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1D3のAF不具合 私的考察2 [カメラ]

私の場合、AI SERVOでの連写、動体撮影は、ほとんどサッカー撮影だ。AFフレームを1点に指定して、被写体となる選手を追うのだが、AI SERVOを使いながらも、小刻みに半押しを繰り返す撮影方法をとっている。半押し状態を長く続けるということがほとんどない。半押し状態で被写体をしっかり捕捉していて、シャッターチャンスを狙う場合でも、小刻みに半押し・全上げを繰り返している。こういった撮影方法の場合、もし半押ししてピンが来なくても、またすぐに測距をするので、ピントを外したまま全押し(撮影)するということがほとんどない。これが不具合を認知できなかった一因かもしれない。
連写中も、もちろん何枚かに一枚かはピン甘の写真はあるのだが、比較的大きく被写体を捉えることを心がけているので(鳥撮りの方々のように、被写体が小さいわけではないので)、背景にピンが抜けるということをあまり経験していなかったのも、一因かもしれない。そしてもう一つ、私がAI SERVOで連写、動体撮影というのは、日中屋外であって、しかも解放F値がF2.8のレンズを使うことが多かったのも、一因かもしれない。
1D3になって、EF100-400を持ち出すことが多くなった、と以前書いた。先日も、高校生サッカー撮影でこのレンズを使ったのだが、しっかり指定したAFフレームに被写体を捉えたはずなのに、半押しでピンが来ないことが何度か有った。小刻みに半押しを繰り返す私の撮影法では、すぐにまたピンが来るので、最初の半押しでは、私の力量不足のせいでしっかり被写体を捉えてなかったのだろう、とこれまで思っていたのかもしれない。いずれにしても、最初のピンが来ない半押しと再度のピンが来た半押しとでは、その時間的間隔はたぶんコンマ数秒以下だろうが、被写体も動いているので、背景などの撮影状況は微妙に変わっている。どの条件でピンが来るのか来ないのかまでは分からない。しかし、EF100-400を使うようになって気になりだしたのは事実。キヤノンの言う高温下ではないことは確かだが。
この状況は、サンニッパやヨンニッパでは激減する。というか、経験したことがない。夕暮れなどの光量の少ない状況では分らないが(試したことがないので)、日中屋外で開放F値の明るいレンズを使う場合では、この不具合が起こりにくいのではないか、それゆえ今まであまり気にならなかったのではないか、と推測しているのだが、どうだろう。

上の作例
1D3+EF400mm F2.8/ L       焦点距離 400mm
F2.8   SS 1/1000   ISO 160    評価測光   露出補正 +1/3  AI SERVO AF  JPEG


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1D3のAF不具合 私的考察1 [カメラ]

1D3が発売された際、AFに関する不具合がすでに噂されていた。私は予約して、発売開始日に手に入れたのだが、購入された方々には、その件を頭の隅に置きながら、ちょっと不安視しながら撮影されていた人も多いのではないだろうか。そして、ピントを外したりすると、「やっぱり」と。
動体撮影、つまり撮影条件が毎秒、時間とともに変わっていく状況では、条件が固定できないので、本当に機械的なものに原因があるのか、それとも撮影者側に原因があるのか、その見極めは難しい。ネット上の情報にしても、撮影者の力量(撮影能力もそうだが、その原因を冷静に判断できる知識と経験を持っているのかどうか)によって、その情報の信憑性は大きく違う。要するに、自分の力量を棚に上げて、何でもカメラのせいにしたがる人が騒ぎ立てている情報などが、たまにあったりするので、全てを信じるわけにはいかない、ということだ。ただ、人間の心理として、ピンを外したりズレたりすると、「ひょっとして、コレが・・・」と考えたくなる気持ちは分からないでもない。
購入以来、私もこの不具合の話は知っていたし、頭の隅に置きながらの撮影であったが、努めて冷静に分析することを心がけてきたつもりだ。むろん、私にも失敗写真は多いのだが、それには理由や原因の推測がつくものが多くて、これまでは「そのような不具合は、私には無い」と言い続けてきた。確かに、1D2をずっと使ってきた私としては、初めて1D3で撮影したとき、そのAFのセンシティブさに閉口したこと、購入当初はジャスピンが低かったのも事実。素早く正確に目標を捕捉しないと、ピンは得られないな、と感じていた。その後、セッティングをいろいろ工夫したり、自分自身が慣れてきたこともあるのだろう、それほど不自由を感じなくなった。
キヤノンから正式にリコールの発表があり、このAF不具合をメーカーが認めるに至って、やっぱり本当に不具合だったんだ、と認識したが、それでも自分のカメラに関しては、稀にみる「当り」のボディだったんじゃないか、と思っていた。10月は引越しなどでほとんど撮影できなかったのだが、11月になって何度もサッカー撮影に持ち出してみて、実はそうでもないかな、と最近思い始めてきた。

上の作例
1D3+EF24mm F1.4 L       焦点距離 24mm
F4.0   SS 1/10   ISO 1000    評価測光   露出補正 -1/3   ONE SHOT AF  RAW


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客の立場・逆の立場 [巷の雑感]


