様々な熱帯魚を仕入れてきて、日本の金魚のように、屋外の池、または簡単な小屋、倉庫などで熱帯魚を生産している。それは、水が豊富で、年間平均気温が高くて一定で、保温や水温調節の必要がないことでコストがかなり削減されること、開発途上国では、そんな熱帯魚の生産でも充分生活に必要な収入を得られること、最大の消費国である東アジアに近くて、輸送コストが安いこと、などが理由としてあげられる。また、ディスカスやフラワーホーンなど改良品種がもてはやされた時も、東南アジアのブリーダーたちが、付加価値を高める目的で、こぞって手を出したのも、こうした背景があるからだ。
今我々が飼っている熱帯魚の多くは、彼らの父や祖母はアマゾン川が故郷かもしれないが、彼らの生まれ故郷は東南アジアである。
さてそこで、ちょっと疑問が・・・

 


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ダエモン [熱帯魚]


 
サタノペルカ・ダエモンというそうである。「ダエモン」とはまあ、ふざけた名前だと思ったが、そう思うのは日本人の私たちだけだろう。
ゲオファーグス一族の仲間で、同じように「砂をかむ」しぐさがイイ。3個の黒色斑紋が目立って、良い水で飼うと体やヒレが虹色に見えて綺麗だ。以前から探していたのだが、こうしたゲオファの仲間は、店で見かけることが少なく、やっと見つけて、即座に購入した次第。たぶんワイルドものと思われる。レッドゲオファーグスは養殖固体が多いが、それとは一回り小型だ。ウチのゲオファ水槽のなかでも、結構お気に入りの一匹だ。
熱帯魚の飼育を始めるきっかけは人様々だが、最初は赤や青の鮮やかな色彩の魚に眼がいく人が多いのではないだろうか。こうした地味だが、飼いこむとで良さが分かってくる魚は、最初から手を出しにくい。それでも、人と違った魚を飼いたい、ちょっと変わった魚を飼いたい、という、熱帯魚中級以上の深みにはまった人たちにとっては、これらの魚は人気だ。もっとも、そんな人たちは少数だが、このような魚にもお金も出すので、安価で売られてはいない。ネオンテトラやグッピーなどのメジャーな魚の方が、原価管理は厳しくて、こうしたマニア向けの少数派の魚は利幅が大きいものだ。
私は5~6cmサイズのコイツを3000で購入した。もう5年ほどの付き合いだが、20cmはある。気の強いシクリッドのなかでは、ゲオファの仲間はそれほどでもなくて、こうして一つの水槽でコレクションできるところが良い。派手な色彩ではないが、丈夫で長持ちという所も良い。が、そんなところが分かるようになると、熱帯魚マニアとしても中級だ。
 


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