休日のラーメン屋へ昼食を取りにいった。向かいの席では、3~4歳と思われる子供2人を連れた家族連れが座っていた。「こぼしちゃった」「こぼしちゃだめよ。拾いなさい」という会話が聞こえたが、テーブルの下にバラ撒かれたチャーハンや紙ナプキンなどを、見て知っていながら、親も子も一向に拾う気配がない。その茶髪の若い夫婦はどうするのかな、と見ていると、食べ終わるとサッサとそのままにして、まるで自分たちのしたことではないような顔つきで、出て行った。その後、込み合っている店内で、「申し訳ありません」と他の客に声をかけながら掃除しだしたのは、言うまでもなく店員たちであった。私の横の老夫婦が、ラーメンを食べ終わって出て行った。そのテーブル周りは、当り前の如く、綺麗なままだ。
その若い夫婦だって、家で食事をしていれば、子供が汚したり散らかしたりしたら、自分たちで掃除しているだろう。他にしてくれる人はいないのだから。しかし、こうした店ではしない。どうしてだろう。店員がするのが当然だから? 自分たちは客だから? 料金を払っているのは自分たちだから? 散らかした後始末をするのは店員の仕事だから? それも支払った料金に含まれているはずだから? それなら散らかさない先ほどの老夫婦は、もっと料金を安くしてあげないといけない。
サービス業に従事していると、こんな客は必ずいる。マナー不足だ、と一言でいえばそうなのだが、客という立場に立つと、どうも自分たちの方が偉くなったように勘違いする人が多い。確かに、店の従業員は、客の払った代金から給料を貰っているのかもしれない。しかし、だからといって、客のしもべや奴隷になったわけではない。客も従業員も同じ人間、同等なのだ。ただ一時的に、サービスする側とされる側になっただけのことなのだ。
以前、入社したての新人と一緒に食事に行った際、「今はオレたちは客だから」といった態度や行為に激怒し、一喝したことがあった。自分たちがサービス業従事者だからこそ、そこで働く人の気持ちが一番分かるからこそ、そんな行為や態度は控えるべきだ、と。サービスを提供する側は、奉仕精神旺盛な人ばかりとは限らないし、偉人や人格者ばかりとは限らない。そして、そういった立派な人になりなさい、と言っているのではない。サービス業に従事する我々は、今は逆の客という立場だが、店の従業員は我々と同じ仲間なのだ、と知って欲しかった。
ごく一部の人を除いては、仕事や日常生活において、私たちみんな、客の立場になったり、その逆の立場になったりして過ごしている。だから客の立場も、その逆の立場も、分かるはずだ。客の立場になった時に、日ごろの憂さを晴らそう、というのでは、いやそこまでしなくても、自分は今は客だから、という態度や行為は、やっぱり心が貧しいような気がする。
これから年末年始を控えて、そういった客の立場になることも多いと思う。そんな楽しい時に、逆の立場になって考えよう、という無粋なことを言うつもりはない。ただ、サービスされる側もする側も、みんなが気持よく年末年始を過ごせれば良いと思う。


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少年サッカーの撮影 その32 [少年サッカーの撮影]

少年サッカー32-1.jpg

さて、私の場合、どうしているかというと、試合前のアップや他チームの試合を試写して、撮影セッティングを煮詰める。その時その時、その場その場で状況が違うので、固定観念ではなく臨機応変に対処したい。また、光線状況が大きく変わる状況下の場合、Avで撮るにしろTvで撮るにしろ、試合中のこまめな変更を繰り返している。そのため、ファインダーで被写体を追いながら、ISO・シャッター速度・絞りの関係を常に気にしなければならない。予測できない動きを、常にし続ける被写体を追いながら、シャッターチャンスを狙うのがサッカー撮影のポイントだが、その際にこういった光線状況の変化が予想される場合は、撮影情報を随時確認することも合わせて必要だろう。
ボールや選手を追うだけでも大変なのに、そんなことできない、と言われるかもしれないが、四六時中常に見ているわけではなく、時折確認する程度ならできるし、慣れれば頭の隅に置きながらの撮影は可能だ。スポーツ撮影では、シャッターチャンスをものにすることが第一だと私は思っているが、撮った後の画のことを考えるながらの撮影は、たとえスポーツ撮影でも必要なことだ。試合中、グランド上の選手は気持を張り詰めてプレーしているが、それを撮る方もスポーツ。試合終了のホイッスルが鳴るまで、集中してカメラと格闘してみよう。

少年サッカー32-3.jpg

ただ、そういった場合のための便利な機能もある。それは自動可変ISO機能、キヤノンでは「セイフティシフト」だ。1D3では、カスタムファンクションで設定できるのだが(C.Fn1-8)、2のする(ISO感度)にしておくと、適正露出が得られない場合、自動でISOを上げてくれる。たとえば、日中屋外・晴天での撮影で、シャッター速度優先・ISO100で撮り始めたところ、日陰でのプレーにレンズを向けた際、開放F値にしても指定されたシャッター速度が得られない場合、セイフティシフトが機能して、ISOを自動で200や250に上げて、シャッター速度を維持してくれる(前回の記事の写真がそう)。Avの場合、絞り値を固定し続けてくれるので、光量が不足すると必然的にシャッター速度を落として適正慮出を得ようとする。しかし、スポーツ撮影の場合、シャッター速度が落ちすぎるのも困る場合があるので、シャッター速度の制御範囲を指定している人も多いだろう(C.Fn1-12)。私も1/640以下にはなって欲しくないので、シャッター速度の作動範囲を指定しているのだが、それを下回りそうな場合、セイフティシフトが機能して、自動でISOを上げてくれる。もちろん、光量が充分な状態に戻れば、初期のISO値に戻ってくれるので、使ってみると実に有効な機能だと思う。必要な時にしか顔を出さない機能なので、コレを装備した機種をお使いの方には、ぜひお勧めしたい。

少年サッカー32-4.jpg


1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F5.6 L
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F6.3 評価測光
露出補正 +1/3 ISO 400 AI SERVO AF RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3 ISO 125 AI SERVO AF RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 LⅡ
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F2.8 評価測光
露出補正+2/3 ISO 160 AI SERVO AF JPEG

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